週休3日制、子育て世帯の声は?給料と時間のどちらを優先【調査】

週休3日制、子育て世帯の声は?給料と時間のどちらを優先【調査】

1月6日、パナソニックは希望する社員が1週間の休日を3日にする「選択的週休3日制」の導入を目指すことを発表した。「選択的週休3日制」は、昨年6月に政府が推進を図ることを発表し、すでにヤフーやファーストリテイリングなどで導入されている。今後も拡大が見込まれる「選択的週休3日制」を子育てをするKIDSNA読者はどう捉えているのか。独自にアンケートを行った。

大手企業を中心に採用が進み、今後も普及が見込まれる「選択的週休3日制」。正社員のまま休日を増やすことが選択できる制度には、育児や介護との両立やスキルアップに充てる時間が持てると歓迎の声があがる一方で、給料の減額に不安を覚える声も。

すでに「選択的週休3日制」を導入している企業の事例を見ると、労働時間と給料のパターンは主に3つある。

 

自身がその制度を活用するかどうかの選択は、勤め先の企業が採用するパターンによっても変わるだろう。

企業側にとっても、制度の対外的なアピールによる求職者の増加、育児や介護を理由とした離職率の抑制などのメリットがある「選択的週休3日制」。

子育てをするKIDSNA読者はこの制度の拡大をどのように捉えているのだろうか。

「選択的週休3日制」を使ってみたい人は約8割

始めに、「選択的週休3日制」を使ってみたいと思うか聞いた。


「思う」が112人(79%)、「思わない」が23人(16%)、「わからない」などその他が6人(4%)と、「選択的週休3日制」を活用したい人がもっとも多かった。

「思う」と答えた理由を聞いた。

3歳・5歳女児の保護者
3歳・5歳女児の保護者

子どもたちとの時間を確保しつつ、病気の両親の手伝いをしたいから

3歳女児の保護者
3歳女児の保護者

いまよりも家事育児への貢献度を上げたいし、仕事以外の自分の時間を増やしたいから

9歳男児、7歳女児の保護者
9歳男児、7歳女児の保護者

他業界の知識のインプットや自身のスキルアップに使う時間を増やしたいため

7歳男児の保護者
7歳男児の保護者

役所や銀行など平日の手続きが必要な作業を、ひとり親では有休を取得しないとできないことが多いため。また週末も子どもとつきっきりで一緒にいるため、ひとりでリフレッシュできる時間もほしい

回答から、子育て世帯がとにかく時間に追われがちであることが伺える。一方、「思わない」と答えた人からはいずれも「給料を減らしたくない」という内容の回答があった。

時間と給料、優先するのはどっち?

「選択的週休3日制」を使ってみたいと答えた人に、給与と労働時間のパターンはどちらを望むか聞いた。(先に挙げた「③一日の出勤時間そのまま、給料そのまま」は除外)

「一日の出勤時間増、給料そのまま」が「一日の出勤時間そのまま、給料減」を上回り、その他に「副業で給与を維持したい」という回答もあった。

「一日の出勤時間増、給料そのまま」を選んだ人の声を紹介したい。

3歳女児の保護者
3歳女児の保護者

給与水準を維持(向上)することは前提条件。そのうえで時間の使い方がフレキシブルになるといい

6歳男児の保護者
6歳男児の保護者

何時間増えるかにもよりますが、出社までの準備にかかる時間や通勤時間を加味すると、労働時間が少し増えても週休3日がいいです。ただ、子どもの迎えの時間や寝支度にかかる時間を考えると、一日あたりの労働時間が増えるのは現実問題厳しいかもしれません

「一日の出勤時間そのまま、給料減」を希望する人は、下記を理由としている。

3歳・5歳女児の保護者
3歳・5歳女児の保護者

労働時間が長くなると子どもへの負担が増えるから

12歳女児の保護者
12歳女児の保護者

個人的な希望としては、週休3日は月に1~2回程度でよい。その場合給与の減少は10%程度だと思うので、その程度なら許容できる。平日に10%の労働時間がONするのは、現状からすると負担が大きい

コロナ禍に普及が進んだリモートワークをきっかけに、電車通勤や平日5日勤務などこれまで普通とされてきた働きかたに、さまざまな変化の波が訪れている。

それぞれの家庭の事情や希望するライフプランに合わせて働く仕組みを作り、子どもを育てながら働く人が無理なく仕事を続け、長期的なキャリアプランを描ける会社が、今後ますます注目を集めるだろう。

【調査概要】

・対象:KIDSNA読者を対象にアンケート調査を実施

・調査期間:2022年1月11日~2022年1月16日

・回答数:141人

<執筆:KIDSNA編集部>

2022.01.19

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