「貯金が少ない若者」は新NISAをやっても失敗する…「お金持ちになりたい人」が真っ先に始めるべき"投資"
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自分の資産を増やそうと、新NISAで投資を始める人が増えている。しかし、元手が少ないと大金を稼ぐことは難しい。若者でもお金持ちになるにはどうすればいいのか。東大AI博士・カリスさんの著書『誰でも“天才になる”方法』(扶桑社)より、一部を紹介する――。
「お金持ちになりたい若者」の厳しい現実
金融資産の中央値(単身世帯)は、20代で9万円、30代で100万円しかない(令和5年金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」)。だから、なんとなくお金持ちになりたいと願う若者は多いだろう。
- 広い家に住みたい
- いろいろな体験がしたい
- 子供に良い教育を与えたい
- 高くて美味しいモノが食べたい
- 好きなモノを好きなだけ買いたい
- FIREを達成して、働かない権利を得たい
そんな希望を抱いて「株式・不動産・仮想通貨・FX・債券・金」といった資産運用を始める若者は年々増えている。しかし、ほとんどの場合、資産運用に失敗するか、資産運用でお金が貯まるころにはもう若くないので、思い描いた将来像には到底届かない。
なぜなら、資本主義は「複利」と「情報の非対称性」に代表されるように「お金がお金を生む仕組み」であり、元手の少ない若者には圧倒的に不利だからだ。
元手が少ない人ほど自己投資は重要である
逆に若者が圧倒的に有利なお金の稼ぎ方は「労働」である。資産家は自分で働くことを嫌い、「価値がある」と感じた労働には喜んでお金を払うからだ。
自己投資は数年単位の時間と活力を要するが、資産運用より費用対効果が圧倒的に高い。
- 自己投資:自分自身に投資し、稼ぐお金を増やす(例:AIと英語を勉強してAIエンジニアを目指す)
- 資産運用:株や債券などに投資し、お金でお金を増やす(例:優遇税制の新NISAでS&P500に積立投資する)
そのため、カネのない若者は高いリスクを取って、最悪借金をしてでも自己投資して、自分の希少価値を高めて高収入の仕事につけたほうがいい。そしてその収入を元に、資本所得を増やしていく。日本の労働所得と資本所得の割合がおよそ7:3であるように、多くの人にとって一番の資産は人的資本なのだ。