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産休・育休明けに仕事復帰しないという選択。給付金の返金の必要性や失業保険の手続きについて
2017.10.04
産休や育休が終わる頃、仕事復帰するか迷う方もいると思います。復帰しないことを選んだママたちの経験談や、育児休業給付金は返金する必要があるのか、失業保険はもらえるかなど、実際にママたちの声を集めてみました。
仕事復帰しなかった理由
産休や育休明けに仕事復帰しなかったママたちに、その理由を聞いてみました。
「仕事の拘束時間が長かったので辞めました。人間関係もあまり良好とはいえなくて、ストレスを家庭に持ち込みそうだったのも理由の一つです」
「男性社員ばかりの職場だったので、子育てについて理解してもらえないと思い辞めました。終電で帰る日もあり、続けられないと感じました」
遅くまで仕事をしながら子育てするのが難しい、という理由で仕事を辞めたママが多いようです。仕事と子育ての両立への不安から、まずは子育てに専念したというママの声がありました。
仕事復帰しないメリットとデメリット
仕事復帰しないで子育てをしているママたちに、日々の生活で感じるメリットやデメリットについて聞いてみました。
メリット
「初めて歩いた、嫌いなものが食べられた、などの子どもの成長を近くで感じられることが一番のメリットだと感じています。日々成長していく姿を見られるのは、やっぱり嬉しいです」
「子どもが病気のとき、いつどんな症状が出たのかを把握しているため、細かくお医者さんに説明できるのは安心です」
「子どもの生活リズムを整えやすいと思います。起きる時間と寝る時間、食事の時間などを小さい頃から徹底していたので、自分の時間も確保しやすいです」
「仕事をしていたときよりも家のことに時間を割くことができるので、家事ができないと感じるストレスは減ったと思います」
多くのママが、子どもの成長を側で感じられることが一番のメリットだと答えてくれました。
デメリット
「子どもが小さく会話もできない頃、家の中で子どもと2人きりで孤独を感じることがありました。」
「専業主婦になったので、働いていた頃と比べると家計や金銭面がどうしても気になり、自分の物を買うのに抵抗があります」
「仕事を辞めた直後は、私が全ての家事を1人でやろうと思っていました。実際は子育てと家事の両方を完璧にこなすのは難しく、しばらくしてパパにも頼るようになりました」
子どもと離れずに子育てをするのは、幸せでもありストレスを感じることもあるようです。一人で抱え込まず、パパや周りの人に頼りながら生活していけるとよいですね。
復帰しない場合の育児休業給付金は返金する?
復帰しない場合の産休・育休中に受給していた育児休業給付金は、どうなるのか気になりますよね。
育児休業の開始時点で退職が予定されている場合を除き、育児休業中に退職した場合であっても、それまで受給していた育児休業給付金を返金する必要はないようです。
ですが、会社独自の産休・育児休暇に関する特別手当を受給していた場合は、返金する旨が会社規定に明記されているかもしれません。あらかじめ勤務先に確認しておくとよいでしょう。
復帰しない場合の失業保険
仕事を辞めようと考えているときに心配なのは失業保険ですよね。産休・育休明けの失業保険について調べてみました。
産休・育休後に失業保険は貰えるの?
失業保険の正式名称は「求職者給付」といい、離職日以前の2年以内に被保険者期間が1年以上ある人を対象に「失業の状態にある」と認められた人にのみ給付されます。
今は子育てに専念したいというママは、すぐに就職することができないという理由で給付を受けることはできません。
手続きをすれば受給期間を最長3年延長できるので、ママのタイミングで求職活動を始めるときに給付を受けるとよいでしょう。
手続きの方法は?
仕事を探し始めたいと思ったら、お近くのハローワークで給付金の手続きをしましょう。
受給開始の手続きをしたら、数週間以内に雇用保険説明会の日時が知らされます。その後28日毎の失業認定日にハローワークへ行き、認定を受けると給付を受け取れます。
認定を受けるには、28日以内に最低2回の求職活動が必要です。子どもを祖父母や保育園などに預けていないママは、一時保育をできる場所の確認も同時にできるとよいでしょう。
給付開始の時期
産休や育休明けに退職した場合、自己都合による退職扱いになります。この場合、一週間の待機期間+3カ月の給付制限がかかります。
実際に給付が開始されるのは1週間と3カ月後となりますが、指定口座に振り込む手続きのためさらに数日かかります。受給延長を3カ月以上したママは給付制限の対象にはなりません。
受給延長をするには退職後30日以内に手続きが必要です。仕事復帰しないママは、延長手続きをするかどうか考えておくとよいでしょう。
給付額
失業給付がいくらかは、ママの年齢と賃金日額(離職する直前の6カ月に支払われた賃金の合計を180で割った金額)によって給付率が変わります。
給付される日数は勤務年数が10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上は150日となります。
復帰しない場合でも育児休暇明けを有意義に過ごそう
仕事と育児を両立するママも素敵ですが、退職する前向きな理由を見つけ、育児に専念しているママも素敵です。
アンケートでは、多くのママが産休・育休後に仕事に復帰しないでよかったと答えてくれました。子育てを一生懸命頑張っているママだからこそ、仕事を辞めても後悔していないのかもしれません。
育休明けにどう過ごしたいか具体的にイメージし、有意義に毎日を送れるとよいですね。