2022年は「冷凍食品」がブームに?保護者の声と食品ロス問題を調査

2022年は「冷凍食品」がブームに?保護者の声と食品ロス問題を調査

仕事に育児に忙しい保護者の中には、ボタンひとつで手軽においしい料理が食べられる冷凍食品を重宝する人もいるだろう。そんな冷凍食品が今、「食品ロス」の観点からも注目されている。今回、KIDSNAは冷凍食品を中心に扱う4店をピックアップ。さらに冷凍食品の利用状況についてアンケートを実施した。

2022年ヒット予測ランキングに「冷凍食品専用スーパー」

日経クロストレンドは11月、「2022年ヒット予測ランキング」を発表。日本の食をアップデートするとして、「冷凍食品専用スーパー」が2位にランクインした。

コロナ禍における外出自粛やリモートワークの増加、緊急事態宣言下の休校時など、昼食に冷凍食品を利用する家庭が増えたと考えられる。
iStock.com/Byjeng
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また、共働き家庭では、帰宅後の夕食用として冷凍食品を利用する家庭も多いようだ。簡単に調理ができるうえに、保存がきき買い置きができる冷凍食品をまとめ買いするため、冷凍スペースの大きい冷蔵庫や、セカンド冷凍庫のニーズも増加しているのではないだろうか。

さらに、需要の高まりには、冷凍食品の技術の向上も挙げられる。食品の細胞を傷つけない冷凍法や、解凍してもドリップが出ず風味が損なわれない冷凍法などの開発を背景に、以前よりも冷凍食品がおいしくなったという声も聞かれる。

このように「冷凍食品」のニーズが拡大する中、冷凍食品を中心に扱うスーパーは今後も増えていくことが予測される

冷凍食品専用スーパーが増加する理由は、それだけではない。「食品ロス削減」の観点からも、冷凍食品は「食」の流通革命を起こしている。

年間の食品ロスは600万トン…「冷凍食品」で無駄を減らせる?

一年間で600万トン。国民ひとりあたり約47kgもの食品が、本来食べられるのに捨てられてしまっていることを知っているだろうか?

なぜ、これだけの食品ロスが起こってしまうのか。そのプロセスを探ってみよう。
 
 
農林水産省によると、食品ロスは大きくふたつに分けられる。
  • 事業系食品ロス・・・事業活動によって発生する食品ロス
  • 家庭系食品ロス・・・各家庭から発生する食品ロス
産地から工場に運ばれ、食品を製造・加工する段階で、規格外などを理由に600万トンのうち21%にあたる121万トンの食品が廃棄される。

続いて市場・物流センターに運ばれ、在庫を多く保有したり、納入・販売期限切れ商品の返品などによっても合計82万トンのロスが発生。

外食産業から発生するロスは116万トン。客の食べ残しや、客数の予測や見込み違いによって作りすぎてしまうことを理由に廃棄されている。

そして、私たちの家庭などで発生する食品ロスは全体の46%にものぼる。食べ残しのほか、賞味期限切れなどを理由に食べられることなく捨てられている食品も多い。
iStock.com/svetikd
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国連の掲げるSDGsの12番目の目標「つくる責任 つかう責任」で「持続可能な生産消費形態を確保する」とあるように、食品ロスの削減目標が定められる中、注目されているのが「コールドチェーン」だ。

コールドチェーンとは、食品を低温に保ったまま生産・輸送・消費までを行う物流方式。

冷凍・冷蔵・定温のうち、特に食品を冷凍することによる主なメリットは、
  • 微生物による食品の腐敗・変質を防げる
  • 急速冷凍することで、食品の細胞が破壊されることなく新鮮さや風味、栄養素などを再現できる
  • マイナス18度以下で保管すれば長期保存できるため、季節や土地に関わらず利用できる
などが挙げられる。
iStock.com/Siewwy84
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私たち消費者が冷凍食品を上手に活用することで、食品ロスを減らすことができるかもしれない。

日頃の冷凍食品利用。保護者の声は

子育て中の保護者たちは冷凍食品をどのように利用しているのだろうか。「冷凍食品を家庭で利用することはあるか」「『冷凍食品スーパー』が今後増えるとしたら、利用したいか?」と尋ねたところ、約8割が「はい」と回答。

くわしい理由を聞くと、
 
便利なのでよく使っています。「冷凍食品は体に良くない」といった時代も昔はあったのかもしれませんが、今はだいぶ保存料などにも配慮されていると思いますし、さほど気にしていません。
 
夏休みなど子どものお弁当が続くときがあれば、お弁当のおかずシリーズを買っています。冷凍カット野菜は国産で安価であれば、もっと使っていると思いますが、外国産が多いので避けています。
 
