危うくモンスターペアレントになりかけた…保育学の権威に指摘されて気づいた「息子の仲間外れ」の重要な価値

危うくモンスターペアレントになりかけた…保育学の権威に指摘されて気づいた「息子の仲間外れ」の重要な価値

子どもが同世代の子とケンカになったらどうすればいいのか。保育学、教育心理学に詳しい学習院大学教授の秋田喜代美さんは「親が介入するのではなく当事者同士で解決することが、子どもの成長につながる」という。3歳の息子を育てる、ノンフィクションライターの山川徹さんが聞いた――。

モンスターペアレントはまったく他人事じゃない

まさか自分がモンスターペアレントになりうるとは思ってもいなかった。私はモンスターペアレントを理屈が通じない厄介なクレーマーくらいに捉えていた。だから、その可能性に気づいた瞬間、得体の知れない恐怖を覚え、戸惑った。他人事ではなかったのか、と。

発端は週末の公園である。

3歳の長男Kを連れて遊びに行った。砂場では、近所に暮らす同年代の男の子と女の子が遊んでいた。Kも仲間に入ろうと「Yちゃん、Zくん、遊ぼう!」と砂場に駆けていった。

思わぬ風景を目にしたのは、その直後だ。

「ダメ!」とKを拒絶し、続けた。

「いまZくんとお砂場で遊んでいるんだから」

ふだんは仲良しのはずのYちゃんの反応に驚いたのか、Kは2人が遊ぶそばにしゃがんで1人で寂しそうに砂をいじりはじめた。

YちゃんとZくんは、2人だけで遊びたかったのだろう。

そのうち、またいつも通り3人ではしゃぎはじめるに違いない。そう思って砂場で遊ぶ子どもたちを見守っていた。

しかし一向にKが仲間に入れる気配がない。Kは、「遊ぼう」ともう一度声をかけたが「Kちゃんはダメ!」と拒否され、うなだれていた。

これが子どもの社会なのか……。残酷さを感じたのと同時に、思いあたる節もある。私には2歳年下の弟がいる。小学生の頃、私が同級生と遊ぶ輪に弟も入りたがった。だが、私は「同級生と遊んでいるんだから」と弟を排除した。

しょんぼりするKの姿とそんな記憶が重なった。

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