出産にかかるお金と利用できる制度。社会保険などの保障について

出産にかかるお金と利用できる制度。社会保険などの保障について

専業主婦の場合や仕事をしている場合

2019.02.15

出産のお金はいつまでにいくら準備したらよいのかや、払えるお金がないかもしれないと心配になり、両親に相談しようか悩むママもいるかもしれません。今回は、出産にかかる費用と自治体や会社の社会保険などから受け取れる給付金、申告によってお金が返ってくるケースについてママたちの体験談を交えてご紹介します。

出産にはいくらかかる?

妊娠がわかったとき、出産にいくらぐらいのお金がかかるのか心配なママもいるのではないでしょうか。また、妊娠や出産にかかった医療費などに関して補助する制度があるのかや、申請する方法が気になる場合もあるかもしれません。

今回は妊娠や出産でどのようなことにお金がかかるのかや、お金を受け取れる制度、払ったお金が返ってくるケースなどをご紹介します。

妊娠や出産にかかるお金

妊娠や出産に関して、どのようなことにお金がかかったのかママたちに聞いてみました。


妊婦健診費

「産院の妊婦健診料は大体3,000円くらいでしたが、検査などをしたときは1万円ほどかかりました。私の血液検査や赤ちゃんの様子を調べる検査を含めて、10回以上あったと思います」(20代ママ)

ママたちによると1回当たりの妊婦健診費は3,000円から5,000円くらいが目安で、病院によって変わってくるようです。妊娠時期などによって検査などが行われたときは、別途で検査費用もかかったというママの声もありました。


分娩、入院の費用

分娩室
iStock.com/uchar

「自然分娩で夜11時頃出産したので深夜の特別料金などもかかりました。実質の負担額は8万円で、深夜料金でプラス2万円ほどでした」(30代ママ)

分娩入院費は、分娩方法や入院する部屋のタイプやサービスなど病院によっても変わるようなので、事前に情報収集して病院を選ぶとよいかもしれません。


マタニティ、ベビー用品

「マタニティ用のインナーだけ買い、服はゆったりしたワンピースなど妊娠する前から持っている服を着ていました。ベビー服や肌着は夫や私の両親からプレゼントしてもらったので、他にチャイルドシートや抱っこ紐などを買いそろえてベビー用品の準備に7万円ほどかかりました」(20代ママ)

マタニティウエアやベビー用品などすべてを購入せずに、お下がりを譲ってもらったりレンタルを利用したりして出費を抑えたママもいるようです。事前に必要なものをリストアップしておくと、いくらかかるか目安がわかってよいかもしれませんね。


里帰り費用、出産内祝い

「実家のある県外で里帰り出産をしたので、夫が会いに来るときの交通費として5万円ほど用意して渡しておきました。高速道路代やガソリン代などで半分ほど使ったようです」(20代ママ)

「出産祝いをもらった方への内祝いを購入しました。いただいた金額の半額程度の品物を選び、念のため1000円ほどの品を余分に用意しておきました」

里帰り出産の場合に、パパが面会に来るときの交通費のことも事前に考えておいたママもいるようです。実家にお世話になるため、両親への謝礼を用意したというママの声もありました。

妊娠や出産でもらえるお金と補助制度

妊娠や出産にかかる費用をサポートするために、さまざまな制度が設けられています。制度の内容や手続きについてご紹介します。


妊婦健診費用の補助

厚生労働省の資料によると、自治体によって妊婦健診にかかるお金の一部を、受診券などの形で補助する制度があるようです。

実際に申請を行ったママからは、病院で妊娠が確定した後、自治体に必要書類を提出すると母子手帳といっしょに妊婦健診の補助券が交付されたとの声がありました。内容や金額は各市町村によって変わってくるので、気になる場合は住んでいる地域の自治体に確認するとよいでしょう。


