離乳食の作り置き。冷蔵保存や冷凍保存の期間と保存するときの注意点など

離乳食の作り置き。冷蔵保存や冷凍保存の期間と保存するときの注意点など

作り置きはした・しない?

2019.04.18

離乳食を作り置きするとき、冷蔵保存や冷凍保存について考えるママもいるのではないでしょうか。離乳食の下ごしらえは、食材を刻んだり、つぶしたりと手間がかかるので作り置きできると便利ですよね。そこで今回は、作り置きしたものを冷蔵保存や冷凍保存する場合の保存方法、どんな容器で何日間保存できるのかや、作り置きしない場合について、ママたちの体験談を交えながらご紹介します。

離乳食づくりについて

離乳食は時期によって、食べ方の目安や、調理形態が違います。ママたちはどのように離乳食づくりをしているのでしょうか。聞いてみました。


離乳食初期(生後5〜6カ月)1日1回1さじずつ、なめらかにすりつぶした状態

離乳食中期(7~8カ月頃)1日2回食、舌でつぶせる硬さ

離乳食後期(9~11カ月頃)1日3回食、歯ぐきでつぶせる硬さ

離乳食完了期(12~18カ月頃)1日3回食、歯ぐきで噛める硬さ


「離乳食初期には、10倍粥を作るときやにんじん、ほうれん草などの野菜を裏ごししたり、すりつぶしたものをあげることが多かったです。口当たりのよいなめらかな状態になるまですりつぶすには時間がかかりました」(30代ママ)

「中期の離乳食づくりは、野菜などの食材を柔らかくすることから始まるため、下ごしらえに時間がかかりました」(20代ママ)

「後期以降の離乳食づくりは、食材を裏ごす必要が少ないため下ごしらえの時間はあまりかかりませんでしたが、1日3回食になったため、離乳食を作り置きすることが多くなりました」(30代ママ)

離乳食の1回の調理時間は10分~30分程度のママが多いようです。初期の頃は、作る量が少ないので短時間で済んでいたようですが時期が進むにつれて、作る量や、使う食材、レシピなどの種類が増えると調理時間も長くなって大変という声がありました。そのため中期以降から作り置きを意識するようになったママが多いようです。

離乳食の作り置きについて

離乳食づくりのなかで、離乳食中期から作り置きをすることが多くなったというママたち。では、離乳食の作り置きについて、冷蔵保存・冷凍保存それぞれの場合や、保存するときの容器について聞いてみました。

作り置きを冷蔵する場合

瓶に入った調味料
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「離乳食づくりの下ごしらえで、野菜を茹でたものを冷蔵室保存して、翌日まで保存していました」(20代ママ)

「離乳食後期の頃はおかずメニューを調理するときに1食分ほど多めに作り、冷蔵室保存しておき翌日子どもに与えることもあります」(30代ママ)

冷蔵保存の場合、保存期間は作った翌日までと決めていたママが多くいました。初期から中期の頃は早めに使い切れるように離乳食用食材の買い物は少なめにしているようです。後期以降の1日3回食の時期になると、おかずメニューを多めに作り置きして冷蔵室保存し、食事の時間には温めるだけにしてすぐに子どもが食べられるような状態にしていたようです。


作り置きを冷凍する場合

「お粥と野菜スープを冷凍保存することが多かったです。3日~1週間程度保存していました。利用するときにレンチンするだけなので助かりました」(30代ママ)

「おやきやパンケーキを冷凍保存し、1週間以内を目安に使い切るようにしていました」(30代ママ)

「加熱調理した後の肉や魚を小分けにして、1週間くらい保存していました」(30代ママ)

冷凍の場合1週間を目安に、主食やおかず、汁物など、いろいろな食材を保存していたママが多いようです。ほかにも、和風だしや野菜スープを1回分ずつ分けたものや、小さく切って茹でた肉や魚を冷凍して1週間程度を目安にして使い切るようにしていたという声もありました。葉物野菜などは、使いやすい大きさにカットして冷凍保存しておくだけでも下ごしらえの時間が減るので、離乳食を作り置きしない場合でも便利のようです。


作り置き用の容器

容器に入った食べ物
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「冷蔵保存するときは、そのまま温めて食卓に出せるように電子レンジ対応の陶器やガラス皿にラップをして冷蔵庫に入れていました」(20代ママ)

「お粥の冷凍保存には、赤ちゃん用品店で購入したお粥専用のプラスチック製の冷凍容器を使っていました」(30代ママ)

「野菜スープを冷凍保存するときには、蓋つきの製氷皿に入れてブロックで小分け冷凍しました。完全に凍ったら取り出して、密封性の高いプラスチック製の袋に入れて冷凍庫に保存しました」(30代ママ)

作り置きした離乳食はブロックに分かれている製氷皿で小分け冷凍して保存していたママが多いようです。厚生労働省の資料には1回の食事の目安量が書かれていますので、小分け冷凍するときに参考にするとよいでしょう。キッチン用品店や赤ちゃん用品店では製氷皿以外にも、いろいろな離乳食の保存容器が売られていますので、ママが使いやすく離乳食の作り置きに適した容器を見つけてみてはいかがでしょうか。

出典:「Ⅱ離乳編」/厚生労働省

離乳食の作り置きで気をつけたこと

衛生面

「初期の頃や初めて取り入れる食材は、できるだけ作り置きしないようにしていました。毎食調理するのは手間はかかりましたが、新鮮なものを使っていることで衛生面にも安心感が持てました」(20代ママ)

「冷蔵と冷凍のどちらで保存する場合も、肉や魚などの生鮮品を使って作りおく場合は、しっかりと加熱してから保存するようにしています」(30代ママ)

