【産婦人科医監修】出産予定日を超過しても生まれないときの原因と対策

【産婦人科医監修】出産予定日を超過しても生まれないときの原因と対策

何日まで待てばよい?

出産予定日が超過すると、いつになったら生まれるのだろうと焦りや不安が大きくなるかもしれません。出産予定日が超過するにはどのような原因があるのでしょうか。原因と対策法をご紹介します。また、経産婦だと出産予定日が早まるのかについても解説します。

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

予定日を超過しても生まれない

予定日を超過してもおしるしや陣痛など出産の兆候がないとママは不安になるでしょう。

妊娠37週0日~41週6日を正期産と呼び、お腹のなかの赤ちゃんの身体機能が十分に発達し、体外での生活もできる機能がそろい、いつ生まれても問題ない時期です。

しかし、出産予定日ぴったりに出産する人はほとんどいません。個人差はありますが初産の場合は出産予定日を超過してから出産する人も多くいます。

出産予定日が超過する原因

予定日を超過するには以下のような原因が考えられます。

子宮口が硬い

臨月になると、妊婦健診でも子宮口の開き具合を確認するようになります。子宮口が開いてくると出産が近づいてきているサインです。

出産予定日が超過していても子宮口が硬く、閉じている場合は陣痛が来ない可能性があります。

予定日の計算がずれていた

出産予定日の計算
MRAORAOR/Shutterstock.com

出産予定日は、最終生理開始日から280日後を足した日にちで計算します。

ほかにも「ネーゲレ概算法」で予定日を計算できます。

最終月経月から3を引く、引けない場合は9を足します。出てきた数値が出産予定月です。最終月経日に7を足した数字が出産予定日です。

生理不順の人や28日周期でない人の場合は、計算で出した出産予定日からずれることがあります。

子宮環境が良好

子宮環境は、妊娠38週頃に機能が最も高まり、そのあと機能は低下していきます。

胎児の機能が完成して体外に出ても生きていける状態になると出産になります。

ママのお腹のなかの居心地がよいと出産予定日がすぎても陣痛が来ないで、出産が遅れる場合があります。

出産予定日が超過したときの対処法

出産予定日がすぎたときに意識するとよいことをご紹介します。

運動する

運動する妊婦さん
iStock.com/karinsasaki

予定日を超過しても出産の兆候が見られないときは、股関節を開く動きや運動をすると子宮口が開きやすくなります。

妊娠後期のこの時期は、スクワットや踏み台昇降などを取り入れましょう。

自分のペースで行えるウォーキングは妊婦さんでもできる運動ですが、出産予定日を過ぎた時期だとウォーキング中に突然陣痛が来る可能性もあるので、室内でできるスクワットや踏み台昇降がおすすめです。

踏み台昇降は、階段の昇り降りでもよいですが、お腹が大きくなっていると踏み外したりと危ないので、玄関や室内の段差で行うとよいでしょう。

おっぱいマッサージをする

乳首を刺激すると陣痛がきて出産につながる場合があります。

<おっぱいマッサージの仕方>

  • 利き手と反対の手でおっぱいを支える
  • 乳首を親指と人差し指で軽くつまんで2~3回引っ張る
  • 横からも乳首をつまんで軽く引っ張る
  • 片側が終わったら反対側を行う

乳腺はさまざまな方向に延びているため、いろいろな方向からマッサージをしていくとおっぱいが柔らかくなっていきます。

おっぱいマッサージは、出産後のおっぱいの出もよくなるのでおすすめです。

リラックスしてすごす

予定日を超過すると、ママは焦りや不安な気持ちが大きくなるでしょう。焦りや不安から緊張状態が続くと、身体が硬くなり、陣痛が来なくなったり、お産の進みを遅くしてしまうケースがあります。

ゆっくり温かい飲み物を飲んだり、好きな音楽を聴いたり、アロマの香りに癒されたりママがリラックスしてすごせる時間を作ることが大切です。

出産予定日が超過したときは何日まで待てばよい?

出産予定日が超過するとこのまま死産しないだろうかなど不安な気持ちが大きくなるママが多いかもしれません。出産予定日をすぎたら何日まで待つべきでしょうか。

妊娠42週をすぎると母子ともに危険な状態になる場合があるため、陣痛促進剤を使って陣痛を促したり、帝王切開での出産になるケースもあります。

しかし、出産予定日をすぎてから産まれる赤ちゃんも多くいるのでゆったりした気持ちで待つと自然と陣痛が来るかもしれません。

専門家も以下のように言っています。

自然に陣痛が来るのを待たれて下さい。41週になっても陣痛が来ない場合には、主治医とその後の対応を話し合われて下さい。
出典: AskDoctors

経産婦は出産予定日が早まる?

経産婦は出産を経験しているため、子宮頸部が初産婦より柔らかく、子宮口が開きやすいため出産予定日より出産が早まる場合があるようですが、医学的な根拠は解明されていません。

身体の状態は人によってそれぞれ違うため、経産婦全員が出産が早まるとは言い切れません。

焦らずリラックスして赤ちゃんが産まれてくるのを待とう

音楽を聴いてリラックスする妊婦さん
LightRecords/Shutterstock.com

出産予定日が超過すると、いつ生まれるのだろうやこのまま死産しないだろうかなど不安な気持ちが強くなるかもしれません。

出産予定日が超過するのは、子宮口が硬く十分に開いていなかったり、ママの子宮環境が心地よかったり、予定日の計算がずれているなどが考えられます。

予定日を超過したら何日まで待ってよいのか気になると思いますが焦らず、スクワットや踏み台昇降などの運動やおっぱいマッサージを取り入れて自然に陣痛が来るのを待つことが大事です。

妊娠41週をすぎても陣痛が来ないときには、医師に相談しましょう。

緊張が陣痛や出産の進みを妨げてしまうことがあるので、好きな音楽を流したり、アロマを焚くなどママがリラックスしてすごすことが大切です。

陣痛が来て、赤ちゃんに会えるまでもう少しです。

監修:杉山 太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

No Image

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)監修の記事一覧(バックナンバー)

信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。

患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

田園調布オリーブレディースクリニック

子どもの病気に関する不安や悩みは、医師の回答で今すぐ解決!

