食事の時間を変えるだけで「老化と肥満」を回避…「1日3食しっかり食べている」日本人に必要な"空腹の時間"

食事の時間を変えるだけで「老化と肥満」を回避…「1日3食しっかり食べている」日本人に必要な"空腹の時間"

太りにくい体を手に入れるにはどうすれば良いか。生活習慣病の専門医・青木厚さんは「現代人の体は、常に栄養が入り続けることで本来の代謝機能が働きにくくなっている。一定の空腹時間を設けることで、脂肪燃焼や抗炎症作用を担う“ケトン体代謝”が活性化する」という――。(第4回) ※本稿は、青木厚『「空腹」は最高の健康習慣』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

空腹が生む究極の脂肪燃焼スイッチ

オートファジーと並行して理解しておいていただきたい体のシステムがあります。それは、メタボリック・スイッチです。

近年、『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』という世界的に権威ある専門誌にも「空腹の効果」に関する論文Effects of Intermittent Fasting on Health, Aging, and Disease(間欠的な断食が健康、老化、病気に及ぼす影響)が掲載されるなどして、大変話題になりました。

その他数多くの論文が、「空腹」は代謝、循環、神経、精神などに対してさまざまなメリットをもたらすことを示しています。

メタボリック・スイッチもその一つですが、私はメタボリック・スイッチについての知識や理解も、多くの人に是非共有していただくべきだと考えています。メタボリック・スイッチとは、体が糖から脂肪へとエネルギー源を切り替える代謝の転換点のことを指します。

断食、絶食や糖質制限などによって体内のブドウ糖が欠乏すると起こります。それ以後は、脂肪を燃焼させることで生まれるケトン体を主なエネルギー源として利用するようになるのです。これを「ケトン体代謝」といいます。この代謝の切り替えは、人類が飢餓に耐えるために進化の過程で獲得した重要な生存戦略だと言えます。

16時間空腹で体が若返る理由

つまり、「16時間断食」のように数時間以上の空腹の時間ができると、メタボリック・スイッチがオンになり、体の中で「ブドウ糖代謝」から「ケトン体代謝」にシステムが切り替わるということなのです。

なお、前述の論文Effects of Intermittent Fasting on Health, Aging, and Diseaseには、上記のような図が掲載されています。体の酸化作用を抑制し、老化を防ぐ効果もある「ケトン体代謝」「1日3食」しっかり食べているときは、細胞にとってはとても平和な状態です。

このようなとき、細胞はまじめには働きますが、必死に頑張る必要はありません。この状態では人の体は「ブドウ糖代謝」を行なっています。取り入れた食物から作ったブドウ糖をエネルギーに変えればいいので、手間いらずの単純作業でエネルギーを確保できています。エネルギーの代謝の過程では、エネルギー源からアデノシン三リン酸(ATP)、すなわち体内で必要なエネルギーを供給する分子が生成されます。

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