離乳食の野菜スープは何に使う?栄養たっぷりのアレンジレシピや種類、活用アイデアなど

離乳食の野菜スープは何に使う?栄養たっぷりのアレンジレシピや種類、活用アイデアなど

2018.10.17

赤ちゃんの離乳食に野菜スープや和風だしを使いたいと考えたときに、作り方やアレンジレシピが気になる方もいるのではないでしょうか。今回の記事では、野菜スープの作り方や活用アイデアの他に、離乳食の時期別アレンジレシピを体験談を交えて紹介します。また、栄養成分やアレルゲン情報についても触れていきます。

離乳食に野菜スープを使おう

離乳食を作るときに、風味づけや調味料の代わりとして野菜スープや出汁を活用したいと考える方もいるかもしれません。野菜スープは、離乳食時期の初期から完了期まで幅広く使うことができることから、レシピにも取り入れやすいようです。

保護者からは、野菜スープレシピだけでなく野菜スープを使ったアレンジレシピが気になるという声もありました。実際にどのように野菜スープを使って離乳食を作っているのでしょう。


野菜スープの作り方

離乳食用の野菜スープの作り方が気になる方もいるかもしれません。野菜スープの作り方の手順をポイントとともに紹介します。

材料を用意する

人参 たまねぎ キャベツ
© さとう みちあき - Fotolia

野菜スープに使いやすい基本的な材料として、玉ねぎ、にんじん、キャベツなどの野菜類があるようです。特に緑黄色野菜を使うことで栄養価の高いスープを作ることができます。離乳食初期に作る場合は赤ちゃんが食べたことのある野菜を使って作るとよいかもしれません。


煮る

カットした野菜と水を鍋に入れて、一度沸騰させてから火加減を弱めて煮ましょう。野菜スープを作るときにやわらかく煮た野菜は、すりつぶして離乳食として使うこともできるようです。

保護者のなかには、大人用のコンソメスープやチキンスープを作るときに、味つけ前のスープを野菜スープとして取りわける工夫をしていたという声もありました。

こす

野菜がやわらかくなるまで煮たら、こし器や網を使って野菜とだし汁にわけましょう。粗熱がとれたら野菜スープの完成です。

冷凍保存をする場合は、製氷皿を使うと保存しやすいかもしれません。作り置きする量としては、1週間で使いきれる量を目安にしたという声もありました。


野菜スープの活用アイデア

離乳食作りで、野菜スープの活用方法が気になる方もいるかもしれません。実際に、どのように野菜スープを離乳食に取り入れていたのか保護者に聞きました。


すりつぶした食材の水分調整として

「白身魚をすりつぶしてあげるときに、ぼそぼそして食べにくそうにするときがありました。口当たりが滑らかになるよう水分を加えるときに、お湯ではなく野菜スープを使いました」(生後6カ月赤ちゃんのママ)

「食パンをペースト状にのばすときに使っていました。うちの子は野菜スープでのばすと喜んで食べてくれたように感じています」(生後7カ月赤ちゃんのママ)

赤ちゃんの月齢にあわせて、すりつぶした食材の水分調整に野菜スープを活用することができるようです。なかには、お湯でのばすよりも野菜スープを使うと赤ちゃんの食べ進みがよかったと感じたという声もありました。

煮汁として


おかゆ
iStock.com/jreika

「離乳食を始めて1カ月くらい経ち、野菜を食べることに慣れてきたタイミングでお粥の煮汁に野菜スープを使うことがありました」(生後7カ月赤ちゃんのママ)

「離乳食のレシピバリエーションを増やそうと思い、うどんやパン粥のスープに野菜スープを取り入れていました」(生後8カ月赤ちゃんのママ)

野菜スープを、お粥やうどんなどの煮汁に活用していた方もいるようです。離乳食のバリエーションを増やしたいときには、野菜スープや和風だしを使うことでレシピの幅も広がるかもしれませんね。

風味づけとして

「豆腐をあげるときに、野菜スープに混ぜています。野菜の風味があることで、赤ちゃんの食べ進みがよかったように感じています」(生後7カ月赤ちゃんのママ)

「離乳食中期に卵焼きを作るときに、風味づけとして細かく刻んだ野菜といっしょに野菜スープを混ぜました。野菜スープをまぜると美味しくなるのか、もっと欲しいというような仕草を見せることもありました」(生後8カ月赤ちゃんのママ)

