保護者の共感を呼んだ「ママ、怒らないで。」が新装改訂版となって刊行
初版の内容に加え、新たに「複雑性PTSD」、「心理的虐待(心理的マルトリートメント)」、「愛着(アタッチメント)に関わること・問題」についても触れ、安全・安心を実感できる子育てのために欠かせない知識を注ぎ込んだ1冊
「ディスカヴァー・トゥエンティワン」から、ロングセラーとなった「ママ、怒らないで。」の新装改訂版が刊行された。
コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛により、家族での時間が増えたことやコロナ疲れなどさまざまな要因によって、DVや虐待問題が深刻化している昨今。
子どもの成長がうれしく楽しいばかりと思っていた子育てが、「つらい」「大変」「なぜこうなんだろう?」「私の子育てが間違っているのだろうか?」と悩み、つい怒鳴ってしまう。些細なことでイライラしてしまい、怒りたくないのに子どもを怒ってしまう。そんなママやパパも多いかもしれない。
実は、ママやパパが子育て中に“つらさ”を感じるとき、子どもの姿に小さい頃の自分が重なり、自分の子ども時代の心の痛みを感じていることが多々あるという。すなわち、わが子を通して、小さい頃の自分の体験や感情の再現が起こっているということ。
そういった子育て上の悩みを抱える方々が“つらさ”の原因を知り、“つらさ”から解放されるため、子育てでつらくなったとき、ヒントがほしいとき、何かを変えたいと思ったときにおすすめの1冊となっている。
出版から5年目を迎え、今回新装改訂版として生まれ変わった「ママ、怒らないで。」。
初版では、「アダルト・チルドレン」、「機能不全家族」、「毒親」、「嗜癖」、「トラウマ」、「虐待」、「インナーペアレント」などの用語を取り上げながら、主に親自身が抱える“子育てや対人関係における困難さ”と向き合うことに焦点を当てていた。
初版出版後、著者が書籍を読んだ方々のカウンセリングを行ってきてわかってきたのは、「子どもに自分と同じ苦しみを味わわせたくない」「同じ不幸を連鎖させたくない」「その場しのぎではなく、根っこから変わって子どもに害を与えない親になりたい」という思いから、そのための知識や術を模索している方が非常に多いということ。
そこで、今回の新装改訂版では、初版の内容に加え、「複雑性PTSD」について簡単に触れ、新たに 「心理的虐待(心理的マルトリートメント)」、「愛着(アタッチメント)に関わること・問題」についても言及。安全・安心を実感できる子育てのために欠かせない知識を注ぎ込んだ。
また、カウンセラーである著者と、ママ代表の「葉子さん」とのやり取りが綴られており、「葉子さん」の抱える子育て上の課題が解決されていく様子を追うことで、同じ悩みを持つ読者の方もカウンセリングを疑似体験できる構成となっている。
子育ての悩みを抱えるママやパパたちを“つらさ”から救う1冊を、ぜひチェックしてみては。
ママ、怒らないで。(新装改訂版)
著/斎藤裕、斎藤暁子
ディスカヴァー・トゥエンティワン刊 1650円(税込)
問い合わせ先/ディスカヴァー・トゥエンティワン