日本最大級の医師Q&Aサイト アスクドクターズ(AskDoctors)

「子どもが頭を打った」「外食して2時間後にじんましんが出た」など、子どもの病気や気になる症状について医師に相談できるのが、日本最大級の医師Q&Aサイト「アスクドクターズ」です。

最短5分で複数の医師から回答がもらえるだけでなく、200万件以上の相談事例を症状や病名から検索することもできます。

かかりつけ医とともに、子育て中のママやパパの頼もしい味方になってくれそうですね。

2019年08月21日

基礎知識の関連記事

  • 妊娠中はつわりや味覚の変化が多く、気を付けないといけないことも増えます。そのためどのような飲み物を飲んだらよいのか分からなくなることも。妊娠中におすすめしたいのは、身体を温めるホットの飲み物です。先輩ママたちはホットのどのような飲み物を飲んで、妊娠時期を過ごしていたのでしょうか。体験談をご紹介します

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 不妊検査に行ってみようと思っても、いつ、どのようなタイミングで病院に行くのがよいか迷ってしまうかもしれません。また、初めての不妊検査に行くことは不安な思いもあるでしょう。今回は不妊検査の初診に行くタイミングや、受診に必要なもの、準備しておくとよいことなどを紹介します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 不妊治療で、費用の自己負担がどのくらいになるのか心配する方は多いのではないでしょうか。2022年4月から不妊治療に対する保険適用範囲が拡大されるほか、自治体の助成金もあるため、工夫次第で負担を軽減できることをご存じですか。今回は、不妊治療にかかる費用について目安や具体的な事例、保険適用の範囲、どのくらい予算を用意しておけばよいか、費用を抑えるためにできることをご紹介します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 不妊治療には不安や悩みが付きものですが、その一つが費用負担の問題です。2022年4月からは不妊治療に対する保険適用範囲が拡大され、自治体に申請すればもらえる助成金もあり、工夫次第では以前よりも経済的負担を軽減できるようになりました。それに加え、この記事でお伝えしたいのは、不妊治療の費用を確定申告することで、税金が戻ってくること。「確定申告ってむずかしそう」「調べるのが面倒」という方に向け、メリットや手続きの方法などを解説いたします。

    福本眞也

  • 不妊にはさまざまな原因がありますが、年齢もその中の一つ。女性の人生では、年齢と妊娠の関係を考える機会が多いものですが、もちろん男性も無関係ではありません。妊娠する・させる力(妊孕力)は男女を問わず加齢によって減少します。この記事では、年齢が不妊に与える影響、対処法、妊娠のための生活習慣などを解説します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 不妊治療の結末は誰にも予想ができず、努力をしたからといって必ずしも望んでいた結果が得られるわけではない。「だからこそ、ゴールをどこに置くのかが重要」と産婦人科医の高尾美穂先生は話す。パートナーと同じゴールに向かって協力することが必要不可欠だが、不妊治療のゴールとはどのように設定するのがよいのだろうか

    高尾美穂

  • 世界で初めて体外受精による赤ちゃんが誕生したのが1978年。日本においても不妊治療を受ける方が増え、体外受精による出生児数も増えている。一方で「不妊治療を始める前に知っていただきたいことがある」と話すのは産婦人科医の高尾美穂先生。多忙な現代を生きるわたしたちは妊娠そのものをどう考えたらよいのだろうか

    高尾美穂

  • 妊娠37週から41週のママに起こる前駆陣痛。本陣痛の前に来る不規則な陣痛を指しますが、出産を控えて落ち着かない中で「この異変はもしかして本陣痛?」と勘違いしてしまうことも珍しくありません。この記事では、前駆陣痛の特徴や症状、その他の痛みとの違い、対処法や注意点、体験談をご紹介します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 「子どもがほしい」そう考える夫婦が妊娠・出産を目指して取り組む「妊活」。晩婚化が進む日本では、比例して妊娠・出産を希望する年齢も高くなり、「不妊治療」を受ける方も年々増加傾向にあります。そんな妊活や不妊治療を検討する際に役立つ、基礎知識から不妊治療の課題、海外の事例などを紹介した記事をまとめました。

  • 読者からお悩みを募集し、子育て、教育、健康など各分野の専門家にご回答いただく人生相談コーナー。今回は丸の内の森レディースクリニック院長の宋美玄先生が、「3年後に自然妊娠したい」というお悩みに答えます。

    宋美玄(ソンミヒョン)

  • 妊娠兆候のひとつである「インプランテーションディップ」。妊娠を希望する方や、妊活を経験された方は、一度は聞いたことがあるかもしれません。いつ頃に見られる現象なのか、見られなくても妊娠している可能性はあるのか。また基礎体温との関係や、妊娠検査薬はいつから使えるのか、など気になるポイントを解説します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • ふたごやみつごが生まれる割合は、約50年前と比較すると倍増していることを知っていますか?これには、不妊治療が関係しているようです。多胎妊娠のしくみや、母体と胎児それぞれのリスクや、備えておくことなどを田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生に聞きました。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

カテゴリ一覧