5歳から11歳の子どもへの新型コロナワクチン接種。保護者の声は【調査】

5歳から11歳の子どもへの新型コロナワクチン接種。保護者の声は【調査】

新型コロナウイルスワクチンの接種対象が、5歳から11歳までの子どもへと拡大された。早ければ3月にも接種開始が見込まれているが、対象年齢の子どもを育てる保護者はワクチンの接種についてどう考えているのか。KIDSNAは独自にアンケート調査を行った。

5歳から11歳の子どもへのワクチン接種が正式承認へ

先月21日、厚生労働省は新型コロナウイルスワクチンの接種について、5歳から11歳までの子どもも対象とすることを正式承認した。

28日には、2月下旬から各都道府県に合計290万回分の小児用ワクチンの配送を始めるとのワクチン担当大臣による発表もあった。

今回、特例承認されたのは、ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン「コミナティ筋注5~11歳用」。12歳以上のワクチンと比べ、含有されるmRNA(※)量が1/3の製剤となり、3週間の間隔で2回接種することとなっている。

mRNAワクチン
メッセンジャーRNA。ウイルスのタンパク質をつくるもとになる遺伝情報の一部を注射すること

また、厚生労働省の専門部会では、5歳から11歳の子どもへの接種も公費で負担することを了承。12歳以上のワクチン接種と同様に「努力義務」にすべきか検討された。

各国の状況はどうだろうか。

ファイザー社、武田/モデルナ社の新型コロナワクチンについては、生後6月カ月から11歳を対象とした臨床試験も海外で実施され、そのうちファイザー社ワクチンについてはアメリカでは昨年11月から接種が開始されている。
※写真はイメージ(iStock.com/FatCamera)
※写真はイメージ(iStock.com/FatCamera)
そのほかの国の状況を見てみると、5歳から11歳の子どもに対するファイザー社ワクチンについて、カナダ、フランス、イスラエル、EUではすべての子どもに対して接種を推奨。イギリス、ドイツ、WHOは「基礎疾患があり重症化するリスクのある子ども」など、より限定的な推奨を促しているようだ。

これらの報道を受け、子育て中の保護者は何を思うのか。読者に向けてアンケートを実施した。

出典:新型コロナウイルスワクチンの特例承認について/厚生労働省

出典:新型コロナワクチンの接種について「小児を対象とした新型コロナワクチンの諸外国の状況」/第29回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会

6割が「接種しない」と回答。その理由は

始めに、「お子さんへの新型コロナウイルスワクチンの接種の予定」について聞いたところ、以下の回答が得られた。

接種する   53人
接種しない  107人
検討中    21人
その他(接種年齢対象外) 1人

SNS等で回答を呼びかけたところ、「接種する」と回答したのは29.1%。一方で、過半数を超える58.8%の保護者が「接種しない」と回答。11.5%の保護者は「検討中」と答えた。

それぞれの理由を聞いた。

接種する

重症化する可能性を考慮して。
副反応が気になるものの、効果があるものだと思うから。
子どもであっても重症化する可能性はある。また、後遺症としての致死的な全身の炎症が起きる場合もあり、それらを防ぐことは十分にメリットがあると考える。
海外で効果が確認されているため。
「接種する」と回答した保護者からは、コロナ罹患のリスクを減らし重症化を防ぐといった期待の声が多く寄せられた。

接種しない

新しいワクチンなので、この先子供の体に悪影響がでないか不安があるため。
有効性に信ぴょう性がなく、副反応が怖く、自身も接種をしていないため。
重症化のリスクと、ワクチン接種のリスクを考えると、打たなくてもあまり変わらないのではないかと思う。悩んでいるが。
基本、重症化しない世代に、今流行している変異株に効果のないワクチンを打つ意味はあるのか?リスクの方が大きい。
コロナにかかるよりも長期的な副作用の方が心配。子どもを守りたい。
「接種しない」と答えた保護者からは、ワクチンの安全性や不安を感じるといった声や、必要性に疑問を感じるという回答が集まった。中には「接種後、自分の体調を言葉で表せないから不安」という保護者もいた。

検討中

基本的には接種をさせたいと考えているが、もう少し調べてから判断したい。
後遺症の懸念の方が大きいため、今は検討中。
「検討中」と回答した保護者の中には、情報収集してから判断を下すという保護者や、周囲の親子の状況を見たうえで決めるという声もあった。

子どもへのワクチン接種、保護者の意見は?

