出産予定日が超過すると、いつになったら生まれるのだろうと焦りや不安が大きくなるかもしれません。出産予定日が超過するにはどのような原因があるのでしょうか。原因と対策法をご紹介します。また、経産婦だと出産予定日が早まるのかについても解説します。
予定日を超過してもおしるしや陣痛など出産の兆候がないとママは不安になるでしょう。
妊娠37週0日~41週6日を正期産と呼び、お腹のなかの赤ちゃんの身体機能が十分に発達し、体外での生活もできる機能がそろい、いつ生まれても問題ない時期です。
しかし、出産予定日ぴったりに出産する人はほとんどいません。個人差はありますが初産の場合は出産予定日を超過してから出産する人も多くいます。
予定日を超過するには以下のような原因が考えられます。
臨月になると、妊婦健診でも子宮口の開き具合を確認するようになります。子宮口が開いてくると出産が近づいてきているサインです。
出産予定日が超過していても子宮口が硬く、閉じている場合は陣痛が来ない可能性があります。
出産予定日は、最終生理開始日から280日後を足した日にちで計算します。
ほかにも「ネーゲレ概算法」で予定日を計算できます。
最終月経月から3を引く、引けない場合は9を足します。出てきた数値が出産予定月です。最終月経日に7を足した数字が出産予定日です。
生理不順の人や28日周期でない人の場合は、計算で出した出産予定日からずれることがあります。
子宮環境は、妊娠38週頃に機能が最も高まり、そのあと機能は低下していきます。
胎児の機能が完成して体外に出ても生きていける状態になると出産になります。
ママのお腹のなかの居心地がよいと出産予定日がすぎても陣痛が来ないで、出産が遅れる場合があります。
出産予定日がすぎたときに意識するとよいことをご紹介します。
予定日を超過しても出産の兆候が見られないときは、股関節を開く動きや運動をすると子宮口が開きやすくなります。
妊娠後期のこの時期は、スクワットや踏み台昇降などを取り入れましょう。
自分のペースで行えるウォーキングは妊婦さんでもできる運動ですが、出産予定日を過ぎた時期だとウォーキング中に突然陣痛が来る可能性もあるので、室内でできるスクワットや踏み台昇降がおすすめです。
踏み台昇降は、階段の昇り降りでもよいですが、お腹が大きくなっていると踏み外したりと危ないので、玄関や室内の段差で行うとよいでしょう。
乳首を刺激すると陣痛がきて出産につながる場合があります。
<おっぱいマッサージの仕方>
乳腺はさまざまな方向に延びているため、いろいろな方向からマッサージをしていくとおっぱいが柔らかくなっていきます。
おっぱいマッサージは、出産後のおっぱいの出もよくなるのでおすすめです。
予定日を超過すると、ママは焦りや不安な気持ちが大きくなるでしょう。焦りや不安から緊張状態が続くと、身体が硬くなり、陣痛が来なくなったり、お産の進みを遅くしてしまうケースがあります。
ゆっくり温かい飲み物を飲んだり、好きな音楽を聴いたり、アロマの香りに癒されたりママがリラックスしてすごせる時間を作ることが大切です。
出産予定日が超過するとこのまま死産しないだろうかなど不安な気持ちが大きくなるママが多いかもしれません。出産予定日をすぎたら何日まで待つべきでしょうか。
妊娠42週をすぎると母子ともに危険な状態になる場合があるため、陣痛促進剤を使って陣痛を促したり、帝王切開での出産になるケースもあります。
しかし、出産予定日をすぎてから産まれる赤ちゃんも多くいるのでゆったりした気持ちで待つと自然と陣痛が来るかもしれません。
専門家も以下のように言っています。
経産婦は出産を経験しているため、子宮頸部が初産婦より柔らかく、子宮口が開きやすいため出産予定日より出産が早まる場合があるようですが、医学的な根拠は解明されていません。
身体の状態は人によってそれぞれ違うため、経産婦全員が出産が早まるとは言い切れません。
出産予定日が超過すると、いつ生まれるのだろうやこのまま死産しないだろうかなど不安な気持ちが強くなるかもしれません。
出産予定日が超過するのは、子宮口が硬く十分に開いていなかったり、ママの子宮環境が心地よかったり、予定日の計算がずれているなどが考えられます。
予定日を超過したら何日まで待ってよいのか気になると思いますが焦らず、スクワットや踏み台昇降などの運動やおっぱいマッサージを取り入れて自然に陣痛が来るのを待つことが大事です。
妊娠41週をすぎても陣痛が来ないときには、医師に相談しましょう。
緊張が陣痛や出産の進みを妨げてしまうことがあるので、好きな音楽を流したり、アロマを焚くなどママがリラックスしてすごすことが大切です。
陣痛が来て、赤ちゃんに会えるまでもう少しです。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。
患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
「子どもが頭を打った」「外食して2時間後にじんましんが出た」など、子どもの病気や気になる症状について医師に相談できるのが、日本最大級の医師Q&Aサイト「アスクドクターズ」です。
最短5分で複数の医師から回答がもらえるだけでなく、200万件以上の相談事例を症状や病名から検索することもできます。
かかりつけ医とともに、子育て中のママやパパの頼もしい味方になってくれそうですね。
2019年08月21日
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杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
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