幼児食に鶏レバーをおいしく食べられるアレンジレシピ6選。子どもが食べやすくなる調理のポイント

幼児食に鶏レバーをおいしく食べられるアレンジレシピ6選。子どもが食べやすくなる調理のポイント

鶏レバーの選び方や血抜きなど下処理の方法を紹介

2019.11.14

ビタミンBや鉄分補給ができて栄養が豊富と言われる鶏レバーを、幼児食に取り入れたいと考える保護者もいるでしょう。子どもにおいしく食べてもらうために、下処理の方法やアレンジレシピを知りたい場合もあるかもしれません。今回の記事では、幼児食に鶏レバーをおいしく食べられる調理のポイントやアレンジレシピをご紹介します。離乳食を卒業する1歳~1歳半頃から、小学校入学までの幼児期に食べられるアレンジレシピなのでぜひご活用ください。

子どもが鶏レバーをおいしく食べるためのポイント

料理をする女性
iStock.com/Satoshi-K

子どもにレバーを与えたことはあるけれど、あまり食べてくれなかったという保護者もいるでしょう。子どもにレバーをおいしく食べてもらうためには、気をつけたいポイントがいくつかあります。


慣れるまでは鶏レバーを使う

レバーには鶏・牛・豚レバーなどさまざまな種類があり、それぞれ味や臭いの強さに違いがあるようです。幼児食に使うレバーを選ぶときは、比較的臭いが少ないと言われる鶏レバーから始めて、慣れてきたら豚レバーなどを試してみるとよいかもしれません。


鮮度のよいものを選ぶ

子どもが苦手な臭いや食感を避けるためには、国産鶏などの鮮度のよいレバーを選ぶことも大切なようです。お店でレバーの状態を確認し、鮮やかな色をしていてつやのあるものや、ドリップが少ないものを選ぶとよいでしょう。


しっかり下処理する

幼児食で鶏レバーをおいしく食べてもらうには、調理の前に血抜きなどの下処理をしっかりして苦みを軽減することがポイントです。鶏レバーの下処理の基本的な方法を紹介します。

  1. 脂肪や筋を包丁や手でとりのぞく
  2. 流水で洗う
  3. ボウルに鶏レバーとかぶるくらいの牛乳を入れ、30分ほど浸ける
  4. 牛乳を水で洗い流す
  5. 鍋でお湯を沸かし、しっかり茹でて火を通す

血抜きや臭みとりには、牛乳ではなく塩とたっぷりの水に入れて浸ける方法もあるようです。その場合は浸ける間に2~3回水を替え、長時間浸けすぎないようにするとよいでしょう。

下処理で血抜きなどをするとき、鶏レバーの臭いがつかないようまな板にビニールやラップを敷いたり、手袋をして行うなど工夫していたという声もありました。


味や風味の強いメニューにする

鶏レバー独特の味や臭いの印象を薄めるために、料理の味つけや風味を濃くするのも一つの方法でしょう。カレー粉やシナモンなどのスパイスを加えたり、ウスターソースやケチャップをはじめとした調味料を使うなど、工夫するとよいでしょう。

幼児食としては、市販のベビーフードでレバーを使っているものの味付けが参考になるかもしれません。


ペーストにして野菜など他の食材と混ぜる

鶏レバーは味や臭いだけでなく、食感も独特であるため苦手と感じる子どもも多いようです。

幼児食に使う場合、ペーストにした鶏レバーに野菜などを混ぜてハンバーグにしたという保護者の声もありました。ハンバーグは食べるときに調味料をかけることもあるので、さらに食べやすくなるかもしれませんね。

離乳食・幼児食におけるレバー

厚生労働省の資料などをもとに、離乳食や幼児食におけるレバーについて見てみましょう。


離乳食中期から食べられる

レバーは、生後7~8カ月頃の離乳食中期を目安に取り入れることのできる食材です。赤ちゃんの消化や食べやすさを考えて、まずは鶏レバーから取り入れると良いようです。離乳食に取り入れる場合は、アレルギーの反応がないかどうか確認しながら少量を食べさせましょう。


