子どもは中耳炎にかかりやすく、1度かかると繰り返しなかなか治らないで困っているママもいるでしょう。中耳炎はうつるのか、中耳炎の原因や感染経路、予防法を解説します。また、プールやお風呂は中耳炎になりやすいのか、中耳炎になったときには何科を受診したらよいのかについてもご紹介します。
家族や友だちなど周りの人が中耳炎になったら、中耳炎はうつるのか気になる人もいるでしょう。
中耳炎が人から人にうつることはありません。
しかし、中耳炎で耳漏の症状がでているときには耳漏に含まれる細菌を触ってほかの人や身体の部位にうつり、皮膚に感染症を起こす可能性があるので注意が必要です。
専門家も以下ように言っています。
中耳炎は、鼓膜より奥の中耳という部分に細菌やウイルスが入り込んで起こります。
中耳と喉の奥はつながっているため、風邪を引いて細菌やウイルスに感染すると喉から細菌やウイルスが中耳に入り込んで中耳炎になることが多いです。
幼児は大人と比べて、耳管が太くて短く、水平になっているため、細菌やウイルスが入りやすいです。
幼児は、自分で鼻水を上手にかめずに鼻水を吸ってしまうことも多いでしょう。鼻水を外に出さずにすすってしまうと、風邪から中耳炎を引き起こしやすくなります。
中耳炎は風邪が原因で、細菌やウイルスが耳管から入り込んで炎症を起こしてなります。
プールの水が耳の中に入って中耳炎になることはありませんが、鼓膜に穴があいている場合は、穴から水が入り中耳炎を起こす可能性はあります。お風呂もプールと同じで耳に水が入って中耳炎になることはありません。
中耳炎になった場合でも、医師から特別な指示がないときは耳に水が入って症状が悪化することもないので、シャンプーも入浴も普段通りに入ってよいです。
耳に水が入ったり、同じ布団で寝ることで中耳炎がうつる心配はありません。
子どもの鼻水が出ているや耳や喉を痛がっていると中耳炎になっているのではないかと疑うでしょう。
子どもが中耳炎かもしれないとき、小児科と耳鼻咽喉科どちらを受診したらよいのか迷うかもしれません。
中耳炎は症状と鼓膜の状態を見て診断することが多いですが、症状によって聴力検査やレントゲン検査など行ったり、細菌の検査を行うことがあります。
中耳炎になると、病院で抗生物質を処方される場合があります。症状が治まってきても自己判断で薬をやめずに医師の指示に従って最後まで飲むことが重要です。
しかし、最近は中耳炎にも抗生物質が効きにくい耐性菌があり、薬を飲んでいても中耳炎が治りにくい子どももいます。特に2歳くらいまでの子どもは免疫力も弱く、鼻を上手にかめない子も多いため、中耳炎になりやすく、1度治っても繰り返しかかりやすいので注意が必要です。
中耳炎にかからないためにどのようなことに気をつけたらよいでしょう。
中耳炎は風邪から発症する場合が多いので、手洗いうがいとバランスのとれた食事、十分な睡眠をとるなど普段から風邪を引かないように風邪対策をすることが大事です。
鼻水には大量のウイルスが含まれているため、鼻水をかめないまま放っておくと鼻水を吸ってしまって、鼻から細菌やウイルスが入る原因になります。
年齢が低く、自分で鼻水をかむのが難しいときには、ママがこまめに鼻水をふくようにしましょう。
子どもが3歳くらいになったら鼻のかみ方を教えてあげることが大切です。
鼻水をかむときは両方一気にかむのではなく、片方ずつ力を入れずゆっくりかむように伝えましょう。
赤ちゃんを仰向けに寝かせたままの姿勢でミルクを飲ませると、ミルクが耳管を通じて中耳に流れ込み、中耳炎になる可能性があります。
赤ちゃんの頭を起こした姿勢でミルクを飲ませるようにすることがポイントです。
子どもに中耳炎かもしれない症状が見られたり、周りに中耳炎にかかった人がいるとうつるのではないかと心配になる人もいるでしょう。
中耳炎は、風邪を引いて喉から細菌やウイルスが中耳に入り込んでなることが多いため、人から人にうつることはありません。
プールやお風呂で耳に水が入って中耳炎になることもないため、中耳炎にかかったときも医師から禁止されていなければプールやお風呂へも普段通りに入っても大丈夫です。
年齢が低いほど免疫力が十分についていないため、中耳炎になりやすく、1度治っても繰り返します。
子どもがなるべく中耳炎にかからないために、鼻水をこまめにふき取ったり、ウイルスの原因となる風邪にかからないために規則正しい生活を心がけて、手洗いうがいを徹底することが大事です。
もしも、子どもに中耳炎かもしれない症状が見られたときにはまずは小児科を受診し、医師の判断に従いましょう。
三塚沙希(エムズクリニック白金)
エムズクリニック白金 院長。
わかりやすく、丁寧な診察を心がけ、お子様からお年寄りまで安心してかかれるクリニックを目指している。
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2019年06月14日
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