こちらの記事も読まれています
母乳育児をしたいと考えるママたちへ。新生児の授乳のコツやポイントは?
子どもが産まれたらすぐ必要な新生児の授乳に対して悩みを抱えるママは多いようです。今回は「母乳育児をしたい」と考えているママにスポットをあて、厚生労働省が出している「授乳・離乳の支援ガイド」を元に、新生児の授乳にはどのようなコツやポイントがあるのかを探っていきます。
母乳育児をしたいママへ
母乳育児をしたいと思うママたちは、授乳に対してさまざまな悩みがあるようです。
大切な赤ちゃんを想うからこそ、ママたちはときに授乳に対して不安な気持ちを抱いてしまうこともあるでしょう。
厚生労働省が出している授乳・離乳の支援ガイドには、母乳育児に関する現状など、授乳に関するさまざまなヒントが記されているようです。
母乳育児にまつわる授乳のコツやポイントを知り、ママたちの悩みを解決するきっかけを探っていくためにも、今回はこのガイドの概要を読み解いていきます。
WHO/UNICEFが出しているもの
授乳・離乳の支援ガイド内には、WHO/UNICEFが産科施設で働く職員向けに出している「母乳育児を成功させるための十か条」という、母乳育児に関する職員用のガイドラインのようなものが載っているようです。
そのなかには、施設内のすべての職員が母乳育児に必要な知識と技術を身につけること、入院中は職員が母乳の飲ませ方などに関して母親をサポートすること、退院後も母親が授乳に関して支援を受けられるよう、母乳育児の支援グループを母親に紹介すること、などが記載されているようです。
母乳育児に悩んだ際には、地域の施設や同じ母乳育児を頑張るママたちに相談するのも一つの方法のようですね。
第1子新生児への授乳は支援も必要
授乳・離乳の支援ガイドによると、子どもの出生状況と授乳にはある関係性があるようです。
子どもの出生順位と産後1カ月間の母乳育児の割合を比較しながら、その関係性を考えていきます。
第1子
第1子の場合、新生児の母乳育児の割合は36.6%となっています。
また、出産直後に「授乳について不安に感じた」というママの割合は40.1%にのぼり、「授乳が不安だった時期はない」というママの割合は18.3%という低い結果でした。
第2子
第2子の場合の新生児の母乳育児の割合は47.3%となっており、第1子に比べ10%以上も割合が高くなるようです。
また、出産直後に「授乳について不安に感じた」というママの割合は20.6%、「授乳が不安だった時期はない」というママの割合は41.4%という結果になり、授乳に対するママの不安は第1子より少なくなるようです。
第3子
第3子の場合の新生児の母乳育児の割合は48.0%と、第1子と比べて母乳育児の割合が高くなるようです。
出産直後に「授乳について不安に感じた」というママの割合は13.7%、「授乳が不安だった時期はない」というママの割合は57%までのぼり、第1子と比べると授乳に関するママの不安はぐっと減少することがわかりました。
このように、第2子、第3子を授かったママたちは授乳のコツやポイントを掴んでいることも関係しているのか、母乳育児の割合も高く、授乳に不安を感じるママも少ないようです。
一方で、第1子新生児の授乳に対してママたちが感じる不安は大きく、母乳育児の割合も最も低い結果となりました。
授乳のコツやポイントなどを正しい知識でママに指導できるよう、第1子新生児の授乳には専門機関の支援が必要かもしれませんね。
産科で行う授乳支援のポイント
では、実際に産科施設ではどのような授乳支援を行っているのでしょうか?授乳・離乳の支援ガイドに記載されている調査結果から、母乳育児の支援状況を見ていきます。
分娩直後
調査を受けた産科施設のうち、70%以上の施設が「分娩後30分以内に母子のスキンシップを行い、スタッフが授乳の援助をしている」と回答しているようです。
ガイド内にも「出産後はできるだけ早く、母子がふれあって母乳を飲めるように支援しましょう」という記載があり、分娩直後から授乳支援を行う産科施設は多数あるようです。
母子同室
出産後は、全国の約80%以上の産科施設が母子同室の支援を行っているようです。
こちらもガイド内に「出産後は母親と赤ちゃんが終日いっしょにいられるように、支援しましょう」という項目があり、出産後にママと赤ちゃんがお互いの存在を心地よいものとして受け入れることができるよう、多くの産科施設が支援を行っているようです。
退院後
第1子新生児の場合、授乳のコツやポイントがわからないまま退院するママが多くいるようです。
そんなママを支援するために、全国で475カ所の病院、63カ所のクリニックには母乳育児支援を目的とした退院後のサービスがあるようです。
しかし、そのようなサービスを積極的に紹介している産科施設は少なく、「要望があれば紹介している」と回答した産科施設が最も多いようなので、退院時に相談してみてもよいかもしれません。
このように、授乳に対して不安な気持ちを抱えるママを支えるべく、多くの産科施設がさまざまな母乳育児支援を行っているようです。
ガイド内には、ママ自身だけでなくパパやその他の家族にも正しい授乳方法や共通理解を持つことが赤ちゃんにとっても大切である、と記載があります。
しかし、母乳育児をしたいと考えるママの多くは、うまく母乳が出ないことや授乳に対する悩みをひとりで抱えてしまいがちなことが多いようです。
母乳育児に対する不安を少しでも和らげ、授乳のコツやポイントを抑えるためにも、ママ自身が積極的に退院後のサービスなどについて情報収集することも大切なのかもしれませんね。
新生児への授乳
新生児の授乳は思うようにいかないこともたくさんあるかもしれません。
授乳のコツやポイントが掴めず、母乳育児があまりにもママ自身の負担になってしまう場合は、ミルクに頼ってみることもママにとっても赤ちゃんにとっても必要なことなのかもしれません。
母乳の場合もミルクの場合でも、ママがひとりで悩みを抱え込まずに周囲の人の助けを借りながら進めていけたらよいですね。
※記事内で使用している参照内容は、2018年1月26日時点で作成した記事になります。