心拍確認ができるとやっと安心できるという妊婦さんも多いのではないでしょうか。心拍確認はいつ頃できるのか、いつまでを目安にすることが多いのかなど心拍確認時期と心拍確認方法について解説します。また、心拍数の平均的な数値と心拍が確認できないときに考えられる理由についても説明します。
心拍確認とは、医師がお腹の赤ちゃんの心拍を確認することです。心拍確認ができるとこれからの妊娠の見通しがつくといわれています。
心拍が確認ができると流産の確率が減るといわれているため、心拍確認までは心配だったけれど、心拍確認ができて安心するママも多いでしょう。
妊娠届を書いて、市町村役場や健康センターなどに提出すると、住んでいる市町村から母子手帳がもらえますが、自治体によっては病院から妊娠届をもらってくるように指示される場合もあります。産院によって母子手帳取得の時期に違いがありますが、赤ちゃんの心拍が確認ができて、妊娠が確定すると母子手帳をもらうように言われることが多いようです。
いつまでに心拍が確認ができるかについては、お腹のなかの赤ちゃんの大きさなどによって個人差があります。
心拍はどのように確認するのでしょうか。
妊娠初期は、赤ちゃんがまだ小さいので、指くらいの細い棒状の器具を腟内に入れて調べる経腟超音波法(経腟エコー)を使い、画面で見ると心拍確認ができます。
経腟超音波法(経腟エコー)は、子宮のすぐ近くまで見ることができるため、まだ小さい赤ちゃんを包む袋の胎嚢や胎芽をエコー画像で映し出すことができます。
妊娠12週以降の場合は、妊婦さんのお腹の上から器具をあてる経腹超音波法(経腹エコー)を使って心拍確認をします。
妊娠検査のときに心拍が確認できないと以下のようなことが考えられます。
週数が早すぎると、超音波(エコー)検査を行っても何も見えずに、心拍が確認ができないことが多いです。
妊娠8週頃になっても心拍確認ができないとママは心配になるかもしれませんが、前回の生理の初日を0週0日として数えることが妊娠週数の正しい数え方です。
生理が定期的でないと妊娠週数と実際の赤ちゃんの大きさがずれる可能性があり、妊娠週数の計算がずれている場合、妊娠8週を過ぎても心拍確認ができない場合があります。
また、心臓の形成がまだ未完成で心拍確認ができないことや、お腹のなかの赤ちゃんの位置関係でたまたま確認できないケースもあります。
ほかには流産などの異常が起こっていると心拍が確認ができない可能性があります。
心拍確認ができないときは時間を置いて、1週間後を目安にもう一度検査をする場合が多いです。気になることや分からないことは医師に聞いてみましょう。
妊娠して嬉しい気持ちがあっても、赤ちゃんの心拍確認できるまでは順調に育っているのか心配に思うママも多く、心拍確認ができてやっと安心できるという人もいるでしょう。
妊娠初期は、経腟超音波法(経腟エコー)を使って心拍確認を行います。いつ頃までに心拍が確認できるかは、早い人だと妊娠5週くらいに心拍確認ができる人もいれば、8週目頃に心拍確認ができる人もいます。赤ちゃんの大きさや位置によって心拍が確認ができる時期には個人差があります。
妊娠超初期の妊娠週数は最終月経から数えるため、妊娠週数と赤ちゃんの大きさにずれが生じることがあります。まだ心拍確認ができないと心配しすぎず、気になることは医師に相談することが大事です。
エコー写真で赤ちゃんの心拍確が認できると喜びも増すでしょう。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。
患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
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2019年04月04日
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