
子どものアイディア次第で、おもしろさが広がる製作遊び。お家でも“子どもとといっしょに楽しみたい!”と考えるパパやママもいるかもしれません。今回は、元幼稚園教諭の筆者の経験から、3歳児、4歳児、5歳児の幼児が楽しめる製作遊びと、製作遊びの魅力について体験談を交えてご紹介したいと思います。
積極的に製作遊びを楽しむ保育園や幼稚園は多くあるでしょう。幼児が製作遊びをする大切さはどのようなところにあるのでしょうか。
完成したときの達成感やアイディアが形になったときの嬉しさは、自分の考えを表現する楽しさにつながるでしょう。
製作遊びをするなかで失敗や成功など、いろいろな経験をすると、自分なりに考え、試す力を養えるかもしれません。
ハサミやセロハンテープ、絵の具やクレヨン、画用紙などの身近にあるさまざまな素材の特徴を知り、使い方を学んでいくことで、もの作りの手段を知っていくでしょう。大人が説明したり、丁寧にサポートしていくのも大切です。
3歳児は、まだまだ製作遊びに慣れていないので、簡単な道具を使ったり、簡単なものを作って、段々と自分の手でものを作る経験を積んでいきましょう。また、経験がないなかで、自分のアイディアを自由に表現するのも難しいものです。
大人がさまざまな提案をしてあげると、スムーズに製作遊びを楽しめるかもしれません。
子どもはお菓子が大好きですよね。好きなお菓子から作ると、製作に興味が湧くかもしれません。筆者の幼稚園では、作り終わったらお菓子屋さんとして、店員になりきるかわいい3歳児の姿が見られました。
いろいろな色のお花紙で新聞紙を包んだものを、かわいいカップか小さい箱に詰めれば、カラフルなカップケーキの出来上がりです。トッピングとしてモールやビーズを接着剤でつければ、よりおいしそうですね。
色画用紙を細くねじってリング状につなげれば、簡単にドーナツが作れます。白い紙をねじって、好きな絵の具で色付けしたり、ねじった新聞に、色画用紙をちぎって貼りつけるなど、さなざまな材料を応用して作れるのもおすすめポイントです。
3歳児は音が出るおもちゃも大好きですよね。自分で手作りして、演奏会を楽しむのもよいかもしれません。
ペットボトルや2つの紙コップをつなぎ合わせたものの中に、ビーズを入れて作ります。ビーズ以外でおすすめが、どんぐりなどの木の実です。木の実がぶつかり合う音は、大き過ぎず、優しい音色になります。
その他にも、お米や小豆など、遊びながらいろいろな素材を知る経験ができる製作でしょう。
割りばしなどの棒に、絵を貼ったものをペープサートといいます。子どもが描いた絵を割りばしに貼れば、人形ごっこでやり取りが楽しめたり、人形劇などの簡単な劇ごっこもできます。
製作をきっかけに、他者とやり取りをするおもしろさに気づくかもしれません。
4歳児は製作にも少しずつ慣れ、ハサミやセロハンテープの貼り方などの、道具の使い方も上手になります。その分、自由な発想でものを作るおもしろさを感じられる製作に、興味を持つかもしれません。
厚紙に折り紙で折った作品や、自分で描いた絵、外で拾ってきたお気に入りのものを貼るなど、好きなように組み合わせて壁掛けを作ります。
春なら花、秋なら落ち葉、冬なら折り紙でサンタクロースを折ったりと、季節によってさまざまな工夫ができるでしょう。
画用紙に絵を描いたり、色画用紙を貼り合わせて魚やタコなどの海の生き物を作ります。釣り竿を作れば、魚つりセットの出来上がりです。
自分で作ったお気に入りのおもちゃで遊ぶ経験は、ものを作る楽しさ、意欲につながりますね。
さまざまな色のストローを切ったり、折り曲げてつなげ、ペンダントトップなどを作ります。作ったパーツを紐でつなげれば、オリジナルデザインのアクセサリーが作れるでしょう。
女の子たちが特に喜ぶ製作で、自分の好きな色をふんだんに使って、おしゃれなアクセサリーを作っていました。
5歳児は製作遊びの経験を重ねたことで、作り方や道具の使い方など、自分なりに試行錯誤するようになる時期でしょう。少し難しい製作遊びにチャレンジしてもよいかもしれません。
空き箱の中に、厚紙など硬い素材を使ってビー玉が通るくらいの幅の迷路を作ります。迷路ができたらゴールを目指して、ビー玉を転がして遊びます。
筆者の幼稚園では、お父さん参加のイベントとして、親子でビー玉迷路作りを実施しました。パパが子どものアイディアを汲み取ると、子どもも誇らしげに喜ぶ姿はとてもほほえましい光景でした。
毛糸のポンポンを組み合わせて作ります。
手先をうまく使う製作遊びですが、5歳児であれば、人形や髪飾りなども作れるようになるでしょう。何個も作ってじっくり取り組む子どもも多くいました。
水を入れたペットボトルの中に、作った海藻や魚、ビー玉を入れるとできるミニ水族館です。
水に色を付けたり、中に入れる魚を工夫すると、浮き沈みする不思議な魚になったり、科学実験をしているような感覚を味わえるかもしれませんね。
3歳児、4歳児、5歳児におすすめの製作遊びをご紹介しました。
製作遊びには、幼児にとってたくさんの魅力や楽しみ方がありますね。製作物は、ぜひお家で飾ったり、大事に保管しましょう。子どもが大切に作ったものを、大人も同じように大切に扱うと、子どもも安心感を抱けるかもしれません。また、製作遊びを通して、大人に褒められた経験を積み重ねると、自信につながり、創造する意欲となるでしょう。
この機会にぜひ、製作遊びを通した親子のコミュニケーションを楽しみませんか。
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