こちらの記事も読まれています
離乳食に初めて卵白を使うのはいつ?何に混ぜる?卵白を使うレシピや気をつけたこと
離乳食で、初めて卵白をあげようと考えたとき、いつから使えるのか気になる保護者もいるかもしれません。今回は、保護者が離乳食に卵や卵白を食べさせた時期と卵白を使った離乳食レシピ、食べさせるときに気をつけたこと、食物アレルギーや卵アレルギーについて気になる点を体験談を交えてまとめました。
離乳食の卵の進め方
赤ちゃんが離乳食を食べることに慣れてくると、いつから卵を食べさせたらよいのか気になる方がいるのではないでしょうか。栄養価の高い卵は離乳食レシピに取り入れたい食材ですが、卵アレルギーや食物アレルギーの観点からも、導入時期は重要です。
厚生労働省の資料によると、卵は離乳食中期の7カ月から8カ月頃から離乳食に使うことができるとされています。初めて卵を離乳食に取り入れるときは、卵黄から始め、慣れた頃に全卵へ進めていくとよいようです。卵アレルギーのリスクを考慮し、卵白を始める前に、まずは卵黄から離乳食に取り入れていけるとよいかもしれません。
卵白の導入時期は、赤ちゃんの個性や発達状況によって異なります。食物アレルギーのリスクを考慮し、小児科医や管理栄養士に相談しながら進めることが重要です。
卵白単体で与える場合は、耳かき1杯程度から始め、アレルギー反応や症状がないか注意深く観察しましょう。電子レンジを使った調理方法や食感の工夫など、赤ちゃんが受け入れやすい形で卵白を取り入れていくことが大切です。
気になる方は、始めるタイミングで管理栄養士監修の資料を確認したり、行きつけの小児科などで注意点を確認してからスタートさせるとよいでしょう。
卵を離乳食に使うときの形状や量
実際に、離乳食に卵を使うとき、どの時期にどれくらいの量を目安として取り入れるとよいのでしょうか。離乳食初期から完了期まで、厚生労働省の資料を参考に紹介します。
離乳食初期(5から6カ月)
卵アレルギーのリスクがあるため、この時期はまだ卵を導入しません。
離乳食中期(7から8カ月)
初めて卵を離乳食に使うときの調理方法の目安は、舌でつぶせる豆腐くらいの硬さにし、目安量は卵黄1から全卵1/3個とされています。
離乳食後期(9から11カ月)
卵に少しづつ慣れてきた離乳食後期の頃は、調理方法の目安は歯茎でつぶせるバナナくらいの硬さで、目安量は全卵1/2個とされています。
離乳食完了期(12から16カ月)
離乳食完了期の頃に使う卵の調理方法の目安は、歯ぐきで噛める肉だんごくらいの硬さがよいようです。目安量は全卵1/2から2/3個とされています。
離乳食で卵白はいつから食べさせた?
離乳食で卵黄に慣れてくると、いつから卵白を始めたらよいのか気になる保護者もいるかもしれません。初めて卵白を食べさせたのはいつ頃なのか、体験談を聞きながらそれぞれの注意点についても考えてみましょう。
離乳食中期から
「離乳食中期の7カ月頃から卵白を少しずつ取り入れました。最初は耳かき1/4程度の量を、お粥に混ぜて食べさせました。食感に慣れるまで時間がかかりましたが、電子レンジで加熱して柔らかくすると食べやすそうでした」(8カ月の赤ちゃんのママ)
離乳食初期を過ぎて中期に入り、すでに卵黄を取り入れて問題がなければ卵白を少量ずつ導入する方法もあります。ただし、卵アレルギーのリスクが高いため、かかりつけの小児科医などに相談してから始められるとよいでしょう。アレルギー反応や症状が出ていないか、食後はしばらく観察するようにしましょう。
離乳食後期から
「離乳食後期の11カ月頃に初めて卵白を食べさせました。固茹でした白身を裏ごしし、耳かき1杯程度をお粥に混ぜて食べさせると、モグモグと食べてくれました」(9カ月の赤ちゃんのママ)
「卵黄を食べ慣れた9カ月頃、卵白も混ぜた全卵を食べさせました。卵白単体であげたのは、全卵に食べ慣れてからでした」(1歳の子どものママ)
離乳食を開始した時期や卵を初めて食べさせた時期によっても、卵白を取り入れるタイミングは違うようです。赤ちゃんの様子を見ながら卵白を離乳食に使っていけるとよいでしょう。食物アレルギーや卵アレルギーの兆候がないか注意深く観察することも大切です。
