経産婦は初産のときと比べて陣痛の間隔や痛みは変わってくるのでしょうか。経産婦なのに陣痛が弱い、本陣痛なのか分からないこともあるようです。経産婦の場合陣痛の間隔が何分になったら病院に連絡したらよいのかを初産のときと比較して解説します。また、陣痛がなかなか来ないときの対処法についてもご紹介します。
初産のときより2回目以降の方がお産の進みが早く、出産時間が短いというのは本当なのでしょうか。
初産と経産の陣痛の間隔から出産にかかる時間について解説します。
経産婦だと予定日より早く生まれることが多いとか、お産の進みが早いなどということを耳にするかもしれませんが、陣痛がなかなか来ないと心配を感じている経産婦は少なくないようです。
経産婦だからといって予定日より早く生まれるとは限らず、お産の進み方も人それぞれです。陣痛が来ないことに焦りやストレスを感じると出産がもっと遅れる場合があるため、陣痛が来なくても落ち着いて自然に任せることが大事です。
陣痛が来ないときに試してみるとよいことをご紹介します。
乳頭を刺激すると、子宮を収縮させるホルモンの分泌が活発になるので、陣痛が来やすいといわれています。
おっぱいの外側から乳首の方に向かって円を描くようにマッサージします。
そのあとに乳首をつまんで2、3回引っ張る動作を左右行い、優しくマッサージします。
陣痛促進の効果が期待できるというツボを押すのもよいでしょう。
足の内側のくるぶしから指4本分上の位置にある「三陰交」というツボと、足の甲にある、親指と人差し指の間を足首側になぞると骨が合流するところがあります。少しくぼんでいる「太衝(たいしょう)」というツボは陣痛促進によいといわれています。
気持よいと感じるくらいの強さで3~5秒くらいゆっくり押してみましょう。
陣痛が弱い、経産婦なのに本陣痛なのか前駆陣痛なのかがわからず、病院に連絡するタイミングを迷うかもしれません。
経産婦は、1度陣痛を経験しているので身体が慣れて痛みを感じにくくなっているのかもしれませんが、経産婦だから陣痛の痛みが強くないという根拠は証明されていません。
陣痛が起こったときのリラックス法や対処法、いきみ方、呼吸法、出産の心構えができているために初産のときよりリラックスできて、陣痛が痛くないと感じる場合が考えられます。
陣痛の痛みには個人差があるため、初産より2回目以降の出産の方が陣痛がつらかったという人もいます。
経産婦は陣痛が15分間隔になったら病院に連絡するように医師にいわれることが多く、経産婦は初産のときと比べて出産にかかる時間が短いのが一般的です。
陣痛から出産にかかる時間は経産婦の方が短いですが、陣痛がくる時期は2人目以降の方が予定日をすぎても陣痛が来なかったという人がいたり、陣痛は個人差が大きいようです。
経産婦で陣痛が弱い、どんな痛みが本陣痛なのか迷ったときには陣痛の間隔が15分になったときを病院に連絡する目安にするとよいでしょう。
陣痛が来ないときには、ウォーキングや踏み台昇降で少し運動をしてみたり、おっぱいマッサージや陣痛を促進するツボを押すなどの方法を取り入れてみるとよいでしょう。
陣痛が来ないのはストレスや焦りが関係しているかもしれないので、少しでもリラックスして陣痛がくるのをゆっくり待つことが大事です。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。
患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
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2019年05月08日
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杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)