【年齢別】幼児の縄跳びの教え方とコツ。3歳・4歳・5歳・6歳の子どもがうまく飛ぶための練習方法

【年齢別】幼児の縄跳びの教え方とコツ。3歳・4歳・5歳・6歳の子どもがうまく飛ぶための練習方法

2018.04.11

幼稚園や保育園に入ると、縄跳びで遊び始めたり練習を始める子もいるでしょう。縄跳びの教え方や縄の回し方、練習方法について悩んでいるママもいるかもしれません。今回は、元幼稚園教諭の筆者が3歳・4歳・5歳・6歳の年齢別に、縄跳びの教え方とコツ、練習内容をご紹介します。

縄跳びへの挑戦

3歳頃になると縄跳びに興味を持って遊び始めたり、保育園や幼稚園の取り組みで縄跳びが始まったりします。縄跳びの縄を回す、飛ぶなどの基本動作は、運動能力向上に役立ちます子どもが縄跳びを跳べるようになるように練習に付き合い、教え始めるママもいるのではないでしょうか。

筆者が幼稚園教諭をしていたときにも子どもたちに縄跳びを教える場面があり、上手くいかずに教え方や説明の仕方について悩んだことがありました。そうした経験をもとに、幼児の年齢ごとに縄跳びの教え方や練習のコツ、練習内容をご紹介します。


縄跳びを練習する前に確認しておきたいこと

練習方法や教え方について詳しく入る前に、準備しておくべきことがいくつかあります。どの年齢の子どもであっても、いっしょに確認しておきたいことをまとめてみました。

縄の長さ

縄の長さが、子どもの身長や腕の長さに合っているのかを確かめておきましょう。縄が極端に長いと、回しているときに縄がもたれてジャンプするタイミングがズレたりリズムが狂ってしまう可能性があります。一方縄が短すぎると、足に引っかかりやすくなったり、より高くジャンプしなければいけなくなります。

縄は「縄の中央を両足で押さえ、両肘を直角にした状態で開いたときにぴったりの長さ」がちょうどよいと言われています。縄跳びの練習をする前に、子どもたちの身長や成長に合わせて、縄の長さを大人が調節してあげましょう。

姿勢

縄跳びを練習する際には、跳ぶときの姿勢を見直すことも大切です。ジャンプしているとき、足元を見すぎてしまうと背筋が丸くなり、跳ぶリズムの感覚が掴みづらい場合があります。おへそとひざを前に向けて、つま先でジャンプするような姿勢で練習すると良いようです。

跳んでいる姿を動画や写真に残して、あとで子どもといっしょに確認するのも効果的な方法でしょう。


3歳から4歳(年少)の練習方法

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iStock.com/Masaru123

「へびさん跳び」でいっしょに楽しもう

年少さんへの教え方は、縄跳びはどのように遊ぶ道具なのかを伝え、遊びのなかで縄跳びに慣れるところから始めるとよいでしょう。

年少さんは、大人が動かす縄をジャンプして跳びこえる「へびさん跳び」の遊び方がおすすめです。幼稚園でも3歳の子どもたちがよく中心になり遊んでいました。大人が大縄で「へびさん跳び」を跳んで「こうやって遊ぶんだよ」ということを見せることで、子どもも興味を持つでしょう。

慣れ親しむことを大切にしよう

年少さんは、縄を跳びこえる遊びを楽しめるように促していくとよいでしょう。ジャンプをすることは運動の基本動作です。両足がバラバラだったり、その場で跳ぶことに特にこだわらなくてもよいかもしれません。

縄跳びが面白いと思えるように、跳べたときには「跳べたね!」「出来てるよ!」などとほめて、「もっとやってみたい!」と思えるようにすることが大切です。


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4歳から5歳(年中)の練習方法

「跳ぶこと」と「回し方」を分けて練習しよう

年中さんになると、跳ぶことへの意識が強くなることもあり、前跳びに挑戦する子も増えてきます。子どもが縄跳びに興味を持ち、挑戦したい気持ちを大事にしましょう。

前跳びにチャレンジする場合、「両足でジャンプ」と「後ろから前へ縄を回す」動作を一度に両方をやるのは子どもにとって簡単ではないこともありますから、まずは動作をそれぞれ分けて手順ごとに練習しましょう。ひとつひとつの動作を順に習得することは大きなメリットがあります。