「離乳食を保存する容器は、食器用洗剤で洗った後に熱湯をかけたりして殺菌するようにしていました」(30代ママ)

離乳食は小さな子どもが食べるものなので、多くのママが衛生面に気をつかっていたようです。いつ調理したものか分かるように、作った日付を保存容器に書いておき、庫内でも新しいものを奥へ、古いものを手前に置くなどの工夫をしていたというママの声もありました。


食材面

「日持ちしない食材は、作り置きしないで大人のメニューから取り分けて1回で食べきれる量にするか、少量パックで買うように心がけていました」(30代ママ)

「いろいろな食材を1食で食べてもらえるように作り置きした離乳食をベースに、足りない食材を足して献立を考えました」(30代ママ)

「作り置きメニューに使う食材がマンネリ化しないように、肉や魚、野菜をバランスよく使うようにしています」(20代ママ)

離乳食に多くの種類の食材を使いたいと考えるママのなかには、一気に多くの種類の野菜を買っても使いきれないので市販の冷凍野菜を使っていたという意見もありました。冷凍野菜などを使えば食材をバランスよく取り入れられそうですね。

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【食材別】冷凍保存するときの注意点

食材によっては冷凍保存に向かない食材もあるようです。ママたちの体験談をもとに、食材別の注意点をご紹介します。


豆腐

「豆腐は離乳食によく使っていましたが、冷凍すると水分が抜けてボソボソになり、口当たりが悪そうだったので、ペースト状にしてから冷凍保存していました」(30代ママ)

豆腐は冷凍すると、食感が変わったり色が変色して黄色っぽくなってしまうようです。豆腐自体の品質が悪くなるわけではないため、おかゆに混ぜたりとろみのある食材と和えたりして、赤ちゃんが食べやすくなる工夫をすることが大切でしょう。


おかゆ

「冷凍保存したおかゆを回答するときにお鍋で加熱すると、水分が飛び、作ったときよりもおかゆが硬くなりがちです。水分を少し足すようこころがけていました」(30代ママ)

おかゆを小分け冷凍している方も多いのではないでしょうか。ですが、解凍方法によっては、食感が変わることもあるようです。冷凍保存を目的としておかゆを作る場合は、水分が飛ぶことを考え、少し緩めにおかゆを作るとよさそうです。


バナナ

「バナナは離乳食づくりの心強い味方。下ごしらえをして小分けに冷凍するのが面倒だったので、皮をむいたバナナをそのままラップに包んで冷凍しておき、使うときに凍ったまま必要な分だけ手早くすりおろして加熱していました」(30代ママ)

忙しいママやパパもお手本にしたいこちらの保存方法。ただし、すりおろしてから冷凍すると劣化が進みやすいようなので、この方法の場合は、特に早めに使い切るように意識するとよいかもしれません。


ひき肉

「ひき肉は空気に触れる部分が多いため、傷みやすいと聞いたことがあったので、できるだけ早く使い切りました」(30代ママ)

ママの声のとおり、ひき肉は傷みやすいので早く使い切ることが原則のようです。冷凍保存するときは買ってきたらすぐに保存するようにしましょう。


「離乳食に卵を与えたくても、少量のために毎回ゆで卵を作るのは少し面倒でした。卵を冷凍するときのコツを知りたいです」(30代ママ)

卵の保存方法は、卵白は冷凍不可のようですが、卵黄はしっかりと加熱調理されたものであれば冷凍することができるようです。

離乳食づくりの際は、月齢に合わせた形状に潰す、またはカットして、小分けにした状態にしておくと便利でしょう。1食分の量をラップに包み、チャック付きポリ袋の中に入れて冷凍保存しますが、ラップに包む際は、空気が入らないようにしっかり密封するのが保存方法のポイントのようです。


ジャガイモやカボチャ

「カボチャとジャガイモはよく離乳食づくりに使っていましたが、少しでもかたまりが残っていると食感が悪くなるので、ゆでてつぶし、ジャガイモはマッシュポテトの状態に、カボチャは念入りに裏ごししました」(30代ママ)

冷凍するときの食材の状態によっては、赤ちゃんが食べづらくなることもあるかもしれません。ママたちの冷凍保存方法を参考にすると、おいしい離乳食が作れそうですね。

ベビーフードの保存方法

忙しいママやパパのなかには、作り置きが間に合わず、ベビーフードを活用するという方もいるかもしれません。ベビーフードの保存方法において、どのようなことに気をつけたらよいかまとめました。

ベビーフードは室温での保存がよいようです。 低温で保存すると、なめらかさが失われたり、粉末タイプなどは吸湿して固まりやすくなったりする場合があるため、おすすめできないとされています。

また、開封後はあらかじめ与える分だけを別の容器に取り分け、残りはキャップをして冷蔵庫に入れ、丸1日以内に使い切るようにしましょう。 子どもの唾液で消化が進んだり、雑菌が増えたりするおそれがあるようなので、くれぐれも食べ残しは保存しないよう気をつけましょう。

作り置きは衛生面と食材を見て使い分けよう

離乳食を食べさせるママ
© polkadot - Fotolia

作り置きメニューがあると子どもを待たせずに食事の用意がしやすくなるでしょう。作り置きしない場合でも食材を下ごしらえして冷蔵保存・冷凍保存しておくと調理の時短になりそうです。保存の目安は何日かや、保存容器についてママたちの声を参考にしながら、余裕を持った離乳食作りができるとよいですね。


※記事内で使用している参照に関する内容は、2024年7月31日時点の情報となります。

2019.04.18

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