「おっぱいの時はよく出たのに、離乳食を始めたら便が出づらくなった…」など、便秘をはじめ赤ちゃんのうんちについて悩んでいるママが結構いるようです。そこで同じような悩みを持つ読者ママ3人に集まってもらい、小児科医である眞々田容子先生に、考えられる原因や対応方法、受診の必要性などについて聞いてみました。
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同じ月齢の赤ちゃんでも便の回数や固さ、量などは赤ちゃんによってさまざまなようです。
9カ月の男の子のママである竹内さんは、
綾瀬さんの子どもも、排便回数は1日1~2回。
男の子3人のママでもある石渡さんも、1人目の子どもが便秘だったそう。
そして赤ちゃんの頃はずーっと快便でうんちやおなかの悩みとは無縁だった真ん中の子(3歳)が、今まさに便秘だそう。
一方で、軟便で悩むケースもあるようです。
しかも、寝ている最中にうんちすることが多いため、布団にはみ出してしまい、洗濯に手間取ることが多いそう。
本人は元気ですが、あまりにもうんちが軟らかいため下痢なのか、ただ単純にやわらかいだけか区別しづらいといいます。
このように、似たような月齢でも排便の様子は赤ちゃんによってさまざま。「これって便秘?軟便?」と迷うこともあるようです。
そこで、赤ちゃんの理想的な排便回数やうんちの固さ、下痢との見分け方などについて、小児科医で一児のママでもある眞々田容子先生に聞いてみました。
本人が辛そうかが、トラブル系のうんちか、良いうんちかの1つの判断基準になるようです。
では、先生の考える「良いうんち、理想的なうんち」とはどんな状態を指すのでしょうか。
子どもによってうんちの回数や状態は違いますが、目安として毎日うんちが出ていれば「良いうんち」なのでしょうか。
ただ、もちろん個人差があります。おっぱいを飲んでいる子はうんちがやわらかめの傾向があるなど、食事によってもうんちの状態は変わるようです。
赤ちゃんが便秘や軟便になったり、また、それをくりかえす原因について眞々田先生に聞いたところ、
言い換えると、上記の4つのポイントをケアすることで予防することができるので、具体的にどんなところに気を付けたら良いかを教えてもらいました。
離乳食をはじめたばかりの頃は、どれも食べるのが初めての食材ばかり。そのせいで、腸内環境が変わり、便秘や軟便を繰り返すことがあるようです。
食材になれてくることで、少しずつ便の状態は安定してくるので、様子をみるようにしましょう。
赤ちゃんは汗かき。腸内の水分が失われると、うんちの水分も奪われ固くなって出づらくなります。 こまめな水分補給を心がけましょう。
とくに、夏や乾燥が気になる季節は、より意識的に取るようにしたいですね。
ママと一緒にお出かけした際、ずっとベビーカーに乗りっぱなしということ、ありませんか。スムーズな排便を促すには適度な運動が必要。
時には休憩スペースなどで自由に遊んだり、動いてもらいましょう。
ママが一緒に遊んであげると「運動」に「リラックス」の要素が加わるので、うんちが出やすくなるでしょう。
「リラックス」できるかは自律神経の状態にかかっています。緊張状態が続いて自律神経が乱れると、便秘や軟便などおなかのトラブルにつながってしまうことが少なくありません。
「保育園に入園した」「トイレトレーニングをはじめた」など、生活環境が変わったり新しい分野にチャレンジしはじめた時などは、いつも以上に子どもの様子を気にかけるようにしましょう。
環境が変わった時は、できるだけ一緒に遊ぶ時間やコミュニケーションの時間を作って、子どもが安心できる時間を増やすこともポイントです。
その子によって「リラックスできるとき」や「緊張するとき」は違うので、うんちの健康のためには、子どもの様子をよく観察することが大切です。
赤ちゃんはとてもデリケート。おなかの健康に気をつけていても、便秘や軟便のトラブルが起こることもあるでしょう。そんな時はどうしたら良いのでしょうか。
腸の動きを活発化させるために、おなかをやさしくマッサージするのも1つの方法です。
うんちが出やすくなるよう、肛門をさわってあげるのも良いようです。
今までとは違う軟らかすぎる便が続く場合は、胃腸炎の可能性があります。
本人が辛そう、ご飯や水分を受け付けないなどの症状が見られたらかかりつけ医を受診しましょう。
「うんちが出ないな」「ちょっとしかうんちが出なくて辛そう…」というときの対応として、おなかのマッサージや肛門刺激などをあげましたが、改善策の1つにお薬の服用という方法があります。
お薬にもいろいろなタイプがあるので、うんちの状態や回数、固さなどを確認し、かかりつけの先生に相談してみると良いでしょう。
また、先にあるうんちが水分を失って出づらくなり、それがふた代わりになって奥のうんちが出ない場合もあります。そういった場合は浣腸をして出す方法もあります。
KIDSNA編集部のママの中には、「赤ちゃんから服用できる市販の整腸剤を利用していた」という方もいました。すぐ病院へ行けない時の対策も考えておきたいですね。
できるだけ便秘や軟便などのおなかのトラブルを招かないようにすることも重要ですが、「おかしいな」と感じたら早めにケアをすることもポイント。
「離乳食を始めてからうんちが出づらくなった」、「生活環境が変わったら軟便気味になった」など、うんちについて気がかりを抱えるママは多くいるようです。
小児科医の眞々田先生によると、正常なうんちかトラブル系のうんちかの判断基準は「本人が辛そうかどうか」確認することがポイントだそう。
とりわけ便秘になってしまったときの対応としては、マッサージや肛門刺激、整腸剤、その他お薬や浣腸などがあります。
便秘や軟便を防ぐためには、食事、水分、運動、自律神経(生活環境)の4つを意識して、腸内環境をきちんと整えることが大切です。ぜひ赤ちゃんの健康なおなかづくりに役立ててみてください。
眞々田容子(クローバーこどもクリニック)
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。
症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。
お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。
2019年07月10日
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