教え方としては「2つの足でいっしょにジャンプだよ」と両足ジャンプをすることを言葉で説明し、言葉と動作を結びつけながら大人がお手本を見せるとわかりやすいでしょう。縄を回す動作も「後ろから前」と言葉にし、大人が手本を見せながら伝えます。

縄が上手く回せないときには、回すイメージを持てるように片手に縄を持って回してみるのもよさそうです。両足ジャンプと縄を回すことができるようになったら、両方の動作を組み合わせてみましょう。「縄を回してジャンプだよ」と説明しながら、組み合わせた動作の反復練習を繰り返し続けます。

すぐには跳べるようにはならないかもしれませんが、日々遊びながら行うなかでスムーズに跳べるようになるでしょう。段階を追って2人跳びや声かけなどをしながら練習すると、楽しみながら進められそうですね。

教えるコツと大人が心がけること

スムーズに跳べるようになるには時間がかかるかもしれませんが、無理に続けると子どもが縄跳びは面白くないと感じてしまうこともあります。長時間続けるのではなく、子どもの様子を見て進めることも必要です。

また、年中さんになると周りの友だちができるのに自分はできないことが気になる時期でもあり、上手くできないと縄跳びの練習を嫌がることもあるかもしれません。そんなときは、縄跳びを跳ぶことへの直接的なアプローチではなく、遊びを交えて楽しみながら縄跳びに親しんでいくとよさそうです。縄跳びを結んだままキャッチする遊びなどから縄跳びに触れていくようにしましょう。

どうしてもうまくいかないときには、ママと2人でいっしょに跳ぶ2人跳びや大縄跳びで遊び、跳べた成功体験を感じられるようにしましょう。「回して両足ジャンプ」ができたときには声をかけ、子どもが達成感を感じられるように心がけることが大切です。


5歳から6歳(年長)の練習方法

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Sk.Group_Studio/Shutterstock.com

いろんな跳び方にチャレンジしよう

年長さんになると、前跳びの他に後ろ跳びやケンケン跳びなど少し難しい跳び方や技などに挑戦する子も出てきます。

一方、連続して跳ぶとジャンプしたときと着地の場所が大幅にずれてしまうこともあります。その場で続けてジャンプができるように練習をするとよいでしょう。

ケンケン跳びでは、まずはケンパ遊びや片足立ちで10秒立ったり、飛行機のポーズでバランス遊びをするところから始めて縄跳びにつなげると跳びやくなるでしょう。運動の基本動作が身につくこによってバランス感覚や運動能力向上につながり、縄跳びでも活かせるようになるでしょう。大縄の場合は、跳ぶタイミングを大人が「はい」と伝えて、リズムを覚えさせてあげるのもおすすめです。

目印や合図を活用しよう

子どもにとって同じ場所に着地することは大人が思っている以上に難しいようです。幼稚園で子どもたちに教えていたときも、続けて跳んでいると場所がどんどん移動している子どもがたくさんいました。

教え方としては言葉で説明するだけでは難しいので、着地場所に◯を書いて印をつけたり、縄を持たずに向かい合い手首をつなぎあってジャンプするなど、子どもが跳ぶ感覚を掴めるようにサポートする練習方法もおすすめです。

縄跳びの教え方のコツは楽しんでもらうこと

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Purino/Shutterstock.com

縄跳びは幼児であっても、年少さんと年長さんとでそれぞれ教え方は変わってきます。まずは縄跳びに慣れることから始め、手順ごとに段階を踏んで子ども自ら「縄跳びは面白い」「もっと跳べるようになりたい」と思うことが上達のコツです。

ときには縄の長さや回し方、手首の動かし方、跳ぶときの姿勢を見直してみるのもよいかもしれません。いずれにしても、できるようになるペースには個人差がありますので、年齢や子どもに合わせた練習方法で取り組むことが大切です。遊びながら反復練習をして、だんだんとうまく跳べるようになるとよいですね。


2018.04.11

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