出産育児一時金

問診と電卓
iStock.com/takasuu

全国健康保険協会では出産育児一時金について、以下のように紹介されています。

出産育児一時金は、被保険者及びその被扶養者が出産された時に協会けんぽヘ申請されると1児につき42万円が支給されます。

出典: 子どもが生まれたとき/全国健康保険協会

直接支払い制度を使った場合、出産費用で支払うお金は42万円との差額分のみで済むようです。申請の手続きには書類への記入が必要で、分娩予約をした際などに病院から案内がある場合もあるようなので、不明な点などは窓口などで相談しておくとよいかもしれません。

出典:子ども・子育て関連法における妊婦健診の位置付け / 厚生労働省

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仕事をしているママがもらえるお金

自分の勤務先の社会保険などに加入しているママを対象とした制度の一部をご紹介します。


出産手当金

出産手当金は、産休中にママ本人が加入している健康保険から支払われるようです。

全国健康保険協会では対象となる期間について以下のように紹介しています。

出産手当金は出産日(出産が予定日より後になった場合は、出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、会社を休み給与の支払いがなかった期間を対象としてお支払いします。

出典: 出産手当金について/全国健康保険協会

出産手当金をもらうためには申請書の他、医師または助産師の意見書、事業主の証明などが必要な場合もあるので、加入している健康保険会社に確認してみるとよいかもしれません。


傷病手当金

つわりなどの理由で産休に入る前に休職したときや、産休が明けても体調がよくならず仕事ができなかったときに傷病手当金をもらったママもいるようです。

傷病手当金の条件について、全国健康保険協会では以下のように紹介されています。

・4日以上仕事を休んでいること。 療養のために仕事を休み始めた日から連続した3日間(待期期間)を除いて、4日目から支給対象です。・給与の支払いがないこと。ただし、給与が一部だけ支給されている場合は、傷病手当金から給与支給分を減額して支給されます。

出典: 傷病手当金について/全国健康保険協会

事前に休職の手続きや、申請方法など確認しておくと安心かもしれません。

【体験談】お金が返ってくるケースについて

ママたちに妊娠や出産で払ったお金がどのような場合に返ってきたのか聞いてみました。

「妊婦健診や分娩、入院などにかかったお金が10万円を超えていたので明細書をとっておきました。医療費控除として確定申告をしたら数万円のお金が返ってきました」(30代ママ)

「帝王切開で出産する予定だったので、加入している保険会社の担当者の方に保障内容について相談にのってもらいました。高額療養費制度を利用できると知り申請しましたが、実際に返ってくるまでの期間は長かったように感じます」(20代ママ)

1年間でかかった医療費の自己負担額が10万円を超える場合に、確定申告することで、医療費控除としてお金が一部返ってくるようです。帝王切開の場合は健康保険の高額療養費の対象となるようで、申請した場合に一定額を超えた分が返ってきたというママの声もありました。それぞれの申請に必要なものを事前に確認し、明細書などの書類は保管しておくとよいかもしれません。

出産にかかるお金を確認しよう

ママと赤ちゃん
iStock.com/Satoshi-K

出産にまつわるお金について、分娩や入院にかかる費用の他にも、ベビー用品や里帰り出産の際に両親へ渡す謝礼を用意したという声がありました。受けられる助成金には、自治体による妊婦健診の補助や、会社で社会保険に加入している場合に支給される出産手当金などさまざまな制度があるようです。

また、確定申告を行うことでかかった医療費が一部返ってくるケースもあるようなので、お金がないかもしれないと心配な場合は、いつから申請ができるかやいくら給付されるか担当の窓口で相談しておくと安心かもしれません。制度を利用する際は、いつまでに必要な書類を準備するかや、いくら受け取れるかを把握して安心して出産に備えられるとよいですね。

出産にかかる費用の総額。先輩ママたちに聞いた総額平均は◯◯万円

出産にかかる費用の総額。先輩ママたちに聞いた総額平均は◯◯万円

※記事内で使用している参照内容は、2019年2月14日時点で作成した記事になります。

2019.02.15

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