「親孝行のつもり」で早期退職した40代独身息子の末路…修羅場を知るプロが「子供に介護義務はない」と話す理由

「親孝行のつもり」で早期退職した40代独身息子の末路…修羅場を知るプロが「子供に介護義務はない」と話す理由

親の入院・介護に対し、子どもはどう備えるべきか。介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんは「介護を家族だけで担うと親も子も不幸になってしまう」という。ライターの吉田潮さんが、自身の介護体験を踏まえ、太田さんに取材した――。(第3回/全3回)

親の介護で「やってしまいがちな3つの過ち」

元気だった親が突然倒れたら、どうすればいいのか。

何の備えもなければ慌ててパニックになるだろう。入院が長引くのも大変だが、退院が思ったよりも早くて、急いで介護体制を敷かなければいけないのもかなり大変だ。そんなとき、子どもがやってしまいがちな3つの過ちがあると、太田さんは話す。

① 入院、入所費用を自分が出してしまう

「まずひとつめは、お金を負担してしまうことです。ちょっとくらいなら負担してあげたい、と自分が出してしまう。こんなもんかなと思っていたら、予想外に入院が長引いたり、治療費がかさんでしまうケースも多いです。きょうだいの誰かが負担するなどの偏りがあると、問題は余計に根が深くなってしまうことも」

実例1 治療費だけにあらず、食事代や病衣レンタル代もかさむ

Sさんは80代の父親が入院したとき、「医療費は1割負担だし、高額療養費で戻ってくるから、そんなに高くはならないだろう」と高をくくっていた。Sさんの計算では月5万円くらいと踏んで、1~2カ月ならと自分の懐から出すことに。

医療費は確かに保険でカバーできる部分もあるが、入院には食事代や病衣レンタル代なども必要で、請求額は月10万円を超えた。そこからリハビリ病院に転院となったが、今度は半年の長期入院となり、また個室しか空いていなかったこともあり、合計150万円以上かかってしまったという。

退院後を考えると、これ以上は出せないと悟ったSさん。父の収支を改めて確認することになったそう。

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