【管理栄養士監修】節分の意味や豆を食べる数、残りの豆を使ったアレンジレシピ

【管理栄養士監修】節分の意味や豆を食べる数、残りの豆を使ったアレンジレシピ

2018.01.04

Profile

中津川かおり

中津川かおり

管理栄養士

管理栄養士・料理家。福島県相馬出身。東京家政大学大学院にて食物栄養学専攻修了。大学に助手として勤務後、フリーランスの管理栄養士として独立。レシピ・商品開発、メディア出演や著書・出版も多数手がける。 管理栄養士・料理家・母親として「家族の健康は家庭の食卓から」をモットーに、身近な食材で作りやすいレシピ提案を心がけている。また、大学で講師を務め、栄養士、保育士、介護士などの養成にも尽力。現在は、親子向けの食育イベントや小学校での食育活動、介護食や抗がん剤治療で食べることが困難な子どものための食事支援などにも従事。あらゆるシーンで『食』の大切さへ理解が深まるよう努めている。 著書に「太らない!ただいまご飯(宝島社)」、「サラダ定食(中日映画社)」他多数。

2018年の2月3日の節分は土曜日です。家族で節分を楽しむために節分の意味や、豆を食べる数、栄養たっぷりの残り豆を使ったアレンジ方法について、管理栄養士である中津川かおりさんに伺いました。

節分とは

立春の前日、つまり2月3日は節分です。子どもたちの中では、『豆まきの日』、『鬼は外!福は内!の日』などといった言い方で親しまれているかもしれません。

この豆をまいて、年の数だけ豆を食べるという習慣がありますが、これにはどのような意味があるかをご存知でしょうか?


豆まきに大豆が使われる理由

まず、大豆が使われる理由としては「大豆」は五穀(米、麦、あわ、きび、豆)の1つで、昔から神事に用いられてきました。

また、五穀の中で最も粒が大きい大豆は、悪霊を祓うのに最適と考えられたそうです。炒り豆にすることで『豆を炒る=魔目を射る』と考えられ、邪気を払った豆(鬼)を食べて退治するといった意味があるとされてきました。ここでいう悪霊や邪気とは、悪い考えや病気につながる悪い気を意味するようです。火で炒ることで邪気を払った豆は福豆と呼ばれ、食べることで福を取り込み『次の年も健康に過ごせますように』と願いを込めたと言われています。


豆まきの掛け声

豆まきをする子ども
©   hanapon1002 – Fotolia

また、豆まき時の掛け声で『福は内!鬼は外!』なのか『鬼は外!福は内!』という掛け声のどちらが正しいのか?と疑問に思う方もいるようですが、まずは悪いものを外にだし、きれいになったところに福を取り込むということで前者が正しいですね。


豆を食べる数

豆は年の数分食べる。または年の数+1粒食べる。どちらが正しいのでしょうか?

諸説あるようですが、どちらでも良いようです。年の数分ならその年が健康であるように、またプラス1粒なら次の年の健康や幸せを願っているという意味になるそうです。早生まれの方は、悩んでしまうかもしれませんが、ぜひ1粒多めに食べて次の年分の健康を先にお願いするのも良いかもしれません。

豆の栄養素と適した年齢

大豆は、植物性の食品の中でもたんぱく質が豊富な食品です。成長期の子どもたちには、とても大切な栄養素です。しかし、炒り豆は固く、誤飲の原因にもなるため、小さなお子様に与えるのは避けてください。

大豆を食べさせることに少し不安があるという場合は、煮豆にしても良いと思います。

豆まきはできませんが、煮ることで十分に加熱していますので、邪気が払われたという解釈もできます。それでも不安な場合は、少しつぶした状態で、お子様に食べさせてあげてください。コロコロとした形状がくずれ、誤飲防止になります。

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豆まきの残りを使ったアレンジ方法

また、豆まきに使った残りの炒り豆を使ったアレンジレシピをご紹介します。


大豆の炊き込みご飯

まずはおすすめしたいのが大豆の炊き込みご飯です。人参などのお好みの具材とともに普通の炊き込みご飯をつくる要領で一緒に炊飯してみてください。炒っているので香ばしさがあり、炊くことで柔らかくなります。

ご飯といっしょに混ざることでパラつきにくくなり、お子さんでも食べやすくなります。小さめのおむすびなどにすれば、外出先でも食べやすく、軽食としても重宝します。


大豆のマシュマロおこし

デザートやおやつ感覚で食べたい方には、大豆のマシュマロおこしはいかがでしょうか? 耐熱のボウルにマシュマロと少量のバターを合わせます。軽く電子レンジで加熱しマシュマロが膨れてきたら、炒り豆を加えて手早く混ぜます。オーブンシートを広げてスプーンですくい落し、しばらく放置すれば、マシュマロの甘さと大豆の食感がおいしい大豆のマシュマロおこしの完成です。

瓶に入れておけば保存も効き、おやつはもちろんですが、ちょっとしたプレゼントにも最適です。

また、余った煎り豆を使って、普段はスーパーなどで購入するアレを作ってみてはいかがでしょうか?

大豆からできるアレ!とは・・・


きな粉

手作りきな粉
abc1234/Shutterstock.com

『きな粉』です!!離乳食づくりで使ったミルやフードプロセッサーなどが、ご家庭のキッチンで眠っていませんか?炒り大豆は粉砕するだけで、きな粉になります。

大豆がきな粉になるのを知らない子どもたちといっしょにつくると、発見や驚きがあり、楽しいものです。もちろん、すり鉢でもつくれます。ちょっと根気のいる作業になりますが、兄弟や親子で交代しながら楽しむのも良いですね。

食育の観点からも、普段、購入している加工食品が何からできていて、どんな風にして作られているのかなどを知る機会となり、おすすめです。もちろん、カッターのついた調理家電を使う場合は、お子様から目を離さず、必ずいっしょに使用してください。

できたてのきな粉はとても風味が良いので、お餅はもちろん、トーストなどにふりかけてもおいしく食べられます。

節分を家族で楽しもう

節分の豆を食べる子ども
©   chihana – Fotolia

節分の豆まきには、昔も今も健康と幸せを願う思いが込めらえている行事です。掃除が大変などと嘆かずにぜひ、ご家族で楽しんでみてください。

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中津川かおり

中津川かおり

管理栄養士・料理家。福島県相馬出身。東京家政大学大学院にて食物栄養学専攻修了。大学に助手として勤務後、フリーランスの管理栄養士として独立。レシピ・商品開発、メディア出演や著書・出版も多数手がける。 管理栄養士・料理家・母親として「家族の健康は家庭の食卓から」をモットーに、身近な食材で作りやすいレシピ提案を心がけている。また、大学で講師を務め、栄養士、保育士、介護士などの養成にも尽力。現在は、親子向けの食育イベントや小学校での食育活動、介護食や抗がん剤治療で食べることが困難な子どものための食事支援などにも従事。あらゆるシーンで『食』の大切さへ理解が深まるよう努めている。 著書に「太らない!ただいまご飯(宝島社)」、「サラダ定食(中日映画社)」他多数。

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