「苦手な相手」への対応の最終結論…精神科医が「人間関係がギクシャクしても全く問題ない」と断言するワケ
好意度は温度計のような「尺度」で考えるとうまくいく
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良好な人間関係を構築する秘訣は何か。精神科医の樺沢紫苑さんは「人間関係がギクシャクしても、100%嫌いになったわけではない。相手への好意度は、温度計のような『尺度』で考えるとうまくいく」という――。 ※本稿は、樺沢紫苑『精神科医が教える! 心がスッと軽くなる93の処方箋』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。
人間関係は、毎日変化する温度計
【相談】 人間関係を0%か100%かで考えない交友関係を広げたいのですが、 苦手な人ともうまく付き合う方法はありますか? 【処方箋】 人間関係を0%か100%かで考えない |
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人間関係を「好き」「嫌い」の二択で考えていませんか。
「100%好き」ということも「100%嫌い」ということもそんなにないのです。
70%とか80%とか、好意度は、温度計のような「尺度」で考えると楽になります。
関係がギクシャクしても、0%になったわけではありません。それなのに、90%が70%に下がっただけで、「嫌われた!」と関係が0%になったと思い込むケースが見られます。
ケンカをすれば下がり、仲直りすればまた上がる。そんなふうに人間関係の好意度は一瞬で変わることもある。気温と同じように、毎日変化しているのです。
重要なのは、あなたのひと言で、その度数が変わるということです。やさしい声がけなどで、あなたへの好意度が上がるかもしれない。ですから、苦手な人ほど焦らず、好意度を少しずつ上げるように意識して接するといいでしょう。