【小児科医監修】赤ちゃんの血液型は出産後いつわかる?検査の時期や方法

【小児科医監修】赤ちゃんの血液型は出産後いつわかる?検査の時期や方法

血液型不適合妊娠や相談先について

2020.01.12

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金髙太一

金髙太一

おひさまクリニック院長/日本小児科学会 小児科専門医/日本小児科医会 地域総合小児医療認定医/日本アレルギー学会/日本感染症学会

おひさまクリニック院長。小児科専門医、地域総合小児医療認定医。小児の感染症、アレルギー、免疫・膠原病を中心に東京、横浜の病院で研修・診療の経験を積み、2015年に東京の十条にておひさまクリニック(小児科、耳鼻咽喉科)を開院。子どもたちが健やかに成長していくためのサポートをしたいと思っております。また、3児の父でもあるので、子どもに関することでしたら、お気軽にご相談ください。

出産後に赤ちゃんの血液型はいつわかるかや、血液型が変わることもあるのか気になるママもいるのではないでしょうか。また、血液型不適合妊娠とはどのようなことなのか知りたい場合もあるかもしれません。今回は、血液型検査の時期や方法、料金、血液型不適合妊娠、相談先について解説します。

出産後の赤ちゃんの血液型はいつわかる?

出産後に赤ちゃんの血液型が気になるママやパパは多いかもしれません。両親の血液型の組み合わせから、赤ちゃんの血液型を予想する人もいるでしょう。

 

血液型不適合妊娠による症状について心配になることもあるかもしれません。

 

血液型検査の時期や方法、料金や、血液型不適合妊娠の症状と対処法はあるのかなどについて解説します。

血液型検査について

血液
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血液型検査の時期や方法、料金、相談先について詳しくご紹介します。


検査の時期

血液型検査に適した時期は、4歳以降に正確な結果が出やすいと言われています。血液型検査に必要な、抗原や抗体が完成するには、出生から約2~4年かかるためです。

 

1~2歳頃には血液型検査はほぼ正確にできますが、成長して結果が変わる可能性もあります。

 

また、最近では、前もって血液型を調べることはほとんどなく、万一、病気や事故などで輸血が必要になったときに、血液型を申告したとしても、ほぼ全例で再検査が行われます。


血液型の検査方法

血液型検査をするときは、ABO血液型検査という方法で検査をするのが一般的です。

 

ABO血液型検査では、採血して、赤血球の抗原と血清の抗体の組み合わせを検査します。

 

その組み合わせ結果によって、O型、A型、B型、AB型であると判断されます。


検査の料金

血液型検査の料金は、医学的に必要性がない検査のため、基本的には保険が適用されません。病院によって変わる場合がありますが、2000~3000円程度で検査できるでしょう。

 

また、アレルギー検査などで採血をしたときに、血液型をいっしょに調べてもらうこともできますが、その場合はアレルギー検査分だけ保険適用になる可能性があります。

 

具体的な料金や保険が適用される範囲については、受診前に確認すると安心です。


血液型検査の相談先

血液型検査についての主な相談先や依頼先は、かかりつけの小児科や内科などの医療機関になります。

 

クリニックに血液検査を依頼したときは、血液を外部の検査機関へ送って、調べてもらうことが多いので結果の確認は後日になります。

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血液型不適合妊娠とは

産婦人科
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血液型不適合妊娠の原因や症状、対処法、相談先について詳しく解説します。


原因

血液型には、ABO式以外にもRh式があります。

 

血液型不適合妊娠の主な原因は、赤ちゃんの血液型がRh(+)で、ママがRh(-)の場合に、違う抗原を排除しようとする働きが起こります。

 

Rh(-)の血液には、赤血球にD抗原という物質がないため、赤ちゃんのD抗原を異物とみなし、ママの体に抗体ができます。その抗体が、D抗原を排除しようとしたときに血液型不適合の反応が起こります。

 

赤ちゃんもママも、Rh(+)同士、もしくはRh(-)同士の場合には症状は出ません。

 

また、ABO式の血液型不適合の反応もありますが、Rh式に比べると症状は軽く心配はないでしょう。


症状

血液型不適合妊娠のときに、新生児の赤ちゃんにみられる主な症状は、「黄疸」「貧血」「心不全」などがあります。

 

初めての妊娠の場合は、黄疸が出る程度で、問題なく経過することも多いです。

 

第2子の出産でママの抗体ができている場合は、胎盤を通って赤ちゃんを攻撃しやすく、重度の症状が出ることがあります。


対処法

血液型不適合妊娠の対処法として下記のような方法があります。(治療については医師が判断し説明されますので、参考までにご覧ください。)


  • 妊娠中や出産後に、抗体ができないようにする薬を投与する ・第2子を妊娠する前に、抗体ができていないかどうか血液検査をする
  • 第2子を妊娠する前に、抗体ができていないかどうか血液検査をする
  • 第2子を妊娠したときに、抗体が既にできていた場合は、出産後に輸血で対応する

赤ちゃんもRh(-)の場合は、予防ができないため、最近では、ママの採血だけでお腹の中の赤ちゃんの血液型を判断する検査法の開発も進められているようです。

 

なお、一般的には第一子の妊娠・出産の際に血液型不適合のリスクが判明した場合は、医師から説明があるはずです。


血液型不適合妊娠についての相談先

血液型不適合妊娠についての主な相談先は産婦人科になります。産婦人科で診てもらった症状などで 必要に応じて、専門機関を紹介される場合もあります。

 

お母さんの血液型がRh(-)のときや、医師から血液型不適合のリスクや既往の説明があった場合には、次の妊娠前に対応について相談しておくとよいでしょう。

出産後の赤ちゃんの血液型の確認は焦らず待とう

赤ちゃん
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今回は、血液型検査や血液型不適合妊娠について解説しました。

 

出産後、赤ちゃんの血液型がいつわかるのかは、4歳以降に調べると正確にわかる確率が高いようです。

 

血液型不適合妊娠は、稀な疾患ではありますが、重症化する場合もあるので、原因や症状を知っておくことが大切です。

 

血液型の確認は基本的には不要です。もし知りたい場合は、少なくとも1歳以降で、できれば4歳以降に調べるとよいでしょう。


監修:金髙太一(おひさまクリニック 院長)

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金髙太一

金髙太一

おひさまクリニック院長。小児科専門医、地域総合小児医療認定医。小児の感染症、アレルギー、免疫・膠原病を中心に東京、横浜の病院で研修・診療の経験を積み、2015年に東京の十条にておひさまクリニック(小児科、耳鼻咽喉科)を開院。子どもたちが健やかに成長していくためのサポートをしたいと思っております。また、3児の父でもあるので、子どもに関することでしたら、お気軽にご相談ください。

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