レバーは貧血を防ぐために取り入れたい食材

鶏レバーには鉄分やタンパク質、ビタミン類などさまざまな栄養分が含まれています。特に、注目したい栄養分は鉄分です。赤ちゃんは生後6カ月を過ぎたころから鉄分不足を生じやすいといわれているため、鶏レバーは、鉄分補給のためにぜひ取り入れたい食材です。

鉄分をとることで赤ちゃんや子どもの貧血を防止することができます。鶏レバーを食べやすく調理して子どもの貧血防止につなげたいですね。

出典:「Ⅱ離乳編」/厚生労働省
出典:「授乳・離乳の支援ガイド」/厚生労働省
出典:「食品成分データベース 鶏レバー」/文部科学省

幼児食にレバーを取り入れた理由

独特の食感や臭いがあるレバーは、大人でも苦手とする人がいるため、幼児食には向かないのではと考える保護者もいるかもしれません。実際に幼児期の子どもにレバーを与えていたママに、どのような理由で取り入れたのか聞いてみました。

30代ママ
30代ママ

子どもが赤身の魚や貝類が苦手で、鉄分補給に効果的な食材をあまり食べられなかったため、味のくせが強そうで避けていた豚レバーにチャレンジしてみました。濃いめの味つけにして、パサパサ感が出ないよう調味料を工夫すると食べてくれました。

30代ママ
30代ママ

離乳食中期を目安にして、栄養のために国産の鶏レバーを取り入れていました。ごぼうなどの野菜とあわせてなめらかなペーストにし、パンに塗ったものが好きでした。

30代ママ
30代ママ

私が鶏レバー好きなので、お肉屋さんで新鮮なレバーを見かけたら焼き鳥や甘煮を作ります。幼児食を始めたころから取り分けてあげていますが、風味に敏感な子どもには食べにくいようです。

子どもの栄養分のことを考えて、レバーを幼児食に取り入れていたという声が複数ありました。鶏レバーパウダーや国産鶏レバーを使った焼き鳥など、子どもが食べやすい食材やメニューを工夫すれば離乳食の時期から与えられるようです。

また、ベビーフードなどでレバーを食べた子どもの反応として「ほかの食材と同じように普通に食べていた」という声もあれば、「臭いや食感があまり好きではない様子だった」という声もありました。

子どもが苦手意識を持たずに食べられて、食育にもつながるようなレバー料理を作ってあげたいですね。

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幼児食で鶏レバーをおいしく食べられるアレンジレシピ

レバー
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血抜きなどの下処理をしっかりした鶏レバーを使った幼児食を作るときは、初めて食べる子どもや苦手な子どもでもおいしく食べられるよう工夫したいですよね。鶏レバーの味や臭みを軽減できるよう配慮したアレンジレシピを紹介します。


【1歳~1歳半】鶏レバーのトマト煮

  1. 下処理した鶏レバーを1cm角に切り、小麦粉をまぶす
  2. 玉ねぎを薄切りにし、オリーブオイルを熱した鍋で炒める
  3. 2に1を加えて軽く炒める
  4. 3にトマトの水煮を入れてつぶし、ケチャップとしょうゆを加えて煮る

1歳~1歳半頃は離乳食完了期にあたります。子どもの離乳食の進みにあわせて、この時期から幼児食へ移行するママもいるようです。歯ぐきで噛める固さに仕上がるよう工夫すれば、鶏レバーを使った料理も食べることができるでしょう。

鉄分補給に最適な鶏レバーのトマト煮は、トマトとケチャップの味が豚レバーの独特の風味を食べやすくしてくれるレシピです。パスタのソースとして味わったり、大人用に取り分けてスパイスを加えて楽しむこともできそうですね。


