日本で食べられる魚介類は500種以上あるのに…スーパーでは見かけない「おいしくてお得」な魚を入手する方法

日本で食べられる魚介類は500種以上あるのに…スーパーでは見かけない「おいしくてお得」な魚を入手する方法

調理の仕方さえ知れば「魚を食卓に」はもっと簡単になる

日本で水揚げされ食べられる魚介類は500種類以上といわれる。どうすれば食卓の魚メニューのバリエーションを増やせるか。フリーランスライターの大宮冬洋さんは「鮮魚店に行けば、スーパーでは出合えない魚があり、調理方法も教えてくれることがある」という――。

500種を超える「有用魚介類」のうち食べたことがあるのは何種類?

マグロ、タイ、ヒラメ、アジ、サケ、アワビ、ワカメ……。あなたは何種類ぐらいの魚介類を口にした経験があるだろうか。よほどの釣り好きや寿司通でもない限り、50種類を超えることはないと思う。一方で、日本国内で水揚げされて食べられる魚介類は500種とも600種とも言われる。つまり、一般の家庭では9割以上の魚介類と食卓で出会わずに過ごしているのだ。

都会のスーパーなどではあまり目にすることのない魚たち。漁でほとんど獲れない希少な魚種とは限らない。メジャーな魚種に混じって網に入るけれど、市場価値が低いので海に捨てられてしまう魚も少なくない。いわゆる未利用魚、低利用魚の問題だ。

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写真提供=サカナヤマルカマ 上田さんのいるサカナヤマルカマには魚好きな客だけでなくメディアも集まって来る。右から、シイラを見せてくれる上田さん、筆者、水産新聞記者の市川さん(サカナヤマルカマ撮影)

海の恵みに寄り添い、産地で獲れる多様な魚を美味しく食べる――。こんな目標を掲げて2023年4月に誕生した鮮魚店が鎌倉市にある。元漁師で元水産庁職員の「魚の伝道師」上田勝彦さんがアドバイザーを務める「サカナヤマルカマ」だ。消費地である鎌倉の住民と、産地である鹿児島県阿久根市の水産業者が共同運営しており、阿久根や小田原などから天然魚を毎日仕入れて販売している。

サカナヤマルカマが開業から2年余りで扱ってきた魚介類は250種類以上。魚の知識と技術を客に伝え続けた結果、オジサンやアイゴといった聞き慣れない魚がこの店では人気の魚種になっている。

食べたことのない魚と出合える場所

筆者が訪れた5月下旬も阿久根から直送された以下のような魚種が店頭に並べられていた。

・ヨコスジフエダイ

・イラ

・タカノハダイ

・ヤガラ

・フエフキダイ

・ホウボウ

・イサキ

・オニカサゴ

・ガンゾウビラメ

・オオモンハタ

魚好きを自任する筆者ですらこのうち半数しか食べたことがない。サカナヤマルカマでは近所に住む上品な主婦が店員と会話しながらヨコスジフエダイなどを買って行く。信頼関係があり、食べ方を教えてもらえれば、消費者も見知らぬ魚に手が伸びるのだ。

この中で筆者が手に取ったのはイサキ。マニアックとは言えないけれど、すごくメジャーな魚とも言えない。少なくとも筆者は愛知県の海辺に住み始めるまでは口にしたことがなかった。釣りに連れて行ってもらったときに初めて手にして、細かい鱗にびっしりと覆われた体と硬い骨、そして味の良さに古武士のような風格を感じた。

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2025.06.19

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