最後に、「子どものワクチン接種について気になることや知りたいこと、意見など」について尋ねたところ、多様な意見が得られた。
大人の接種と違うところ、気をつけるべきことを知りたい。
子どもを守るというより高齢者を守るため、経済を回すために未来ある子どもに無理やり接種させようとしているように思えるので、我が子には受けさせたくない。
国には、2月から開始できるように動いてほしい。withコロナだと子どもたちは守られない。
 
副作用はどの程度なのか。大人と同等の副作用があるのだとしたらかわいそうだなと思う。
 
後遺症について、世の中にまだ出回っていない情報があれば知りたい。
 
4歳以下は、なぜ対象外なのか気になる。
 
ある県ではワクチン接種を受けた方の感染者が増加しているデータが公表されていたので、ワクチン接種自体懐疑的に感じている。子どもへの接種はまだ怖くて絶対に受けさせたくない。
 
自分から取りに行かないと情報が手に入りづらい。ネットでは反対派の声が大きいように感じるが、実際周りの保護者はどう思ってるか気になるが、聞きづらい部分もある。
 
「接種する」に投票したが、主に子どもの意志に任せる。メリット、デメリット双方伝える。
今回アンケートを実施して、「接種する」「接種しない」「検討中」――いずれの回答からも、子どもの安全と健康を願う保護者の想いが伺えた。

その一方で、子どものワクチン接種について、現時点では「十分な情報が得られていない」という声からもわかるように、保護者の不安を解消するためには、接種の効果や副反応、長期的な影響に関するきめ細やかでわかりやすい情報提供が求められているようだ。

ワクチン接種におけるメリットとデメリットなど、十分な判断材料が用意されたうえで、子ども本人と保護者が理解し、納得してワクチン接種について考えられるとよいのかもしれない。

【調査概要】
・対象:KIDSNA読者を対象にアンケート調査を実施
・調査期間:2022年1月28日~2022年2月1日
・回答数:181人
<執筆:KIDSNA編集部>

2022年02月03日

  • 「黒人」のイメージはどう作られた?【親子で学ぶ差別/前編】
    エンタメ
    取材レポート

    「黒人」のイメージはどう作られた?【親子で学ぶ差別/前編】

    親子で「差別」について考える連載。コミックエッセイストのハラユキさんといっしょに、さまざまな専門家の方々に疑問を投げかけ、子どもへの伝え方を学んでいきます。第3回目は、一橋大学大学院社会学研究科でアメリカ社会史を教える貴堂嘉之さんが登場します。

  • 「常識を疑え」アート思考と子育ての共通点【末永幸歩】
    エンタメ
    取材レポート

    「常識を疑え」アート思考と子育ての共通点【末永幸歩】

    「アート思考」という言葉を聞いたことはありますか?「自分なりのものの見方」や「自分だけの答え」を大切にするこの思考プロセスは、実は子育てにもつながる部分があるのです。『13歳からのアート思考』(ダイヤモンド社)の著者であり子育て真っ最中の末永幸歩さんに話を聞きました。

  • 【ケロポンズがアドバイス】音で楽しくお風呂の習慣づけ「この音がお風呂の合図!」
    ライフスタイル
    レクチャー

    【ケロポンズがアドバイス】音で楽しくお風呂の習慣づけ「この音がお風呂の合図!」

    ノーリツの給湯器の「お湯はりの完了メロディー」は多くの日本人にとってなじみがあるのではないでしょうか。実はこのメロディー、音商標も取得していて多くの人の「お風呂の音」になっていると思います。今回の記事では「音」で楽しい保育を実践しているケロポンズのお二人に、お湯はりメロディーをお風呂の習慣づけに楽しく活用する方法など、上手な生活習慣の身につけ方について教えてもらいました。

    株式会社ノーリツ

    PR

ニュースの関連記事

カテゴリ一覧