こちらの記事も読まれています
双子の妊娠と出産。受けられる補助金や支援制度の違いとは
双子育児で気になるポイントを調査
双子を妊娠・出産する場合どのような支援金を受けられるのか、支援制度は何があるのか、具体的に知りたいママやパパも多いかもしれません。厚生労働省では2019年に「多胎児支援のポイント」を発表しています。今回はこの資料を参考に、双子を妊娠し、出産したママたちが気になるサポートやサービスを調査しました。
双子育児について
双子を妊娠、出産しているママやパパの中には、出産や育児に関わる支援制度や支援金がどうなっているのか気になっている人も多いのではないでしょうか。
負担の大きい双子育児だからこそ気になる点や、どのようなサポートがあるのか知識を持っておくとよいかもしれません。
今回は厚生労働省などの資料を参考に、双子育児を対象にした支援についてご紹介します。
双子の割合はどれくらいか
双子を含む多胎分娩は1年間にどれくらいあるのでしょう。双子を妊娠、出産しているママやパパの中には気になる方もいるかもしれません。
厚生労働省の発表によると、双子を含む多胎分娩の件数は全体の約1%程度で、近年横ばいを続けているようです。2005年の1.18%をピークに、2017年では全体の1.04%、およそ9900件の出産が双子や三つ子などに関わる出産でした。
これだけ多くの双子や三つ子ママ、パパがいると思うと、心強く感じる場合もあるかもしれませんね。
双子のママ・パパだからこそ違う支援金などのポイント
双子や三つ子などを妊娠、出産した場合、他のママたちと何が違うのでしょう。支援制度や支援金など、知っておきたいポイントをご紹介します。
産前産後休暇の長さ
一般的に言われている産休とは、産前休暇と産後休暇を合わせた期間を意味します。産前休暇は出産予定日の6週間前からママが申請し取れる休暇ですが、双子などを妊娠しているママは身体の負担が大きく、出産予定日の14週間前から申請すれば取得できます。
出産の翌日から8週間は原則的に働いてはいけません。この期間が産後休暇です。ママに働く意思があり医者が認めた場合のみ、産後6週間からは働くことは可能です。
産後休暇は対象が双子ママであっても休暇期間は変わりません。妊娠中の産前休暇と違うので覚えておきましょう。
産前休暇は自分から勤務先に申告して取得する制度なので、取得するタイミングをどうするか予め考えておくとよいかもしれませんね。
出産手当金
出産手当金は、産前産後休暇を取っているママを対象に支払われる補助金です。働いているママが勤め先の健康保険に入っていて給与所得がある場合にのみ支給されるので、パパの扶養に入っているママや、国民健康保険に加入しているママは対象ではありません。
出産手当金は産休の日数によって支給額が変わりますが、働いていたときの給与所得の2/3を受け取れるイメージです。ただ、算定の基準日や金額の上限など細かい決まりがあるため、分からないことはあらかじめ勤務先に確認しておくとよいでしょう。
双子や三つ子を妊娠しているママは他のママより産前休暇が長いため、多くの補助金を受け取れる可能性もあるようです。最短で出産手当金を受け取りたいと考える人もいるかもしれませんが、出産手当金は出産後にはじめて申請ができる制度なので、支給まで時間がかかることを知識として持っておくとよいでしょう。
出産育児一時金
出産育児一時金とは、子ども1人につき50万円(在胎週数が22週未満の場合などは48万8千円)が支給される補助金です。令和5年4月から、それまでの42万円から金額が引き上げられ話題になりました。ママが加入している健康保険から支払われ、双子の場合は50万円×2人分=100万円が補助金として受け取れます。
ママが会社員や公務員として働くパパの扶養に入っている場合「家族出産一時金」と呼び名が変わるケースもありますが、子ども1人につき50万円という補助金額は変わりません。国民健康保険に入っているママも、同額の出産育児一時金が受け取れます。
出産育児一時金の申請は、事前申請は必要ありません。出産後にほとんどの医療機関で行うことができ、分娩費用や入院費用と相殺することができます。分からないときは出産予定の医療機関で聞いてみるとよいでしょう。
多胎妊婦の妊婦健康診査受診票超過分の費用助成
双子を妊娠すると通常の妊娠よりも身体の負担が大きく、妊婦健康診査も頻回になる可能性があります。そのため、国の制度ではありませんが多くの自治体では、支給される妊婦健康診査受診票14回を超えた分の妊婦健康診査費用は助成金を受けられます。
回数の上限など制度の詳細は自治体によって違うので、お住いの地域の役所で聞いてみるとよいでしょう。
【体験談】双子育児で気になること
双子育児をしているママやパパたちは、どのような部分が気になっているのでしょう。サポートや乗り越え方などを厚生労働省の資料やママの声を参考にご紹介します。
子どもの成長の違い
30代ママ
子どもの成長については、全てのママが気になる部分かもしれません。双子のママは双子同士の成長の違いが気になる場合もあるようです。
子どもの成長については、全てのママが気になる部分かもしれません。双子のママは双子同士の成長の違いが気になる場合もあるようです。
厚生労働省の資料では、双子や三つ子であっても同じように成長するとは限らないと明記されているので、知識として持っておきましょう。授乳回数や成長曲線などを確認しながら、気になる部分があれば小児科などの医療機関を受診してみてはいかがでしょうか。
双子同士で病気がうつりやすい
30代ママ
0歳児クラスから保育園に通っています。入園してすぐは風邪を引きやすく、どちらかが風邪を引くともう一人にもうつります。寝るときは夫婦別々の部屋で寝て、それぞれ1人ずつ面倒をみながら過ごしていました。
双子同士で風邪をうつしやすい場合もあるようです。いっしょに過ごす時間が長い分、風邪の感染もしやすいのかもしれません。看病をするママパパも双子であればなおさら負担が大きいですよね。子どもの寝る部屋は別々にしておくなど、家の中でも感染予防を意識できるとよさそうですね。
各自治体が行っている双子支援サポート
双子や三つ子などをもつママやパパを対象に、各自治体でさまざまな支援が行われているようです。内閣府の資料によると、双子を持つ過程を対象にホームへルパーを120時間無料で派遣している自治体もあれば、2万円を上限としタクシー利用権を配布している自治体、育児グッズの購入費用の補助を行っている自治体もあるようです。
双子や三つ子などを持つママやパパを対象に子育て教室や子育て支援サロンが定期的に開かれているという声もありました。
双子や三つ子育児に不安や悩みがあれば、お住いの自治体に相談してみてはいかがでしょう。お住いの自治体独自の取り組みや支援内容で、ママやパパの負担を減らせるかもしれませんね。
双子育児を楽しむために
双子を妊娠、出産すると、受けられる支援制度や支援金が変わる場合もあるようです。
お住いの自治体によっては、双子や三つ子だからこそ受けられるサービスを用意している可能性もあります。
双子育児を楽しめるよう、不安な点は自治体などに相談し早めに解決しておけるとよさそうですね。
※記事内で使用している参照内容は、2020年2月11日の記事作成時点のものです。
お腹にいたときから双子の大きさが違いました。出産し1歳の誕生日を迎えても弟の方が小さく、当時は心配になりました。乳幼児健診のたびに相談していましたが、成長曲線内なら問題ないと聞き、子どもの成長とともに気にならなくなりました。