離乳食中期に鯛をあげようと考えたとき、形状や進め方の目安、子どもが食べやすい工夫などに悩むママもいるのではないでしょうか。厚生労働省の資料を参考にしながら、ママたちの離乳食レシピや冷凍方法などをご紹介します。
離乳食中期頃になると、うまく飲み込むことができるようになってくる子どももいるようで、ママも食べさせるのに慣れてくる頃かもしれません。しかし、子どもの様子に合わせて食材の形状や硬さを変えていくことが難しく、うまく離乳食が進まなくなることもあるようです。食べやすくアレンジするにはどのようなレシピで作ればよいのか、迷ってしまうママもいるかもしれません。
基本的な離乳食中期の進め方について、厚生労働省の資料を参考に紹介していきます。
厚生労働省の資料によると、生後7カ月から8カ月頃が離乳食中期とされています。離乳食を開始して1カ月を過ぎた頃から、1日2回食で食事のリズムをつけていくとよいでしょう。調理形態は舌でつぶせる硬さ(豆腐くらい)がよいようです。
離乳食中期の1回あたりの食事量の目安は以下の量と言われています。
穀類:全がゆ50g~80g
野菜・果物:20g~30g
魚:10g~15g
肉:10g~15g
豆腐:30g~40g
卵:卵黄1個~全卵1/3個
乳製品:50g~70g
厚生労働省が出している資料の中には離乳食で困ったこととして、次のような内容が挙げられています。
食べる量が少ない / 20.6%
食べるのをいやがる / 13.1%
食べる量が多い / 7.1%
作り方がわからない / 6.6%
相談する人がいない(場所がない) / 1.5%
(回答数:2722)
離乳食中期になると回数を1日2回に増やし、食べる量の目安なども示されていますが、なかなかその通りに食べられないなどの悩みがあるようです。筆者のまわりでも、食べるのを嫌がったり、食べる量が少なくて困っているという話をよく聞きました。
困ったことの次に、離乳食のことでわからないことについても厚生労働省が出している資料より紹介します。
食べる適量がわからない / 46.4%
食べさせてよいものがわからない / 15.6%
離乳の進め方がわからない / 14.9%
離乳食の作り方がわからない / 9.0%
(回答数:5223)
離乳食初期では限られた食材だけをあげますが、中期になると少しずつ食材の種類を増やしていくなかで、離乳食中期に何を食べさせてよいのか、どのように調理すればよいのか迷ったという意見がママたちの中でも多く挙がりました。
離乳食中期頃は食べる量が子どもによって違うことが多く、食材や日によっても食べたり食べなかったりということがあるようです。食材の形状や硬さをどのように子どもに合わせればよいのか迷ってしまうママも多いでしょう。
鯛は白身魚で脂も少なく、味も淡白なので離乳食にも取り入れやすそうです。厚生労働省の資料でも、お粥や野菜に慣れてきたら豆腐や白身魚など、与える食材の種類を増やしていくように書かれています。白身魚の鯛をうまく取り入れるため、ママたちはどのような工夫をしたのでしょう。
離乳食中期の頃に、ママたちは鯛をどのように調理していたのでしょうか。3つのレシピについて工夫したポイントを聞いてみました。
「離乳食中期に入ったので2回食にしてみましたが、なかなか食べてくれませんでした。あげる時間を変えてみたり、スプーンを変えてみたりしましたが、あまり変化はなく、どうすればもっと食べてくれるのか悩む毎日でした。
絵本をいっしょに読んでいるとき、赤やオレンジが目立つページがくるとじっと見ていることに気がつきました。そこで、お粥にトマトを入れてみることにしました。湯剥きして種を取り除いたトマトを裏ごししてピューレ状にし、茹でて細かくほぐした鯛といっしょにお粥にのせました。
トマトの赤い色に興味をもってくれたのか、スプーンを口に近づけるとぱくっと食べてくれました。いっしょに入っている鯛も特に気にする様子はありませんでした。
鯛は刺身用の切り身をそのまま小分けにして冷凍保存しておくと下ごしらえせずに使えて便利です」(30代ママ)
鯛は白身で味も淡白なので、さまざまな食材と合わせやすいようです。やわらかく茹でてつぶしたにんじんも、色がきれいなので喜ぶ子どももいるでしょう。
「離乳食を始めたときから順調に食べてくれるのはよいのですが、もっともっととおかわりを欲しがるので、食べすぎになるのではと悩んでいました。
離乳食中期の1回あたりの量を確認してみると、魚よりも豆腐の方が多いことに気がつきました。そこで、調理に使う鯛の量を半分にし、残りを豆腐に変えてみることにしました。
鯛は出し汁で茹でた後、1度取り出して細かくほぐしておきます。絹ごし豆腐を食べやすくつぶし、出し汁で鯛といっしょに煮ます。水溶き片栗粉でとろみをつけて仕上げました。
鯛だけで調理したときはすぐに食べ終わってしまっていたのが、豆腐で量を増やしたことで食べ応えが出たようで、おかわりを欲しがって困ることはありませんでした。
鯛を冷凍するときは茹でて細かくほぐし、出し汁といっしょに1回分ずつ製氷皿に小分けしておきました」(20代ママ)
筆者のまわりにも、離乳食をあまり食べたがらない子どもと、たくさん欲しがる子どもがいました。どちらのママも悩んでいましたが、子どもに合ったレシピに出合ったり、成長とともに食欲が変化したりすることで解決したようです。
「離乳食中期に入ったので、あげる食べ物の種類を増やしていきたいと考えていました。鯛を茹でてお粥に混ぜてあげてみると、お粥に違う食感が混ざっているのが気になるのか口から出してしまいました。このときはお粥も食べずに食事が終わってしまったので、次はおかずに鯛を使ってみることにしました。
そこで茹でてつぶしたじゃがいもと、茹でて細かくほぐした鯛を溶かした粉ミルクで軽く煮ました。
子どもに馴染みのあるミルク味に、じゃがいものとろみが合わさって食べやすかったのか、きれいに食べてくれました。
慣れないうちは鯛を細かくほぐし、様子を見ながら少しずつ大きくしていきました。ブロッコリーのつぼみの部分や、やわらかく茹でてつぶしたにんじんを加えると彩りもきれいになり、子どもが食べたそうに手をのばしてくることがありました」(30代ママ)
加熱した魚はパサつきを嫌がる子どもも多いようです。お粥のとろみで食べてくれることもありますが、難しい場合は、味や合わせる食材を変えてレシピを工夫すると食べてくれるようになったと話すママもいました。
離乳食中期になると少しずつ食材の種類を増やしていきたいと考えるママも多いでしょう。白身魚の鯛は離乳食初期から使え、他の食材とも合わせやすいようです。鯛のパサつきが気になる場合は食べやすくなる工夫やレシピを取り入れてみるとよいかもしれません。冷凍したストックも活用しながら、子どもが喜んで食べてくれる離乳食が作れるとよいですね。
※記事内で使用している参照内容は、2018年1月19日時点で作成した記事になります。
※今回の記事でご紹介したものは、離乳食の一例です。新しい食材をとり入れる場合は、お子様の消化機能の発達に合わせた適当な食材・調理法を選びましょう。
2018年03月01日
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