離乳食完了期以降に
「離乳食完了期の1歳2カ月頃から、卵白単体を本格的に取り入れました。スクランブルエッグやオムレツなど、卵料理のレパートリーを増やしていきました。食感が気になる場合は、電子レンジで加熱して柔らかくすると食べやすかったです」(1歳6カ月の子どものママ)
離乳食完了期以降は、卵白の栄養価を十分に活かせる時期です。ただし、卵アレルギーの症状には引き続き注意が必要です。調理方法を工夫し、冷凍保存した卵料理を活用するなど、離乳食レシピの幅を広げていくことができます。
卵白は何に混ぜる?卵白を使った離乳食レシピ
卵白を混ぜた離乳食には、どのような離乳食レシピがあるのでしょうか。離乳食後期や完了期保護者が実際に作った卵料理を聞いてみました。
卵黄と卵白のミモザ風粥
「11カ月頃に作りました。固茹で卵の黄身と白身をわけ、それぞれ裏ごしして5倍粥の上にそぼろ状になった黄身と白身を乗せます。茹でて細かく刻んだほうれん草と和風だしを和えて中央に乗せたら完成です」(9カ月の赤ちゃんのママ)
固茹で卵を裏ごしして、食べ慣れているお粥や野菜と組みあわせた保護者もいるようです。固茹で卵の黄身はパサパサして食べにくいと感じる子どももいるようですが、お粥やスープなど水分の多い離乳食と組みあわせると食べやすくなるかもしれませんね。
メレンゲのふわふわホットケーキ
「9カ月頃に作った卵料理です。卵黄と砂糖、牛乳を混ぜ、ふるった小麦粉を加えてさっくりと混ぜます。卵白でメレンゲを作り、つぶさないように生地に混ぜ、フライパンで両面焼いたら完成です」(10カ月の赤ちゃんのママ)
卵白で作ったメレンゲを加えると、ベーキングパウダーを入れなくてもふわふわしたホットケーキが作れるようです。細かく刻んだ野菜やチーズを加えて主食にしたり、果物を添えておやつに出したりしたという声もありました。
薄焼き卵のオムライス
「1歳の頃に作りました。玉ねぎと鶏肉を炒め、ベビー用ケチャップで味つけをしてチキンライスを作り、型取りをしてお皿に盛ります。卵を溶いて薄焼きにし、チキンライスの上に乗せたら完成です」(1歳3カ月の子どものママ)
全卵を使って子どもに人気のある卵料理であるオムライスを作った保護者もいるようです。白身だけを使って薄焼き卵を作り、ホワイトオムライスを作ると子どもが喜んで食べてくれたという声もありました。
卵入り野菜ピューレ
「離乳食後期の11カ月頃に初めて卵白を食べさせました。固茹でした卵白を裏ごしし、耳かき1杯程度を人参やかぼちゃのピューレに混ぜると違和感なく食べてくれました。アレルギー反応やいつもと違った症状がないか注意深く観察しました」(9カ月の赤ちゃんのママ)
最初のうちは食べなれた野菜ピューレなどに混ぜてあげると、赤ちゃんもなじみやすいようです。味や食感に違和感を持たせないために、優しい味の野菜スープに少しずつ混ぜたという声もありました。
初めて卵白を使うときに気をつけたこと
離乳食に卵白を使うときは、どのようなことに注意したらよいのでしょうか。卵白を食べさせるときに気をつけたことを紹介します。
しっかり加熱する
「卵をフライパンで焼くとき、半熟の部分が残らないようにしっかりと加熱しました。弱火にして両面焼いたり、蓋をして蒸し焼きにすると、焦げずにしっかりと焼けました」(1歳6カ月の子どものママ)
「茹で卵を作るときは固茹でにし、しっかり加熱できたものだけを離乳食に使いました。少しでも半熟の部分があるときは大人が食べるようにしました」(7カ月の赤ちゃんのママ)
卵白はしっかりと加熱し、半焼けにならないように気をつけた保護者がいるようです。調理中だけではなく、食べる前にもしっかりと確認してから子どもに食べさせたという声もありました。これは食物アレルギーのリスクを減らすためにも重要です。
少量から始める
「卵白を食べさせるときは、1日1さじ(耳かき1杯程度)から始めました。時間をかけて少しずつ量を増やしていきました」(10カ月の赤ちゃんのママ)
「卵黄や全卵を離乳食に使い、慣れてきた頃に卵白単体で食べさせました。全卵は1/2個程度の量を食べていましたが、卵白だけを食べさせるときは、また1さじから始めました」(1歳2カ月の子どものママ)
