「プラチナNISA」の対象になっても毎月分配型は利用しないほうがいい…お金のプロが代わりに勧める商品
純資産総額が3兆円を超える人気商品も
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NISA対象外にもかかわらず純資産総額が3兆円を超える人気の「予想分配金提示型」。「毎月分配型」とはどう違うのか。Money&You代表取締役でマネーコンサルタントの頼藤太希さんは「毎月分配型には元本を取り崩して分配金を支払う商品が多いが、予想分配金提示型には元本取り崩しが少ない。加えて保有コスト控除後のリターンが高い商品もあり、検討の価値はある」という――。
65歳以上を対象にプラチナNISA創設も
分配金を支払う投資信託のタイプに「予想分配金提示型」と呼ばれるものがあります。予想分配金提示型の中には、NISAでは投資ができないにもかかわらず、純資産総額が3兆円を超えるほどの人気を集めている商品があります。特にシニア層に人気です。
金融庁が「プラチナNISA」と銘打ち、65歳以上の高齢者向けのNISA制度を新設することを検討している旨、報道もありました。プラチナNISAは、現行のNISAとは別枠で創設され、投資対象商品に毎月分配型の投資信託が加わるようです。
読者の中には、「毎月分配型」と「予想分配金提示型」では何が違うのか、そもそもなぜ「毎月分配型」はNISAでは対象外なのか気になる方がいることでしょう。今回は、「毎月分配型」や「予想分配金提示型」の分配金の仕組みを確認し、NISAで予想分配金提示型の投資信託を買ってもいいのか一緒に考えていきます。
投資信託の分配金には2種類ある
投資信託の分配金は「配当等収益」「有価証券売買等利益」「分配準備積立金」「収益調整金」の合計額から、運用会社が分配方針や基準価額の水準などを判断して金額を決めます。その後、ファンドに組み入れられている株や債券などの一部を売却・現金化し、分配金として支払われます。
投資信託の分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)の2種類があります。普通分配金は投資によって得られた運用益から支払われる分配金。それに対して元本払戻金は、元本の一部を取り崩して支払う分配金です。