あの虫とかくれんぼするザ・キャビンカンパニーの新作絵本が発売
屋根裏部屋のさまざまな場所で、家主のやまださんとこげ茶の虫「カサコソ」とのかくれんぼが繰り広げられる、ユーモアたっぷりの1冊
「偕成社」から、ザ・キャビンカンパニーが手掛けた新作絵本「カサコソのかくれんぼ」が6月16日(水)に刊行。
「ザ・キャビンカンパニー」は、大分に住む阿部健太朗氏と吉岡紗希氏夫婦の画家/絵本作家ユニット。「よるです」をはじめ、数多くの絵本を手がけてきた。
これまでの作品は、下塗りしたベニヤ板に型紙を貼り、上塗りをしてから型紙をはがし、そこにさらに絵を描くという手法で描かれていた。しかし今回は、型紙を使わずダイレクトに筆とペンで描かれており、これまでとはひと味違ったタッチの絵本に。
従来のファンには新鮮、初めての読者にはその細かさが楽しめる1冊となっている。
今作の主人公は、やまださんちの屋根裏部屋に住むカサコソという名前のゴキブリ。お話は、階段を上がってきたやまださんがカサコソを目撃したところから始まる。
いつもの かくれんぼが はじまるぞ。
やまださんが おにだね。
ほうら おいかけてきた。かくれろー!
屋根裏部屋のさまざまな場所で、やまださんとカサコソのかくれんぼが繰り広げられる。
屋根裏部屋のなかには、かくれんぼをするカサコソにくわえ、「いもむし」「てんとうむし」「ゴキブリマーク」の3つもひそかに隠されており、カサコソ探しにとどまらない楽しさが満載。
あやしげな民芸品、偏執的で蠱惑的なドールハウス、ビンテージかもしれないギターなど、クセの強いモノもたくさん描かれている。
スリッパを片手に必死のやまださんは、ようやくカサコソを見つけるが、そこにいたのはおびただしい数のカサコソのおともだち!しかし、話はそこで終わらず、さらなる驚愕がやまださんをおそう。
あれ? やまださん にげてった。
ああ そうか、
つぎは ぼくが おにの ばんだね。
もう いいかいー?
なんと、今度はカサコソがオニに。ひとすじ縄ではおわらない、屋根裏部屋の戦慄とユーモアが堪能できる。
カサコソが主人公の斬新なストーリーと、引き込まれるようなタッチのイラストで描かれた絵本を、ぜひ子どもといっしょに楽しんでみては。
カサコソのかくれんぼ
作/ザ・キャビンカンパニー
対象年齢/3歳から
偕成社刊 1320円(税込)
問い合わせ先/偕成社
https://www.kaiseisha.co.jp/inquiry