野菜スープを風味づけとして、スープとして利用したり、食材に混ぜたりすることもできるようです。なかには、ハンバーグやおやきを作るときに、野菜スープを加えていたという声もありました。


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おすすめの野菜スープの種類

離乳食に使える野菜スープには、家庭ごとにたくさんのレシピやアレンジがあるようです。保護者が作った。おすすめの離乳食初期レシピのアイデアを紹介します。

基本の野菜スープ

「私のおすすめは、にんじん、玉ねぎ、キャベツを使った基本の野菜スープです。野菜類を小さく切って、水を加えて20分ほど煮るだけで簡単に作れますよ。内容量は約500mlで小分けにして冷凍保存もできます」(生後9カ月赤ちゃんのママ)

この基本の野菜スープレシピは、離乳食初期に最適です。シンプルな材料で栄養バランスがよく、赤ちゃんの味覚発達にも適しています。このスープをベースに、成長に応じて野菜や出汁、調味料などを加えてアレンジしていく保護者が多いようです。

緑黄色野菜スープ

「我が家では、ほうれん草とかぼちゃを使った緑黄色野菜スープが定番です。ビタミンAが豊富で、赤ちゃんの目や肌の健康にもよいみたいです。内容量は300mlくらいで作っていますが、濃さは調整できますよ」(生後11カ月赤ちゃんのママ)

緑黄色野菜スープは、栄養価が高く、特にビタミンAが豊富です。野菜本来の甘みを活かせるため、砂糖を加えずに美味しく仕上げることができます。ほうれん草やかぼちゃ、にんじんなどの緑黄色野菜は和風・洋風どちらのレシピにも合うのがうれしいですね。

和風だし風野菜スープ

「私のおすすめは、昆布と煮干しを使った和風だし風野菜スープです。大根やかぶなどの野菜類と合わせると、日本人の赤ちゃんに馴染みやすい味わいになります。上の子の幼児食にも使うので、たっぷりの内容量で作りおきしています」(生後7カ月赤ちゃんのママ)

和風だし風野菜スープは、日本の伝統的な味覚を赤ちゃんに伝えるよい機会となります。栄養面でも、出汁に含まれるうま味成分が食欲を促進します。海の恵みの出汁と山の恵みの野菜をバランスよく含んでいるので、栄養面からもおすすめです。

コンソメスープ風野菜スープ

「離乳食初期から後期にかけて、セロリやパセリを加えたコンソメスープ風野菜スープを作っています。玉ねぎやじゃがいもなどの野菜類と合わせると、栄養バランスもよくなりますよ。ベビー用のチキンスープのもとを使うこともあります」(生後10カ月赤ちゃんのママ)

コンソメスープ風やチキンスープ風の野菜スープは、赤ちゃんの味覚の幅を広げるのに役立ちます。ただし、塩分には注意が必要です。一部のベビー用品店などでは離乳食に使えるコンソメや出汁のもとが市販されているので、利用してみるのもよいかもしれません。

野菜と大豆スープ

「離乳食後期から大豆も取り入れるようにしたので、野菜出汁で作った野菜スープに軟らかく煮た大豆をつぶしたものを入れた野菜出汁の大豆スープをよく作っていました。新しい食感だからか子どももパクパク食べてくれました」(1歳の子どものママ)

たっぷり野菜の出汁で作った野菜スープに軟らかく煮た大豆を加えた大豆スープは離乳食後期からおすすめのレシピです。これらの野菜スープレシピは、赤ちゃんの成長段階に合わせて内容量や濃さを調整することで、スープとしてだけでなくさまざまなレシピに活用できます。


野菜スープのアレンジレシピ

木製の食器
iStock.com/coco312

野菜スープのアレンジレシピはどのようなものがあるのでしょう。経験者に聞いた離乳食の時期別レシピを紹介します。


【離乳食初期】じゃがいものクリームスープ

「野菜スープにじゃがいもと粉ミルクを加えて鍋で煮て、クリームスープにしました。じゃがいもはとろとろに茹でてポタージュにすると赤ちゃんが喜んで食べてくれました」(生後7カ月赤ちゃんのママ)

野菜スープに、粉ミルクや牛乳を加えることでクリームスープにアレンジした離乳食初期のレシピです。じゃがいもの他には、かぼちゃやさつまいもなど食材を代える工夫でも離乳食レシピのバリエーションが広がりそうですね。


