初めての親子クッキングはパンが最適!?五感を刺激する「らくらく食育チャレンジ」

初めての親子クッキングはパンが最適!?五感を刺激する「らくらく食育チャレンジ」

2024.10.18

子どもにはさまざまな習い事などの学びや、旅行やお出かけなど非日常の経験を与えてあげたいと考えるママパパは多いでしょう。一方で、普段の暮らしのなかで親子でいっしょにごはんを作ったり、お菓子やパン作りをしてみることが、子どもにとって大切な体験になるかもしれません。本記事では脳科学者の瀧靖之先生と料理研究家の栁川かおりさんをお招きし、五感を刺激し創造性を育み、コミュニケーションを高める、子どもの未来を育む「食育のヒント」を紹介します。

画像
瀧靖之(たき・やすゆき)/1970年生まれ。医師。医学博士。東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業 。東北大学加齢医学研究所臨床加齢医学研究分野教授。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター センター長。 脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究に従事。読影や解析をした脳MRIは、これまで16万人分にのぼる。一児の父。
画像
栁川かおり(やながわ・かおり)/料理家。2児の母。 「シンプルな料理をよりおいしく!」をモットーに、毎日食べても飽きないような「おうちごはん」をSNSやレシピサイト等で提案。 また、日本内科学会認定の「総合内科専門医」の資格を持つことから、食と医をつなぐコラムをWebや冊子などにて執筆している。

自分で作ったものを食べる喜びを感じる大切さ

瀧先生
瀧先生

今日のテーマが食育ということですが、私が考える食育には、ふたつの要素があると思います。ひとつは、脳の発達によい栄養素になるかどうか。つまり「食」そのものの観点。もうひとつ重要なのが、食を通じてコミュニケーションや共通の趣味を楽しめるということ。つまり、作ることや食べることを通した「人との関わり」という観点。

現代の子どもは共感性が下がっていたり、リアルなコミュニケーションの機会が少なくなっていたりすると言われていますよね。でも、食を通したコミュニケーションは単純に楽しいし、人との関わりを大切にするためにも、食育はもってこいだと思います。


栁川さん
栁川さん

瀧先生のお話に同感です。私自身は子どもたちに対して食育をしようと意識したことはあまりなかったのですが、今思うと子どもといっしょにごはんを作ったりお菓子やパンを作ることが、親子のコミュニケーションツールになっていたかもしれません。

親がやっていることに子どもは興味を持つので、何か作っていたら大体見にきますよね。忙しいとつい「危ないからあっちで待ってて」などと言ってしまいがちですが、できるだけ子どものやってみたい気持ちを尊重して、「いいよいいよ」と自由にやらせてみるようにしていました。同じ場所で、同じようなことをしている気分にさせるだけで、意味があったのかなと思います。


画像
瀧先生
瀧先生

「食育をしなきゃいけない。子どもにちゃんと教えないと」ということではなく、遊び感覚でいっしょにやってみることが大事なのかもしれないですよね。

栁川さん
栁川さん

そうですね。「教える」だとやらせてる感が出てくるし、子どもは興味を持たなくなっちゃいそうですよね。子どもが自分から興味を持ったり、疑問を持ったりする過程も大切にしたいです。

食育というコミュニケーションを通して、脳への影響はどのようなことがありますか?


瀧先生
瀧先生

先ほど栁川さんが「親がやっていることに子どもは興味を持つ」とおっしゃいましたが、人間がいろいろな能力を獲得するときの多くは「模倣」からだと言われています。箸の持ち方も、話し方も、社会的なルールも模倣を中心に獲得していきます。

また、模倣は動きだけではなく感情の模倣もあって、誰かが楽しくやっているのを見ると、いっしょに楽しい気持ちになるんです。だから、何もない状態でいきなり始めるより、親がやっていることを模倣して始めるほうが圧倒的にハードルが下がるんです。

だから、習い事や受験なども同様に、いろいろなことをいっしょにやって、そのときに親が楽しそうにしていることが、脳の発達のうえでも非常に大切です。


画像
栁川さん
栁川さん

うちの子どもたちはもう大きいのですが、小さいうちから教えるわけではなくいっしょに料理をしてきたことで、料理は日々の暮らしのなかで当たり前のことだと認識しているようです。

子どもたちが部活や勉強で忙しい時期は、いっしょに料理をすることはなかったのですが、今でもしっかり身になっているんですよね。長男も冷蔵庫にあるものでサッとお昼ご飯を作ったりしているし、小さい頃からなじんだことは大きくなっても変わらないんだなと思いながら見ています。


親子クッキングデビューは簡単で安全なものから

瀧先生
瀧先生

素晴らしいですね。料理は視覚と味覚で達成感を味わえるのがすごくいいですよね。作る過程があり、完成品があって、楽しくコミュニケーションしながら食べられるというのは、料理ならではだと思います。私は人生で料理をしてこなかったことを後悔しているので、今からでも始めてみたいです。

脳科学の観点でいうと、人が新しく何かを始めるときは最初から難しいものに挑戦するのではなく、ほどよい手順があって楽しく感じられるくらいのレベルが、自己効力感を感じやすいとされています。料理の場合はどんなものから始めたらよいと思いますか?


画像
栁川さん
栁川さん

それでいうと、パン作りがいいかもしれません。パン作りやお菓子作りは難しそうなイメージがありますが、パンのほうは意外と形になりやすいんです。私もはじめて自分で作ったときは「自分にもできた!」と達成感を感じて、嬉しかったことを覚えています。


瀧先生
瀧先生

お菓子作りとパン作りはけっこう違うんですか?