料理をする時間がないときなどに便利なので週1回程度、冷凍餃子やハンバーグなどを利用している。
 
最近の冷凍食品の味のレベルが高い。さらに簡単、早い、安い。子供の弁当、追加で一品ほしいとき、休日の昼食など週5で利用している。
 
子連れの買い物は大変なので、頻繁に買い物に行かなくて済む冷凍食品があると助かります。
他にも、約1割が「冷凍食品の利用頻度がコロナ禍で増えた」と回答。
 
我が家は外食が大好きな夫婦なので、コロナ禍によってお取り寄せグルメの種類が増え、外食だと子連れで行きにくいお店の味が家庭で食べられるようになったことなどから、利用が増えました。ラーメンやカレーの名店、牛タンしゃぶしゃぶの美味しいお店、お取り寄せケーキなど。子どもより大人が楽しんでいます。
あまり冷凍食品を利用しない「いいえ」と答えた約1割の中には、
 
解凍する手間より自分で作った方が早いと感じてしまいます。
 
楽で助かるけれど、手抜きだと思われそう。
 
添加物が気になるため、あまり使いません。
といった声もあった。

多くの家庭で、冷凍食品を日常的に利用する声は上がったものの、今回の回答の中では、直接的に「食品ロスを減らす目的」で冷凍食品を利用しているという声は得られなかった。

利便性などの理由から冷凍食品を利用する中で、意識するよりも前に家庭での食品ロス削減に貢献できているのかもしれない。

冷凍食品を扱う注目のお店4選

流通から各家庭まで、食品ロスの削減に貢献する冷凍食品。コロナ禍による家庭における冷凍食品の需要が拡大したことを受けて、冷凍食品を中心に扱うお店や専門店が改めて注目されている。

食材や品質などさまざまなこだわりを持つ冷凍食品を扱う4店を紹介する。

Picard(ピカール)

 
 
美味しさ、品質、食欲をそそる美しい見た目にこだわる「Picard(ピカール)」は、フランスで約50年前に誕生し、世界12カ国に店舗を持つ冷凍食品専門店。日常的な食事から華やかなパーティーまで、本格的なフランス料理の味を自宅で楽しめる。さらに、化学的に合成された肥料や農薬を使用していないBIO(ビオ)商品も。日本では約20種類が店頭に並ぶ。

問い合わせ先/Picard(ピカール)
https://www.picard-frozen.jp/

TOMIN FROZEN

 
 
今年2月にオープンしたばかりの「TOMIN FROZEN(トーミン・フローズン)」は、液体急速冷凍(凍眠)で凍らせた食品のみを取り扱う、カフェ併設の冷凍食品専門店。産地でしか食べられないとれたての食材など、飲食店のシェフが作るこだわりの一品など約500品目を販売する。

問い合わせ先/テクニカン
tel.045-948-4855
https://www.technican.co.jp/tomin-frozen/

Z's MENU

 
 
素材本来の味を大切にしながら健康にも配慮したおいしさで毎日の食卓を華やかに彩る「Z's MENU(ジーズメニュー)」。独自のプログラムで育てた高品質で美味しいお肉、4Xミートなど治療用化学薬品や抗生物質、ホルモン剤や遺伝子組換え穀物の飼料も一切使わず、調味料に至るまですべての原料にこだわり安心・安全の美味しさを提供する。

問い合わせ先/SL Creations
tel.0120-73-2211
https://zs-menu.com/

みんなの業務用スーパーLynx

 
 
「冷凍だから、描ける未来がある。Power of Frozen」と掲げるのは「みんなの業務用スーパー リンクス」。冷凍食品を中心として、信頼の品質を毎日買い求めやすい価格で提供する。買い物空間に新しい体験を創出するだけでなく、食品ロスの観点から地球環境にも優しい店舗を目指し、福島県で展開中。

問い合わせ先/リオン・ドールコーポレーション
tel.0242-26-2111
https://www.liondor.jp/lynx/

冷凍食品を上手に利用して食品ロスを減らそう

最後に、「冷凍食品が食品ロスの削減につながることについて、どう感じたか」と保護者に尋ねたところ、以下の声が寄せられた。
 
冷凍食品のストックがあると思うと安心感もあり、無駄な買い物も減るような気がしました。冷凍庫がもっと大きかったらいいのにといつも思っています。
 
健康のことを考えれば、冷凍食品依存は避けたいが、適度な利用はしていこうと考えています。
 
冷凍食品の方がおいしいものも多いので、もっと活用されるべきだと思う。
 
日本が食品ロス大国だということは知っていましたが600万トン……想像もできない量だと思いました。たしかに、冷蔵庫や棚で眠らせている間に食べれなくなっていて捨てるなど、私も自覚があります。使いきれない量は買わないだとか基本的なことを改めて意識しつつ、ものによっては冷凍食品で取り入れ、食品ロス削減につなげていきたいと思いました。
消費者庁の「食品ロスについて知る・学ぶ」によると、年間の食品ロスは日本だけでも、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量(2019年で年間約420万トン)の約1.4倍に当たる。

私たちひとりひとりが食品ロスの現状について知り、家庭内の無駄を減らすことを心がけることで、子どもたちの生きる未来をよりよいものにすることができるのかもしれない。

【調査概要】
・対象:保護者に向けてアンケート調査を実施
・調査期間:2021年11月9日~2021年11月15日
・回答数:78人
<執筆>KIDSNA編集部

2021年11月24日

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