【産婦人科医監修】妊娠14週目(妊娠4カ月)のお腹の赤ちゃんの様子

【産婦人科医監修】妊娠14週目(妊娠4カ月)のお腹の赤ちゃんの様子

つわりの状態や時期の特徴など

つわりも落ち着き、ホルモンの状態も安定するため体調が楽になるママが多い妊娠14週目。妊娠初期の14週目のママの身体のトラブルや注意点、おなかの赤ちゃんの様子を医学博士の産婦人科医、田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生に聞きました。

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

妊娠週数14週目とはどんな時期?

妊娠14週目は、妊娠4カ月の3週目で、まだ妊娠初期とよばれています。多くのママは、つわりがおさまって食欲が増加する時期です。一方、赤ちゃんは、臓器や器官が出来上がり、筋肉が発達して動きが活発になります。

妊娠14週目の妊婦さんの特徴

妊婦のお腹を触る旦那さん
iStock.com/kyonntra

妊娠初期である妊娠14週目の妊婦さんについて詳しく見ていきましょう。

体調

つらかったつわりがおさまり、ホルモンの状態が安定して、基礎体温が下がってくるので、食欲が戻ったり、だるさや熱っぽさも軽減してきます。体調が安定したかな、と思うママもいるかもしれませんが、妊娠に完全なる安定という時期や体調はないので、無理はしないようにしましょう。

妊娠14週はもうすぐ胎盤が完成する時期で、多くの血液が胎盤、胎児に優先的にいくため妊婦さんは貧血になりやすい状態です。さらにお腹が大きくなってくるため、バランスをとろうと重心が偏ったり、姿勢が悪くなるので腰痛を感じる人もいます。そのため、ふらつきやめまいを起こす人も多く、注意が必要です。

また妊娠中は、女性ホルモンの影響で、血流が促進され鼻の粘膜が腫れるために、鼻づまりを感じる人がいるようです。これは「妊娠性鼻炎」と呼ばれています。

お腹の大きさ

子宮の大きさは乳児の頭くらいになり、お腹の膨らみが出てくるころです。

妊娠14週目の妊婦さんの身体

出産に備えて赤ちゃんの通り道を整えるため、おりものの量が増えることがあります。透明や白っぽいおりものが出る場合はそのまま様子をみてもよいでしょう。

しかし、カッテージチーズのようなカスが混じっていたり、色やニオイがいつもと違うおりもののときには、感染症などの可能性があるため、かかりつけ医を受診するようにしましょう。

お腹が大きくなってくると、動くことが負担になり、運動不足や同じ姿勢をとりがちになりむくみやすくなります。さらに、赤ちゃんに十分に栄養を運ぶために、血液量が増えてむくみやすくなります。

妊娠14週目の赤ちゃん

大きさや胎内での様子

脳の細胞をつなぐ神経回路ができ、器官の形成が終わる時期です。食道や気管、声帯が少しずつ形成され、皮膚も厚く不透明になります。

胎内の羊水の量が増えるので、赤ちゃんは手足を伸ばしたり、お腹のなかをぐるりと回ったり動きが活発になります。身体や手足の筋肉や骨が発達し、バランスがとれるようになるため、動きのバリエーションが増える時期です。

顔の筋肉がついてきて、口をあけたり、羊水を飲み込んだり、吸ったりする吸啜反射(きゅうてつ)が見られるようになり、音に反応する場面もでてきます。超音波(エコー)検査では、指をしゃぶっている赤ちゃんの姿が見られるかもしれません。

身体の形

妊娠14週の赤ちゃんの身長は、8センチ程度です。超音波(エコー)検査では、背骨が1本1本はっきり見えます。

また妊娠14週には、男の子、女の子それぞれの外性器も出来上がります。しかしこの時期に超音波(エコー)検査で性別がわかる、というのはまれなことです。

妊娠14週目のうちにやっておきたいこと

むくみ対策

血液量が増えたり、運動不足によってむくみを感じやすくなる人がいます。むくみを感じたときには、水分をしっかり摂り、塩分を摂りすぎないように意識し、栄養バランスのとれた食事を心がけることが大切です。

また、簡単なストレッチや体操、マッサージでむくみを解消するのもよいでしょう。足元にクッションなどに置いて足を高くして寝るのも効果的です。それでもむくみがひどいときには、37度くらいのぬるま湯で足湯をしてみるのもよいかもしれません。