【1歳半~2歳】トーストのレバーペーストのせ

  1. 鍋にしょうがの薄切りと水、しょうゆ、みりん、酒、砂糖を入れて煮立たせる
  2. 牛乳に浸して臭みを抜いたレバーを1に加えて煮詰める
  3. 2の汁気を切って細かく刻む
  4. 食パンを食べやすい大きさに切って3を塗る
  5. 4にチーズをのせてオーブントースターで焼く

幼児食に移行する子どもが多いこの時期は、さまざまな食材や味つけを楽しめるようになるでしょう。歯が徐々に生え揃ってくる時期のため、固さを残した食材に少しずつ挑戦できるようです。

レバー料理のなかでも特にレバーペーストを塗ったトーストは手づかみ食べがしやすく幼児食に向いているのかもしれませんね。パンを星やハートの型で抜けばパーティーメニューにもなるので、子どもが楽しく食べられるでしょう。しょうがを入れた煮汁で煮るので、レバーの臭みもやわらぐようです。


【2歳~3歳】鶏レバーの甘煮

  1. 下処理した鶏レバーをひとくち程度の大きさに切る
  2. 砂糖、みりん、酒、しょうゆを鍋に入れて煮る
  3. しょうがチューブと1.を鍋に入れて煮る
  4. 味をしっかりつけたい場合は、適宜煮詰める

2歳を過ぎると奥歯が生えてきて食べられるものが増えてくる時期である一方、イヤイヤ期で食べムラなどが気になる時期でもあります。

何でも自分でやってみたいという気持ちが芽生える時期ですので、スプーンやフォークで自分で食べたがる子どももいるでしょう。

鶏レバーを醤油や酒などで甘く煮たものはフォークで食べやすいため、食事の練習にもなるでしょう。しょうがを入れることで、レバーの臭みを消す効果もあります。

レバーの独特の食感を嫌がって食べてくれない場合、鶏団子にレバーペーストを混ぜて甘煮にしたという保護者の声もありました。市販のレバーペーストを使うと時短になるかもしれませんね。


【2歳~5歳】鶏レバーカレー

  1. 下処理した鶏レバー、たまねぎなどの野菜を食べやすい大きさに切る
  2. 鶏レバーを炒めて、火が通ったらいったんお皿にあげておく
  3. たまねぎなどの野菜を炒めて、鶏レバーとトマト缶、水を加えて煮る
  4. 火を止めてカレールーを溶かす

大人用と幼児食用に取り分けて作れる鶏レバーを入れたカレーのアレンジレシピです。トマト缶を加えることで、レバーの臭みが気にならなくなるようです。

カレーだけでなく、ビーフシチューのお肉の一部を鶏レバーにしたという保護者の声もありました。カレーやビーフシチューなどの煮込み料理は、鶏レバー独特の臭いや食感が気にならなくなるかもしれませんね。


【2歳~5歳】鶏レバー入りハンバーグ

  1. 下処理した鶏レバー、たまねぎをみじん切りにする
  2. 合いびき肉、卵、パン粉、塩こしょうと1.をボウルに入れよく混ぜ合わせる
  3. 食べやすい大きさに丸める
  4. フライパンで3.を炒める
  5. ケチャップや和風ソースなどお好みの調味料を4.にかける

一般的なハンバーグのレシピに鶏レバーを混ぜ合わせたアレンジレシピです。みじん切りにしてハンバーグにすることで、鶏レバーが入っていることに気がつかない子どももいるようです。

ケチャップやデミグラスソースなど、子どもが好きな調味料をかけるとさらにおいしく食べられそうですね。


【3歳~5歳】レバーの竜田揚げ

  1. 下ごしらえしたレバーを食べやすい大きさに切る
  2. しょうが、にんにく、しょうゆ、酒を合わせたものに1を浸ける
  3. 2に片栗粉をまぶし、170度~180度ほどに熱した油で揚げる
  4. フライパンでケチャップ、ウスターソース、砂糖を軽く熱する
  5. 4に3を入れて絡める

3歳6カ月頃までには全部で20本の乳歯が生えそろうため、食材をしっかり噛めるようなメニューにするとよいでしょう。スプーンや箸の使い方を練習したり食事のマナーを身につけられるように、つかんだりすくったりしやすい食材の大きさを心がけるとよいかもしれません。

