激しい運動は逆効果…脳科学者が「思い立って運動を始めるより日々の早歩きが健康にいい」と断言する理由
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身も蓋もない言い方をすれば運動の内容は「何でもいい」
健康にいい運動とはどのようなものか。脳科学者の瀧靖之さんは「激しい運動は、体内に活性酸素を発生させ、組織を傷つける。また、ふだんまったく運動していない人にとっては逆効果だ。晴天の日だけ、少し息が弾むぐらいの早歩きで散歩するだけでも十分で、継続的に行うことが大切だ」という――。
※本稿は、瀧靖之『70代でも老けない人がしている 脳にいい習慣 「ほんの少し」でこんなに変わる!』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
激しく運動している人が意外と若々しく見えない理由
「健康のためには運動が一番」、とは誰もが思っていることでしょう。
これは間違いありません。とはいえ、単に身体を動かせばいいというものではありません。
例えば、ふだんまったく運動しないのに、急に長距離を全力で走ったり、フットサルで激しくプレーしたりすることは、脳の健康にとってもあまりプラスにはなりません。むしろマイナスのほうが大きいのです。
そもそも激しい運動は、体内に活性酸素を発生させ、組織を傷つけます。ふだんから過酷なトレーニングを課している人が、意外と若々しく見えないことがあります。
その原因は、長く日光の紫外線を浴びることで皮膚を損傷するとともに、活性酸素が発生しているためです。
まして、ふだん運動しない人が急に思い立って激しく動くと、身体への負担はより大きくなります。中には「一度激しく動いておけば、当面動かなくていい」と考えている方もいますが、それは正しくありません。
“寝だめ”が効かないのと同様、“運動だめ”の効果も決して大きくないと考えられています。