初めて卵白を食べさせるときは、子どもの小さな変化にも気づけるようにと考える保護者もいるのではないでしょうか。卵黄や全卵を食べ慣れた子どもにも、初めて卵白だけを食べさせるときは1さじだけにして様子を見るようにしたという声もありました。これはアレルギー反応を早期に発見するためにも有効な方法です。
離乳食の時間を意識する
「全卵を使った離乳食は食べさせたことがありましたが、卵白だけを初めて食べさせるときは平日の午前中にしました」(1歳4カ月の子どものママ)
離乳食に、赤ちゃんが初めて食べる食材を使うとき、食べさせる時間は平日の午前中を選んだ保護者がいるのではないでしょうか。卵白を初めて食べさせるときにも、アレルギー反応が起きた場合にすぐに小児科に相談できるように、小児科がやっている時間帯を選んだという声もありました。
冷凍保存する際の注意点
「卵白を使ったおかゆ、ホットケーキ、オムレツなどの離乳食レシピは冷凍保存できるので、作り置きして電子レンジで温めれば、忙しい日でも手軽に卵料理を提供できます」(1歳の子どものママ)
冷凍保存が可能な調理方法で作ったメニューも、解凍後は食感が変わる可能性があるので、赤ちゃんが食べやすいように調整してください。また、冷凍保存した卵料理を解凍して与える際は、電子レンジの使用法に注意し、温めすぎないようにしましょう。
卵料理の調理方法では、食感にも注意を払いましょう。卵白単体を使う場合は、固すぎず、柔らかすぎない適度な硬さに調整することが大切です。
食物アレルギーと卵アレルギーについて
卵は栄養価が高く、多様な調理方法で楽しめる食材です。離乳食レシピのバリエーションを増やすことで、赤ちゃんの食事時間をより楽しいものにできるでしょう。ただし、個々の赤ちゃんの発達状況や体質に合わせて慎重に進めていくことが大切です。
食物アレルギーは乳幼児に多く見られ、その中でも卵アレルギーは最も一般的な種類の一つです。卵アレルギーの症状には、皮膚のかゆみやじんましん、くしゃみや鼻水、おう吐や下痢などがあります。重症の場合はアナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
卵アレルギーの予防や早期発見のために、以下のポイントに注意しましょう
- 家族に食物アレルギーの既往歴がある場合は特に慎重に進める
- 離乳食初期から卵を与えるのではなく、ほかの食材に慣れてから導入する
- 卵黄から始め、徐々に卵白単体を導入する
- 少量から始め、症状が出ないか注意深く観察する
- 新しい食材を与える際は、平日の日中など、小児科に相談しやすい時間帯を選ぶ
卵アレルギーが心配な場合は、事前に小児科や管理栄養士監修のもと、適切な導入計画を立てることをおすすめします。
赤ちゃんにあわせて卵白を使った離乳食を作ろう
離乳食に慣れてくると、卵や卵白をいつから食べさせたらよいのか気になる保護者もいるでしょう。離乳食に卵白を初めて使うときは、離乳食初期を過ぎて中期に入ってから、しっかりと加熱をしたり少量ずつあげたりと、赤ちゃんの様子を見ながら進められるとよいかもしれませんね。赤ちゃんのペースにあわせて卵や卵白を離乳食に取り入れてみてはいかがでしょうか。
食物アレルギーや卵アレルギーのリスクを考慮しつつ、卵の持つ豊富な栄養を活かした離乳食レシピを取り入れていくことが大切です。卵は良質なタンパク質やビタミン、ミネラルを含む優れた食材ですが、個々の赤ちゃんの発達状況や体質に合わせて慎重に進めていく必要があります。
心配な点がある場合は、小児科医や管理栄養士監修のアドバイスを受けながら、赤ちゃんのペースにあわせて卵や卵白を離乳食に取り入れてみてはいかがでしょうか。冷凍保存なども活用しながら、安全で栄養バランスの取れた離乳食作りを心がけると、赤ちゃんの健やかな成長を支援できるでしょう。
※記事内で使用している参照内容は、2019年4月22日作成、2024年7月9日に更新した記事になります。
※今回の記事でご紹介したものは、離乳食の一例です。新しい食材をとり入れる場合は、お子様の消化機能の発達に合わせた適当な食材・調理法を選びましょう。