出産までにかかる費用は?検査費用や入院費など、目安の金額を紹介

出産までにかかる費用は?検査費用や入院費など、目安の金額を紹介

2017.10.07

妊娠すると、定期的な妊婦健診が必要になります。出産までの経過にもよりますが、妊婦健診は14回の受診が標準的だといわれていて検査項目も多いため、健診費用の負担も大きくなるのが現状です。今回は初診料から出産までにかかる費用について解説します。

出産までにかかる費用

初診料

妊娠は病気ではないため、妊娠による初診料は保険適用外のため自己負担となります。初診料は目安として5,000~15,000円です。病院によって異なるため、受診する際はあらかじめ確認しておきましょう。


健診料

出産までにかかる費用のほとんどが、健診にかかる費用です。

妊婦健診には受診時に毎回行なう基本的な検査と、妊娠時期や健康状態によって行なう検査があります。

基本的な検査の項目は尿検査、体重・血圧測定、超音波検査、外診です。妊娠4カ月以降になると基本的な検査に加えて、腹囲測定・浮腫検査、子宮底長測定なども行ない、費用は3,000~5,000円が目安といわれています。

妊娠時期などによって行なわれる検査項目は、子宮頚がん検査、血液検査、ノンストレス(NST)検査、クラミジア検査などです。子宮頚がん検査は妊娠初期に行なわれ、費用は3,000~10,000円と幅があります。NST検査は妊娠後期に受ける、赤ちゃんの心拍が正常などを調べる検査です。

血液検査は一般的に妊娠初期・中期・後期と3回。妊娠初期の血液検査は検査項目が多いため、費用は高くなる可能性が高いでしょう。初期では10,000~20,000円、中期・後期では10,000円前後が目安となります。

妊娠が分かったら近くの区役所などで手続きを行ない、母子手帳と妊婦健診の補助券を発行してもらいます。2回目以降の健診からはこの補助券によって健診費用が助成されるため、自己負担額を安く抑えることが可能になります。妊婦健診は交付された補助券を利用することができますが、自治体によっては助成内容や費用が異なることもあります。


分娩費・入院費

出産に必要な費用をサポートしてくれる出産一時金は、1児につき42万円が健康保険から支給され、超えた分が自己負担額です。分娩方法によって分娩・入院費は異なります。自然分娩は健康保険や国民健康保険の適用外です。40~75万円が相場といわれていますが、出産が夜間や土日などによって費用が変わることもあります。

帝王切開の場合は入院期間が自然分娩に比べて2倍程度かかりますが、保険が適用されるため50~75万円程度と、自然分娩の費用と同じくらいです。無痛分娩では自然分娩費用にいくらか上乗せさせることが多く、費用は1~20万円と病院によって異なります。

出産してからかかる費用

新生児の検査費

新生児

出産後、赤ちゃんは先天的な異常がないか、血液型検査、新生児聴覚検査、先天性代謝異常等検査などさまざまな検査を受けます。血液型検査を行なった場合の費用は1,000~3,000円くらいです。

新生児聴覚検査は赤ちゃんの耳が聞こえているかを調べるもので、任意検査ですが入院中に受ける人が多いようです。1回の検査で3,000~10,000円です。先天性代謝異常等検査も任意ですが検査を受けず後に病気を発症した場合、赤ちゃんに障害が残る可能性があるそうなので、受ける人が多いようです。検査費自体は無料ですが検査の際の採血の費用は自己負担になることもあるので事前に出産をする病院に確認をしておくのがよいかもしれません。


消耗品費

出産をするとお産用ナプキンや母乳パットなどの消耗品が必要となります。産院で「お産セット」が支給されますが、万が一足りなくなった場合、産後すぐに動くこともできないため買いに行くことは困難です。

産院によっては販売しているところもあるようですが、産院では定価が多いため、ドラッグストアやベビー用品店などで、あらかじめ購入して持参した方がよいでしょう。それぞれ1セット500~1,000円くらいで購入することができます。

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その他の任意でかかる費用

新出生前診断

母体の血液を採取し染色体の異常を検査します。陽性反応が出た場合は羊水検査を受ける必要があるため、妊娠17週までに検査するのが一般的のようです。費用は20万円前後と高額なので、よく考えてから検査するようにしましょう。


羊水検査

羊水検査とはお腹の赤ちゃんが浮かんでいる「羊水」を調べる検査です。母体の子宮内にある羊水を採取し、その羊水に含まれる遺伝子情報や胎児の染色体などを分析し、染色体や遺伝子異常があるかどうかを診断します。

羊水検査は健康保険の適用がないため全額自己負担となり、相場は10~20万円と高額ですが、新出生前検査で陽性反応が出た場合、羊水検査の費用はかからない病院もあるようです。


医療保険

医療保険への加入は任意ですが、妊娠・出産中に万が一のことがあった場合に保険が適用されます。例を挙げると、自然分娩ができず帝王切開で出産する場合に医療保険の利用が可能のようです。

医療保険は保険会社によって費用は異なりますが、加入時の費用は10,000~30,000円が目安となります。

グッズ・消耗品費用

マタニティ用品

マタニティ用品は時期が限られているのでどの程度必要なのかを事前にシミュレーションしておくと買いすぎてしまうのを防げるのかもしれません。マタニティ用の下着・ショーツ、パジャマ、ワンピース2~3枚、カーディガンなどの羽織、マタニティ用のボトムス、レギンスなどで平均30,000~50,000円程度です。


ベビー用品

赤ちゃんが産まれるとさまざまなものが必要となります。出産後はバタバタして準備できないので、出産前にある程度揃えておくとよいでしょう。退院後にすぐ必要になるアイテムは、肌着・ベビーウェア、オムツ替えセット、ミルクなどの授乳用品、沐浴セットなどです。ベビー用品店や薬局などでほぼ購入することができます。

また、赤ちゃんをどこに寝かせるかによってベビーベッドが必要になるので、ベビー毛布や布団などの敷物は用意した方が便利かもしれません。ベビーベッドも種類によって金額が異なりますが、10,000~30,000円が相場といえます。ベビー用品はレンタルするママも多いようです。

出産までにかかる費用を知って見通しを立てておこう

妊婦

出産費用は補助券の助成や出産一時金制度によってある程度カバーできそうです。それでも不安な人は医療保険に加入しておくなどの選択肢もありますね。

出産までにかかる費用や自己負担額を計算し、リラックスした気持ちで出産に臨めるとよいですね。

2017.10.07

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