小さな傷があるだけで査定額は1万円も下がる…中古iPhoneを「最高額」で下取りしてもらうマル秘テクニック
ケースを使わず「裸で使う派」は大損する
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使用済みiPhoneを高値で買い取ってもらうにはどうすればいいか。スマホアクセサリーメーカー「トリニティ」の創業者・星川哲視氏は「ちょっとした傷で数千~1万円超の減額になることも珍しくない。一方で、付属品が『未使用』であることは絶大な効果をもたらす」という――。
ケースを装着していてもiPhoneは傷つく
「大切なiPhoneを傷つけたくない」とケースに入れていたのに、下取りに出す時に傷がついていて査定価格が下がってしまったという話を聞きます。実はケース装着だけで完璧に傷を防ぐことはできません。
その大きな原因は、ケースと端末の間に入り込むゴミや砂です。ケースと本体のわずかな隙間に砂粒が入り、それがケースに押し付けられたり、摩擦でiPhoneの表面を擦って傷つけてしまうのです。
たとえば、現在のiPhoneのラインアップは再生アルミニウム(iPhone 16/iPhone 16 Plus)とチタニウム(iPhone 16 Pro/iPhone 16 Pro Max)を使用しており、前面と背面は強化ガラスを使用しています。物質に傷がつく仕組みは「より硬い物質が傷をつける」という法則です。そのため、これらより硬い異物がケース内に入り込むと、iPhoneを傷つけてしまいます。
傷がつく本当の原因は“硬度差”
鉱物の硬さを表す際に「モース硬度」という尺度があります。硬い鉱物が柔らかい鉱物を引っかくかどうかで定義される10段階の相対指標です。最高硬度はダイヤモンドで、人工超硬材料を除けば日常物質でこれを傷つけられる物質はありません。
この法則からすると、埃や髪の毛などの混入程度では傷がつくことはありませんが、砂や一部のハウスダストだと石英(モース硬度7の物質で地表に多く存在し、大気に運ばれて室内埃などに混入します)が含まれており、ガラスよりも硬度が高いため、iPhone本体のガラスやアルミニウム/チタニウムに傷をつけてしまいます。
ケースを握ったときやポケットなどに収納した際には、ケースとスマホの間で押し付けられるのでさらに傷がつきやすくなります。
なお、Androidの廉価モデルではプラスチック筐体も多く、硬度がさらに低くなるため傷がつくリスクが高まります。