【離乳食中期】白身魚のトマト煮

「白身魚を湯通しして細かくすりつぶし、トマトは皮を湯剥きして細かく刻みます。それぞれの食材を野菜スープに加えて煮ると完成です。白身魚の他にささみを使うこともありました」(生後8カ月赤ちゃんのママ)

野菜スープにトマトを加えることで洋風にアレンジした離乳食レシピのようです。ママのなかには、ごはんを混ぜてトマトリゾットにアレンジしたり、粉チーズを使って味つけを工夫していたという声もありました。


【離乳食後期】野菜のチヂミ

「茹でて細かく刻んだ野菜と小麦粉、野菜スープをいっしょにして混ぜます。お玉ですくってフライパンで両面焼くと完成です。手づかみしやすいように細長く切ってあげると赤ちゃんが食べやすそうでした」(生後11カ月赤ちゃんのママ)

野菜スープを使った手づかみ食べできるアレンジレシピのようです。赤ちゃんが食べにくそうな場合は、カットした後に少しだしで煮て柔らかくすると食べやすいかもしれません。野菜の他にしらすなど加える具材を変えてアレンジしてもよさそうですね。

【完了期】和風あんかけやきそば

「野菜スープに水で戻して細かくした干ししいたけと戻し汁を加え、炒めたそぼろといっしょに煮ます。片栗粉を入れてとろみをつけ、細かくしたやきそばにかけると完成です。いろいろな食感が楽しめるからか赤ちゃんのお気に入りのレシピでした」(1歳2カ月のママ)

野菜スープに干ししいたけを加えることで、和風にアレンジができる離乳食レシピのようです。とろみのついた和風の野菜あんは、焼きそば以外にもお粥や煮物などにあわせてアレンジができそうですね。



栄養成分とアレルゲン情報について

離乳食初期の野菜スープレシピを作る際は、アレルゲン情報に細心の注意を払いながら、野菜スープで摂れる栄養成分にも注目してみましょう。

離乳食で気をつけたいアレルゲン情報

離乳食初期には、アレルゲン情報に注意しながら栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。特に卵、牛乳、小麦、大豆は主要なアレルゲンとして知られています。野菜スープレシピを活用し、緑黄色野菜を中心とした野菜類を使用することをおすすめします。

特に、えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生の7品目は「特定原材料」とされ、食品表示法で義務づけられているアレルギー表示対象品目です。ほかにも大豆や肉などを含む28品目も特定原材料に準ずる食材として指定されています。

離乳食初期のレシピでは、栄養成分を考慮しつつ、和風だしやコンソメスープ、チキンスープなどの出汁を適量使用し、内容量や濃さを調整できるとよいでしょう。大豆スープなどのアレルゲンを含む食材は慎重に導入しましょう。

アレルギーの多くは年齢とともに寛解していきますが、個人差が大きいため、医師の指導のもと、段階的に新しい食材を取り入れていくことが重要です。安全で栄養価の高い離乳食作りには、野菜スープを基本としたレシピが効果的です。


出典:リウマチ・アレルギー情報 第4章 食物アレルギー/厚生労働省

野菜スープの栄養成分

野菜類にはさまざまな栄養が含まれていますが、特に緑黄色野菜は栄養価が高いことで知られています。にんじんやほうれん草は、ビタミンAが豊富で赤ちゃんの成長をサポートします。野菜スープの内容量は、通常500ml程度が適量ですが、人数や作りおきなど家庭の状況に応じて調整するとよいでしょう。

また、出汁の種類によっても栄養価が変わります。和風だしを使用すると日本人の赤ちゃんに馴染みやすい味わいになりますが、コンソメスープやチキンスープなどを使用することで、国際的な味覚を育むこともできます。


野菜スープを活用して離乳食レシピを工夫しよう

子どもにご飯を手べさせる女性
© aijiro - Fotolia

野菜スープは、食材をのばすときや煮汁として活用できることから離乳食初期から完了期まで長く使うことができるようです。また、野菜スープに加える食材を工夫することでアレンジできたり、離乳レシピのバリエーションを増やすこともできるようでした。

味つけや使う食材を工夫しながら、赤ちゃんが喜ぶ離乳食作りができるとよいですね。



※今回の記事で紹介したものは、離乳食の一例です。新しい食材をとり入れる場合は、お子様の消化機能の発達に合わせた適当な食材・調理法を選びましょう。

2018.10.17

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