残念ながら、「塾に通う」だけで成績は伸びません…「頭のいい子が育つ家庭」が最重視する"塾選び"の基準

残念ながら、「塾に通う」だけで成績は伸びません…「頭のいい子が育つ家庭」が最重視する"塾選び"の基準

「近所」「大手」「友達がいる」だけで選んではいけない

頭のいい子が育つ家庭は、何が違うのか。参考書作家で、予備校代表を務める船登惟希さんは「あやふやな理由で塾に通っている子の学力は上がらない。成績が伸びる子の家庭を見てみると、塾や学校に求めていることがまるで違う」という――。 ※本稿は、船登惟希『改訂第2版 行きたい大学に行くための勉強法がわかる 高校一冊目の参考書』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

「安心」のために塾へ通わせても意味がない

「近所にある大手の塾はそこしかなかったので……」

「お友達が通っていたから……」

これらは親の皆さんがよく口にされる定番の入塾理由です。自分の子どもにとって何が必要で、どのようなカリキュラムが提供されていて……といったことを踏まえず、ただ「安心」という理由で選んでいます。たしかに、今の受験は昔と比べて複雑ですし、さまざまな情報にあふれていて不安になる気持ちもわかります。ですが、実際に通わせてみても、成績があがらずに悩むことになるでしょう。

理由は明確です。「何が成績を決めるのか」を知らないからです。授業動画の視聴時間が成績を決めるなら、ひたすら授業動画を見たらいいでしょう。授業のコマ数が成績を決めるなら、たくさん授業をとったらいいです。しかし、皆さんも直感的にお気づきでしょう。これらが成績を決めるはずがないのです。

結論からいえば、成績の9割は知識量が決めます。成績に伸び悩んでいる人の大半は、知識量に目を向けていないのです。

塾は「成績が上がる魔法の場所」ではない

塾に通わせることは基本的に、成績向上にとっては逆効果です。机に向かって勉強して知識を定着させる時間が減ってしまうからです。

実際に成績を伸ばす子どもたちに共通する特徴は、知識を定着させる時間を確保していることにあります。それを支えるのが「参考書中心の学習」です。「参考書中心の学習」とは、単に市販の参考書だけを使うという意味ではありません。重要なのは、参考書を活用しながら、問題演習を通じて、知識の定着を行っていくことという姿勢そのものです。自学自習の力があるからこそ、塾の授業や講師のアドバイスも効果を発揮します。

塾は「魔法の場所」ではありません。目的意識をもって活用するからこそ意味があるのです。たとえば、静かな学習環境が必要、自分のペースをつかむための指導が欲しい、家庭だけでは不安だから伴走者がほしい、などです。

こうした明確な目的がある場合のみ、塾は成績向上に効果的に働くと言えます。

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2025.06.06

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