【助産師監修】ハイハイはいつから?しないとダメ?始める時期や前兆

【助産師監修】ハイハイはいつから?しないとダメ?始める時期や前兆

赤ちゃんは1歳までの間に驚くほどの成長をします。寝がえり、ずりばい、ハイハイ、つかまり立ちと、できることが増えていくのを見るのはママ・パパの大きな喜びでしょう。一方で、赤ちゃんがなかなかハイハイをしない場合、不安に思うこともあるかもしれません。ハイハイをするようになる前兆や、促し方などを紹介します。

ハイハイはいつからいつまで?

ハイハイとは、手のひらと膝を床につけて、四つん這いの姿勢で進むことを指します。ずりばいと似ていますが、お腹をしっかりと床から離しているかどうかが大きな違いです。

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ハイハイを始める時期は赤ちゃんによってさまざまですが、早い子では5カ月頃から始め、10カ月までに90%以上の子ができるようになります。

ハイハイをやめる時期は、一人歩きができるようになったとき。一人歩きができるようになった後でも、少しの移動であればハイハイをすることもあるでしょう。しかし、基本的にはハイハイの時期は短く、限られた時期しか見ることができないものです。


出典:乳幼児身体発育調査:調査の結果/厚生労働省

ハイハイの前兆

赤ちゃんがハイハイを始めるには、いくつか前兆があります。


お座りからゆらゆらと動く

多くの赤ちゃんはハイハイをするより前に、ひとりで座ることができるようになります。お座りの状態のときに手を前方につき、前に進みたい様子で身体を前後にゆらゆらと動かすようになったら、ハイハイの前兆といえます。


ずりばい状態からお尻をあげようとする

ハイハイより先にずりばいを習得し、だんだんとハイハイに変化していく子は多いです。ずりばいの状態からお尻を持ち上げ、四つん這いの姿勢を取ろうとしていたら、ハイハイの前兆と言えるでしょう。

※写真はイメージ(iStock.com/Yagi-Studio)
※写真はイメージ(iStock.com/Yagi-Studio)

ハイハイを始める時期の注意点

そろそろハイハイを始めそうだなと思ったら、どのようなことに注意するとよいでしょうか。


床をこまめに掃除する

ハイハイを始めると、今まで届かなかったものに手が届くようになります。赤ちゃんが口に入れると危険なものや、埃や食べ物のカス、電気コードなど、床をこまめにチェックして清潔と安全を保つように気を付けましょう。


場所を広くとる

赤ちゃんが動くスペースが少ない場合は、家具を壁際に寄せるなどして広い空間を作るとよいでしょう。また、赤ちゃんがすべらないようにベビー用のクッションマットを敷く家庭も多いようです。

赤ちゃんはあっという間に行動範囲が広くなるので、ハイハイを始める前に家の中に危険がないか、赤ちゃんが動きやすいかなど、よく注意して見てみましょう。

ハイハイ期の赤ちゃんが安心して遊べるマット。布製やジョイントマットなど

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ハイハイの促し方

ハイハイは必ずしなくてはいけないことではありませんが、赤ちゃんがハイハイに興味を持つようにママ・パパが促してあげるのもよいかもしれません。ハイハイの促し方にはいくつか方法があります。

※写真はイメージ(iStock.com/miodrag ignjatovic)
※写真はイメージ(iStock.com/miodrag ignjatovic)

手がギリギリ届かないところにおもちゃを置く

赤ちゃんがうつ伏せの姿勢でいるときに、視線の先にお気に入りのおもちゃを置くと、興味を示して前に踏み出すきっかけになるかもしれません。音が出るおもちゃや赤ちゃんが触りたくなるおもちゃなどを選ぶとよいでしょう。


ママ・パパがハイハイをやってみせる

赤ちゃんは大人の真似をするのが好きなので、ママやパパが赤ちゃんの目の前でハイハイをしてみるのもよいでしょう。真似っこ遊びを楽しみながら、いっしょにやってみましょう。


月齢の近い赤ちゃんが集まる場所に行く

月齢の近い赤ちゃんが集まる子育て支援センターなどに行ってみるのもよいかもしれません。あまり他の赤ちゃんを見たことがない場合は、刺激になることも多いです。他の赤ちゃんがハイハイをするのを見たら、自分もやってみようとするかもしれません。

ハイハイが始まらないとき

ハイハイを始める目安は10カ月と前述しましたが、これには個人差があり、運動神経や筋肉の発達などが関係しています。また身体の発達に問題はなくても、一定数ハイハイをしたがらない赤ちゃんがいることがわかっています。

赤ちゃんは必ずしもハイハイをしないといけないわけではないので、なかなかしないからといって不安に思う必要はありません。ただ、ハイハイをしない他にも気になることがあれば、かかりつけ医や子育て支援センターで相談してみるとよいでしょう。

体験談

※写真はイメージ(iStock.com/KAMPUS)
※写真はイメージ(iStock.com/KAMPUS)
30代/2児のママ
30代/2児のママ

長女はずりばいやハイハイを全くしない子でした。お座りは6~7カ月頃にはできるようになったので、移動したいときはお座りの姿勢から前に倒れ、そこから手を使って起き上がることを繰り返して、好きなように移動していました(笑)。

次女は8カ月頃にハイハイをするようになり、「ハイハイって赤ちゃんらしくて可愛い」と新鮮に思ったことを覚えています

20代/2児のママ
20代/2児のママ

長男は7カ月頃にハイハイを始めました。それまでは市販のシートを使って拭き掃除をしていましたが、成分が赤ちゃんの身体に悪影響がないか気になり、ハイハイ期だけは雑巾で水ぶきしていました

ハイハイ期の赤ちゃんを守る膝あてやサポーター。種類や靴下などの代用品

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赤ちゃんのペースを見守って

ハイハイをなかなかしないと不安に思うママ・パパもいるかもしれませんが、子どもの発達には個人差がつきものです。ハイハイをしていても、していなくても、この時期だけのかわいさを見逃さないように、赤ちゃんと楽しく過ごせるとよいですね。


監修:河井恵美

Profile

河井恵美(エミリオット助産院)

河井恵美(エミリオット助産院)

看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等、様々な診療科を経験し、助産師歴は25年。青年海外協力隊でコートジボアールとブルキナファソに赴任した後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在は、シンガポールの産婦人科クリニックに勤務し、日本人の妊産婦さん方のサポート。世界にいる親御さんを応援するため、インターネット上でエミリオット助産院も開設している。

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