栁川さん
栁川さん

お菓子作りの場合は繊細さが必要なんですよね。生地を作るのにも、混ぜすぎちゃダメだったりして。その点、パンはどんどん混ぜて、こねて、たたいて、思い切りやっても大丈夫なんです。

だから、子どもでも粘土遊びみたいな感覚でできると思うし、包丁も火もあまり使わないので、親もおおらかな気持ちで見ていられるかもしれません。私も子どもにはけっこう好き勝手やらせていたので、子どもも思うがままにいろいろな形を作ってみたり、自分なりのパン作りをしていました。


瀧先生
瀧先生

なるほど、料理を始めるときはパン作りがよさそうですね。それにしても、栁川さんのお子さんは、とてもクリエイティブな体験をしていたんですね。親が次はこれをやってみようと主導していくより、子ども自身がとにかく楽しいと思えることが大切ですから。パン作りは自由にやらせてあげられるのであれば、素晴らしい体験になりますね。


画像

子どもの特別体験をつくる「親子のコミュニケーション」とは

瀧先生
瀧先生

親が子どもに体験をさせてあげたいと思うと、どうしても旅行などの非日常の体験をイメージしがちですが、日常のなかでも親子の絆を深めるコミュニケーションはできます。

パン作りの体験はとてもよいと思いますし、その他にはごっこ遊びもいいですよ。普段やらないことをごっこ遊びのテーマにすれば、ワクワク感も味わえるし、子どものなかで特別な体験になります。

また、ごっこ遊びで役割を演じることは脳の実行機能の発達にとてもよく、社会性やコミュニケーションスキルなど社会に出たときに活躍できるスキルの獲得にもつながります。


パン屋さんになりきってパン作りをしたり、店員さん役とお客さん役に分かれてお買い物の真似をしたりして、パン屋さんごっこを楽しんでみるのはいかがでしょうか? 役になりきって遊ぶことは、親子のコミュニケーションが深まるだけではなく、子どもにとってさまざまな価値をもたらします。

ごっこ遊びが子どもへもたらす価値

画像
栁川さん
栁川さん

我が家はごっこ遊びはあまりやりませんでしたが、作ったパンをもって、近所の公園にシートを敷いてピクニックをしたりして非日常感を楽しんでいました。旅行などの特別な体験じゃなくても、日常のなかで子どもといっしょにパンを作った時間なんかが一番心に残っているような気がします。

瀧先生
瀧先生

お子さんにとってもいい記憶に残っているでしょうね。何十年経っても思い出したり、家族のあたたかい記憶として思い出したりするといいですね。


親子で楽しみながら30分でパンが作れる!発酵いらずの「トースターで簡単ふんわりパンミックス」

画像

今回は、昭和産業株式会社の「トースターで簡単ふんわりパンミックス」を使い、親子でパン作りをする際のポイントも踏まえて栁川さんに実演していただきました。


画像
画像
画像

「トースターで簡単ふんわりパンミックス」は、発酵いらず!こねる・丸める・トースターで焼くという3ステップ、用意する材料はパンミックス、水、バターのみ、約30分でできあがる簡単ふんわりパンミックス。親子で作ってたのしめる、食育にもぴったりの商品です。


栁川さん
栁川さん

これはパン作りをはじめてやる方やお子さんでもできますね! 特別な道具もいらないし、パン作りをしてみたいけど大変そう、とためらっている方にもぴったりだと思います。

また、トースターで簡単ふんわりパンミックスをベースにいろいろなアレンジを楽しむのもよさそうです。パンってすごくアレンジがしやすい食べ物なんです。生地に抹茶や苺パウダーを練りこんだり、中身にチーズやあんこを入れるとか。子どもといっしょにやってみたら、どんどんアイディアが広がると思います。


画像

なんでもない日にできるパン作りを特別な思い出に

実際に焼きあがったパンを試食していただきました。


画像
画像
栁川さん
栁川さん

ちょっとしかこねていないのに、ふんわりしていますね!簡単な工程でこんなにおいしくできるとは驚きました。


日常のなかでも簡単にパン作りができる「トースターで簡単ふんわりパンミックス」で、普段の暮らしを特別な思い出にしてみてはいかがでしょうか。


トースターで簡単ふんわりパンミックス
の商品ページ

本商品を使ったアレンジレシピが掲載されている「SHOWAの焼きたてパン工房」も是非チェックしてみてはいかがでしょうか。

2024.10.18

アンケート


教育コラムカテゴリの記事

天才はどう育ったのか?幼少期〜現在までの育ちを解明

天才の育て方

この連載を見る
メディアにも多数出演する現役東大生や人工知能の若手プロフェッショナル、アプリ開発やゲームクリエイターなど多方面で活躍する若手や両親へ天才のルーツや親子のコミュニケーションについてインタビュー。子どもの成長を伸ばすヒントや子育ての合間に楽しめるコンテンツです。ぜひご覧ください。
てぃ先生が見守る!卒園生たちの”チャレンジダンスプロジェクト”

入園当初にコロナ禍となりリアルイベントが少なかった園児たちが、卒園を迎えるシーズンとなりました。園児たちのかけがえのない思い出を作りたいという想いから、”チャレンジダンスプロジェクト”が始動。子どもたちが「卒園ダンス」に取り組む様子から、てぃ先生に子どもの成長を促進するコミュニケーションを教えていただきます。コナミスポーツクラブの全面協力のもと、ダンス未経験の園児たちが一生懸命取り組み、イベント当日を目指す様子を密着取材しました。