これで「頭が悪い」とけなされても平気になった…精神科医・和田秀樹がムシャクシャするときにする4つの対応
「正しさ」を押しつけてくる決めつけ人間から逃げる極意
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人が言うこと、やることをいちいち否定しないと気が済まないタイプがいる。あなたにも思い当たる人がいるはずだ。精神科医の和田秀樹さんは「私は“決めつけ人間”は相手にしないことにしている。そういう人に感情を揺さぶられて無駄な時間を過ごさないために『感情の法則』を知ることが大事」という――。(第1回/全3回) ※本稿は、和田秀樹『「困ったあの人」に感情的にならない本』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。
「決めつけ」人間に気をつけろ
わたしが嫌いな考え方に、「決めつけ」があります。
たとえばわたしがブログで何か言ったり書いたりしたことを、「何もわかっていない」「頭が悪い」「偏見だ」といった調子で、ボロクソにけなす人が出てきます。
わたしは自分の意見が批判されること自体はなんとも思いませんが、根拠も論理性もなく、しかも無礼な物言いで決めつけられると、やっぱり人間ですから、頭にくることもあります。
ムシャクシャして、仕事が手につかないときもないとはいえません。
そこで、ある対策を講じました。
メールは読まない、反論はしない
まず、メールなどなら①読まないことです。悪意に満ちたコメントを送ってくる相手は匿名がほとんどであり、件名を見ただけでイヤな感じがするから無視。
うっかり読んでしまった場合でも、反論なんかしません(と言いながらたまにしてしまうのが、感情の怖いところですが)。そんなヒマがあったら、毎日やることはいくらでもありますから、それをひとつずつ片づけていきます。②黙殺、これは感情コントロールの基本です。
そのうちわたしの意見に賛成してくれる書き込みがあったり、わたしと同じような意見を伝えてくれるメールが届いたりします。こちらは冷静で、決めつけをしていません。そういうメールを読むと、すっかり機嫌がよくなるのです。じつに単純です。
でも、この単純さが感情のいいところです。
つまらないこと、本当にくだらないことでカッとなっても、そんなものは放っておいて、できることややらないといけないことを淡々と続けていると、ふっといいことに出合います。その瞬間、気持ちが明るくなるのです。