歯医者に行く

妊娠中は、ホルモンの関係で歯周病の細菌が増えます。間食の回数が増えたり、つわりで歯磨きが出来ないなどの環境から虫歯になりやすかったり、歯周病などの口のトラブルが起こりやすくなります。食後の歯磨きやうがいをしっかり行いましょう。

また、これからお腹がより大きくなると仰向けになっての治療が厳しくなるため、つわりが落ち着き、かつ、お腹がそれほど大きくない時期である妊娠初期の妊娠14週前後のときに歯医者に行っておくことをおすすめします。

マタニティウェアの準備

マタニティデニム
iStock.com/Staras

妊娠初期とはいっても妊娠14週になると、ズボンや洋服がきつく感じ始める人も多いでしょう。窮屈さを感じたまま、着続けていると、お腹を圧迫してしまい、お腹の張りや腹痛を起こす場合もあります。この時期からマタニティ用の下着やウェアを準備しておくとよいでしょう。

産院を決める

出産する病院や助産院を決定し、予約をするのは、妊娠5カ月に入るまでを目安にしましょう。出産方法やバースプラン、エコーの種類など病院や医師の考え方によって選択肢の種類にばらつきがあります。15週ごろになると3D、4Dエコーが見られるので、興味がある人は、3D、4Dエコーだけでも受けられる病院がないか確認しておくとよいでしょう。

妊娠14週目の妊婦さんが注意すること

体重管理を意識する

つわりが落ち着き、食欲が戻ると食べられることがうれしくて食べ過ぎてしまったり、今までつわりで食べられなかった分、たくさん食べてしまう、という妊婦さんが少なくありません。しかし一気に食事の量を増やすことで、体重が急激に増加する場合があります。

急な体重増加は、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などを引き起こす可能性があるので、体重管理を意識することが重要です。一方で、無理なダイエットは、赤ちゃんに栄養が行き渡らなくなるので控えましょう。

妊娠性鼻炎の対策

妊娠すると、鼻づまりや鼻水、くしゃみなどの症状が出るようになったなど妊娠性鼻炎を引き起こす人も少なくないようです。妊娠性鼻炎は産後になると自然と落ち着くことがほとんどです。

加湿器を使用したり、蒸しタオルで鼻を温めたりすると症状が少し楽になるかもしれません。鼻づまりがつらいからと市販の点鼻薬を使うと、慢性鼻炎になり、鼻づまりの症状がもっとひどくなる場合があるので要注意です。また妊婦さんにはおすすめできない成分が入っていることもあるので医師や薬剤師に確認してから使用しましょう。

赤ちゃんの成長が著しい時期

iStock.com/monzenmachi

妊娠14週は、つらかったつわりも落ち着き、ホルモン状態が安定して体調が楽になるママも多いでしょう。赤ちゃんの臓器や器官も出来上がり、筋肉がついて動きも活発になる時期です。まだ妊娠初期の段階ですが、赤ちゃんはどんどん成長しています。

まだつわりがある、というママも、もう少し経つと楽になる人が多いので、今はできるだけリラックスして過ごしましょう。

お腹のなかの赤ちゃんに、ママが摂取した栄養がたくさん送られているので、腹痛や貧血などが起こりやすいときでもあります。つわりが改善し、動きやすくなっても、食べすぎや無理をせず安静に過ごすことが大切です。

かわいいマタニティウェアや産院選びなどをしながら、赤ちゃんの成長や産まれてくる日を楽しみにしましょう。

監修:杉山 太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

No Image

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)監修の記事一覧(バックナンバー)

信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。

患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

田園調布オリーブレディースクリニック

2018年11月26日

専門家のコメント
12
    のの先生 保育士
    つわりが落ち着いてきた方が増えてくる時期ですね。まだ、見た目的には妊婦だと分からないけど、
    せおみ先生 保育士
    お母さんの身体では着実に胎児を育てていく準備が進み、胎児もどんどん成長しているのですね。つ
    あー先生 保育士
    この時期鼻詰まりがあったので、鼻水をこまめにかんだり、お風呂になるべく長くつかると水蒸気の
    ぺち先生 保育士
    少しずつお腹がふくらんできたのがわかる時期かと思います。まだ胎動はわからないのに、検診が4
    いちご先生 保育士
    この頃は私はまだつわりがあり本当にきつかったです。一人目は幼稚園、二人目妊娠中でした。よだ
    くじら先生 保育士
    普段の服だとお腹や胸がきつく感じるようになってきたので、マタニティ用のズボンや下着を購入し
コメントをもっと見る

