1991年に制定された育児休業制度は、働くママ、パパを助けてくれる頼もしい制度です。しかし、実際妊娠するまではなかなかこの制度について知る機会はないのではないでしょうか。今回は、いつからいつまで育休を取ることができるのかなど、育休制度についてまとめてみました。育休を有効活用するためにも、しっかりと知識を身につけて、いざというとき時に慌てないようにしておきましょう。
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育休(育児休業)を1年間だと思っている人は非常に多いようですが、
正確には、育休を取得できる期間は、子どもが1歳になる日までです。
これは、明確に規定もされています。女性の場合、出産翌日より8週間(56日間)は、産休(産後休業)とみなされ、この間は育休期間には含まれないのです。そのため、産休と育休を合わせて1年間、休業を取得することができるのです。
育休が終わり、職場に復帰しようと思っても子どもの保育園がまだ決まってない、ということがあります。そのような場合は、1歳6カ月まで育休の延長をすることができます。さらに、改正育児・休業法が施行され、平成29年10月1日より、1歳6カ月以降も、保育園に入れない、などのやむをえない理由があるの場合は、
会社に申し出ることで、最長2歳までの再延長ができるようになりました。
それにともない育児休業給付金の給付期間も、2歳まで延長されるようになります。
育休を取得できる人は、以下の条件を満たしていなければいけません。
■正社員の場合
・現在の勤め先で1年以上働いていること
・週に3日以上の勤務をしていること
・1歳未満の子どもがいること
・子どもが1歳になってからも、引き続き雇用されるということが見込まれている
■派遣社員、契約社員の場合
・派遣社員の場合は、同じ派遣先へ1年以上雇用されていること
・子どもが1歳になっても契約が更新されること
・子どもが2歳になる誕生日の前々日までに、更新されないということが明らかでない
つまり、子どもが1歳になったあとに契約が更新されたとしても、2歳の誕生日の前々日までに契約が終了してしまうと育休は取れない、となります。
以上の条件を満たしていることを確認してから、育休を取る手続きに入ります。育休を取るための流れは、まず会社に妊娠の報告をします。この際、母子手帳や出産予定日証明書をいっしょに提出します。育児休業届の書類などは会社によって異なりますので、妊娠の報告をした際に、育休を取りたい旨を伝えましょう。
育児介護休業法に基づいて、育休を取得するための書類は、育児休業開始日の1カ月前までに事業主に提出しなければなりません。
早めに報告と提出を行うように心がけておくと安心でしょう。
2016年6月30日に育児・介護休業法が改正となりました。この改正により、専業主婦を持つ男性でも育児休業を取れるようになり、また柔軟な日程で休業を取ることが可能です。
父親が子どもの出産後8週間以内に、育児休業を取得した場合に限り、特に理由がなくても再度育児休業が取れるようになりました。
両親が共に育休を取得する場合には、原則として子どもが1歳までとされている休業可能期間を、1歳2カ月に達するまでに延長することができます。ちなみに、父親と母親、1人ずつが取得できる休業期間の上限は、今までと変わらず1年間が原則となっています。
「なんとなく、子育てをおざなりにして仕事を続けることに罪悪感を持っていたのですが、育休を取得して、一番手がかかる時間をしっかりいっしょに過ごしてあげられたので、すっきり仕事に戻ることができました」(30代前半 2歳児ママ)
「子どもができたら、母乳で育ててあげたい!という気持ちがありました。育休をとることで、母乳でしっかりと育てることができたし、育休を延長することで、断乳ではなく、卒乳にすることができました」(20代後半 1歳児ママ)
「職場で誰も育休を取った人がいなかったので、私が育休取得第一号に。会社もよく制度を理解しておらず、何度も書類を書き直したりしました。でも、苦労した甲斐があって、今では育休制度が根付いたみたいです。(30代後半 3歳児ママ)
「育休をとったものの、主人は激務、実家も遠く誰も頼る人が居ない状況。毎日子どもと2人きりの生活で、自分が社会から取り残されていくような気持ちになりました。子どもが可愛いのだけが救いでしたね」(30代前半 2歳児ママ)
「周りではパパが育休なんて取ってなかったから、好奇の目で見られました。でも、夫婦で協力して育児ができて、夫婦の絆も深まった気がします。子どももパパっ子になったし、いいこと尽くめでしたね。周りのお母さん方の株もあがりましたよ」(40代前半 2歳児ママ)
法律改正により、育休が以前に比べて格段に取りやすくなりました。妊娠しないと、なかなか育休という制度は身近に感じることはありませんが、いざというときに、そのシステムがわからず慌てないよう、育休が取れるのは「いつからいつまで」など、しっかりとその制度について理解をしておくことが大切です。育休を有効活用して、育児も仕事もバランスよく行うようにしましょう。
※記事内で使用している参照に関する内容は、2017年9月7日時点で作成したものになります。
2017年09月08日
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