「50代からの新NISAデビュー」は手遅れなのか…経済評論家が「まだ間に合う」と力説する理由と投資先の選び方

「50代からの新NISAデビュー」は手遅れなのか…経済評論家が「まだ間に合う」と力説する理由と投資先の選び方

50代で新NISAを始めるのは手遅れなのか。経済評論家の鈴木貴博さんは「老後資金形成のために50代から新NISAを始めるのは遅いとは言い切れない。59歳とかなり引退に近づいた方でも、まだ老後に間に合う」という――。

今のタイミングで初心者が新NISAを始めてもいいのか

株式投資の世界には常に、遅れてやってきた人が訪れます。

「いままで様子を見ていたけどやはり興味があって」

という訳です。そういった人たちに投資の基本を教えるのは経済評論家の役割です。

ちょうど今、アメリカではトランプ氏が大統領に再選され、日本では自民党が選挙に大敗し政局は混迷しています。世界の分断も始まり、経済に関しては何が起こるか不透明なこのタイミングで、初心者が新NISAを始めてもいいのでしょうか?

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トランプ次期米大統領=2024年11月6日、フロリダ州

この記事では、老後資金が心配で今からでも新NISAを始めてみたいという50代の読者をイメージして、アドバイスをしてみたいと思います。いろいろな話をしますが、先に結論を言っておきますと、

「50代の老後資金形成なら、人気のS&P500投資で大丈夫ですよ」

というのが今回の記事のアドバイスです。

では、株式投資をとりまく状況を見ていきましょう。

新NISAで人気が集まった「オルカン」「S&P500」

今年、2024年1月に新NISAが始まりました。当時の岸田総理がアピールしていたのは「預金から投資へ」という言葉です。資産形成のためには銀行にお金を預金しているよりも、株式市場に投資をしたほうがいいということです。

この制度を作ったのは、日本人が日本の株式に投資をしてくれれば経済がもっとよくなるということなのですが、皮肉なことに人気が出たのは海外株式投資でした。一番人気と二番人気はそれぞれ、世界の株式市場全体に投資をするオールカントリー型投資信託(通称オルカン)と、米国株式市場の主要500社に投資をするS&P500インデックス連動型投資信託でした。

仮に1月の初めに新NISAを始めた人の場合、投資は今頃どうなっているでしょうか? オルカンとS&P500それぞれ2024年11月11日時点での損益を見てみましょう。

オルカンの代表的商品であるeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を1月の頭に100万円購入した人の場合、11月11日現在での残高は123万円(四捨五入、以下同じ)です。新NISAなので解約を申し出れば利益分の23万円が無税で手に入ります。

S&P500連動型の代表的なインデックス投資商品であるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の場合は100万円が127万円に増えています。こちらは利益が27万円とさらに大きいです。どちらもたった1年弱でずいぶんな儲けですね。銀行に預けていたら利息は1250円程度ですから、投資が人気になるのもうなずけます。

そもそも今年新NISAを始めた人だって新参者です。ビギナーズラックだと思うかもしれませんから、2年前の旧NISAから始めていた人はどうだったかも見ておきましょう。

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https://kidsna.com/magazine/article/entertainment-report-240528-07390317

2024.11.16

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