基礎知識の関連記事

  • ふたごやみつごが生まれる割合は、約50年前と比較すると倍増していることを知っていますか?これには、不妊治療が関係しているようです。多胎妊娠のしくみや、母体と胎児それぞれのリスクや、備えておくことなどを田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生に聞きました。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 人によって治療期間や心理面、体調面の負担が大きく異なる不妊治療。周囲の人に相談できない、パートナーと足並みをそろえて取り組めないなどといった悩みをひとりで抱える人も多くいます。日本ではあまり普及していない「カウンセリング」を、不妊治療の場でも上手く活用するためには?生殖心理カウンセラーの平山史朗さんに話をうかがいました。

    平山史朗

  • 治療ステップによっては高額な医療費がかかる不妊治療。現在日本では人工授精以降の治療ステップは自己負担だが、2022年春をめどに保険適用の範囲を拡大する動きがある。実現すれば、経済的な理由で不妊治療をあきらめていた方たちにとって一つの転機になるが、海外では不妊治療の多くをすでに保険適用としている国も少なくない。いくつかの国を挙げ、不妊治療の経済的支援の事例をみていく。

  • ライフスタイルやキャリアの多様化に伴い、未婚、晩婚、晩産化が進んでいる。不妊治療を視野に入れたときに、費用や仕事との両立はどうなるのか。「不妊治療を始めようと決めたものの、お金のことや、どんな治療やサイクルで進めるのかイメージが沸かない」という方へ向けて、データと体験談で解説していく。

  • ライフスタイルやキャリアの多様化に伴い、未婚、晩婚、晩産化が進んでいる。不妊治療を視野に入れたときに、費用や仕事との両立はどうなるのか。「不妊治療を始めようと決めたものの、お金のことや、どんな治療やサイクルで進めるのかイメージが沸かない」という方へ向けて、データと体験談で解説していく。

  • ウイルスによって引き起こされる風疹は、免疫が十分にない人に対して強い感染力を持っています。妊娠時期に風疹にかかった場合、どのような影響があるか気になる人もいるのではないでしょうか。今回は、妊娠中に風疹にかかった場合の影響、風疹の予防接種後に妊娠がわかったときの対応、妊娠中の風疹の感染対策などについて解説します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 女性の体にさまざまな変化が起こる妊娠初期。この時期、どのような食べ物に注意したらよいのか気になる人もいるかもしれません。今回の記事では、妊娠初期の食べ物や、食べ物から摂りたい栄養素、妊娠初期のつわり対策などについて紹介します。

  • 妊娠中はホルモンバランスの乱れやつわりなど体にさまざまな変化が現れますが、なかでも気になるのが体重の増加。急激に体重が増えた場合、ダイエットをするべきか迷うこともあるのではないでしょうか。今回は、妊娠中に体重が増える原因や影響、体重管理のコントロールについて解説します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 子どもを出産したいと思ったときに後悔しないように、今から知っておきたい妊娠・妊活の正しい知識。前編では、妊娠・妊活にまつわる誤解についてお伝えしました。後編では、結婚適齢期がなくなっても、妊娠適齢期は変わらずにある現状をテーマに、新しい不妊治療の技術などについてお伝えします。

    浅田義正(浅田レディースクリニック院長)

  • 「いつかは出産したい」「いつかは2人目がほしい」と考えている女性は多いのではないでしょうか。今回は、そんな「いつか」のために知っておきたい、妊娠・妊活の正しい知識をお伝えします。前編のテーマは、妊娠・妊活にまつわる誤解について。どのような誤解があるのか、なぜ誤解が生まれるのかを、産婦人科専門医の浅田先生にお話いただきました。

    浅田義正(浅田レディースクリニック院長)

  • 卵子の質や数は妊娠に大きく関わる大きな問題。妊活において、自分の卵子はどのような状態なのか気になることもあるでしょう。今回は、卵子の老化やサイン、年齢との関係、妊娠率への影響などについて紹介します。

    浅田義正(浅田レディースクリニック院長)

  • 妊活をスタートさせたとき、まずは妊娠の確率を上げるために排卵日を予測しパートナーとの営みに取り組むタイミング法を試す人は多いかもしれません。基礎体温を測る以外に排卵日を知る方法はあるのでしょうか。排卵日の予測の仕方や過ごし方について詳しく解説します。

    浅田義正(浅田レディースクリニック院長)

カテゴリ一覧
連載記事
連載一覧へ