レバーの竜田揚げをさらに濃い味のソースに絡めたメニューは、レバー独特の風味を薄めてくれるので子どもも食べやすいかもしれません。ソースの味を子どもの好みに合わせて工夫するのもよいでしょう。

レバーを幼児食に取り入れるアイデア

ほかの幼児食メニューも取り入れて、子どもの食事のバリエーションと栄養分を豊かにしましょう。レバーは鉄分補給やビタミンBが豊富なことから、子どもの健康をサポートしてくれそうです。また、食育としても取り入れることも大きな効果がありそうです。

30代ママ
30代ママ

子どもが成長するにつれて、鉄分補給が必要だと感じていました。血抜きを念入りにした国産の鶏レバー料理に挑戦しましたが、最初は匂いが気になるようでした。そこで、鶏レバーパウダーを使ってスープに混ぜてみたら、子どもも抵抗なく飲んでくれるようになり、レバー自体への拒否がなくなりました。

30代ママ
30代ママ

忙しい日は時短のため、手軽に使えるベビーフードのレバーペーストを利用していました。特に、レバー料理を簡単に取り入れられるので助かっています。ビタミンなどの栄養分も豊富で、食事の時間が楽になります。また、焼き鳥風にアレンジしたメニューも作ってみたところ、子どもも大好きになりました。

20代ママ
20代ママ

離乳食の頃から鶏レバーを使った市販のベビーフードをよくあげていたので、幼児食になってからもよく食べてくれます。管理栄養士の友人に教えてもらった国産鶏を使ったレバーペーストが特にお気に入りのようです。栄養バランスもよいので、安心して食べさせられます。

子どものために栄養を考えて、レバーを幼児食に取り入れていたというママの声が複数ありました。子どもが食べやすいように工夫すれば、離乳食の時期から与えられるようです。

レバー料理は血抜きや臭みとりなど手間がかかると敬遠しがちな方も多いかもしれませんが、幼児食には鶏レバーパウダーやベビーフードなどを取り入れてみると、忙しい日でも簡単にビタミンなど栄養満点の食事を用意できます。

焼き鳥や豚レバーなどのバリエーションも試しながら、家族全員が楽しめる食事を心がけると良いでしょう。子どもにもなじみやすい味付けや調理法を見つけることで、子どもたちの食事がさらに楽しいものになるでしょう。

管理栄養士など専門家のアドバイスを参考に、さまざまな食材を使った料理を試してみてください。子どもの食育にも考慮したメニューができるとよいですね。

幼児食でレバー料理をおいしく味わおう

幼児に食事をさせる夫婦
milatas - stock.adobe.com

今回の記事では、幼児食にレバーをおいしく食べられる調理のポイントやアレンジレシピをご紹介しました。

子どもがおいしく食べられるメニューに仕上げることができれば、栄養を考えて作りたい幼児食にレバーは重宝するかもしれません。臭みの少ない種類の新鮮なレバーを選び、血抜きなどの下処理をしっかり行いましょう。

今回紹介した竜田揚げやトマト煮は、鶏もも肉などで作ったことのある方もいるでしょう。レバー料理が苦手であれば、鶏レバーパウダーなどから取り入れてみて、徐々に慣れた味のメニューでレバーを取り入れれば、子どももすんなり食べてくれるかもしれません。

管理栄養士などのアドバイスも参考にしながら、子どもも大人も食べやすい味つけを工夫してみるのもよいでしょう。家族でレバーをおいしく味わいながらビタミンや鉄分補給をして食育にもなる食卓が囲めるとよいですね。

※記事内で使用している参照内容は、2019年11月8日に記事作成、2024年2月18日に更新したものです。

※今回の記事でご紹介したものは、幼児食の一例です。新しい食材・料理を取り入れる際は、お子様の消化機能の発達に合わせた適切な食材・調理法を選びましょう。

2019.11.14

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