離乳食の手づかみ食べはいつから?つかみ食べのポイントとは

離乳食の手づかみ食べはいつから?つかみ食べのポイントとは

離乳食のつかみ食べをいつから始めればよいのか、気になっているママもいるのではないでしょうか。また、食材によってはつかみ食べの後片づけが大変ですよね。赤ちゃんが手づかみで食べるのには何か意味があるのでしょうか。今回は、離乳食の始め方から手づかみ食べの意味やポイントなどをご紹介します。

離乳食はいつからいつまで

まずはじめに、離乳食はいつから始めて、いつまで続けるのでしょうか。期間について調べてみました。


いつから

個人差もありますが、5カ月から6カ月頃に始める人が多いようです。離乳食を始める目安として、赤ちゃんの月齢を目安にしたり、ママやパパが食べている姿をみた赤ちゃんが食べ物を欲しがるようになったタイミングで離乳食を始めた、という意見もありました。



いつまで

離乳食の完了は、形のある食べ物をかみつぶして食べられるようになる頃を言うようです。
ほとんどの栄養を母乳やミルク以外で取れるようになるのは、12カ月から18カ月頃が一般的な時期と言われています。

出典:厚生労働省乳幼児栄養調査結果の概要/厚生労働省
出典:Ⅱ離乳食/厚生労働省

離乳食の進め方

離乳食
Africa Studio/Shutterstock.com

離乳食はどのように進めていけばよいのでしょうか。


初期

離乳食の初期は、生後5、6カ月頃の離乳を開始したばかりの時期と言われています。なめらかにすりつぶした状態の食べ物を1日1回1さじずつ与えます。なめらかにすりつぶしたつぶしがゆから始め、徐々にすりつぶした野菜や果物も試してみます。
離乳食を食べることに慣れてきたら、つぶした豆腐や白身魚などもあげてみましょう。


中期

離乳食中期は、生後7、8カ月頃、1日2回食へと増やし食事のリズムをつけていく時期と言われています。
舌でつぶせる硬さに調理し、食品の種類を少しずつ増やしていく時期のようです。

穀類や野菜、果物、脂肪の少ない肉や魚などを組み合わせ、いろいろな味や舌触りになるよう工夫してみてもよいかもしれません。


後期

離乳食後期は、生後9カ月から11カ月頃、1日3回食に進む時期と言われています。
歯ぐきでつぶせる硬さに調理し、家族といっしょに食卓を囲みながら楽しく食事のリズムをつけてあげましょう。

赤ちゃんの様子を見ながら、おかゆから軟飯へ移行するのもよいかもしれません。
9カ月以降は、鉄分が不足しやすい時期と言われているので、赤身の魚やレバー、フォローアップミルクをあげるなど、鉄分を意識するとよいようです。


完了期

離乳食完了期は、生後12カ月から18カ月頃と言われています。
1日3回食のリズムをベースにしながら、生活リズムも整えていくとよいようです。
歯ぐきで噛める硬さや大きさに調理するなどの工夫も必要です。

またこの時期から少しずつ手づかみ食べを取り入れ、自分で食べることは楽しいという体験をさせてあげることが大切と言われています。

栄養の大部分を母乳やミルク以外から取れるようになれば、離乳食も終わりを迎えるようです。

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手づかみをする理由

離乳食の手づかみ
Arkom Suvarnasiri/Shutterstock.com

赤ちゃんはどうして手づかみで食べるのでしょうか?理由や意味を詳しくみていきましょう。


食べ物を食べるうえで重要な動作

手づかみ食べは、赤ちゃんが食べ物を食べるという発達過程で重要と言われています。
手づかみ食べの経験を経て、食器やスプーンなどを上手に使った食事ができるようになっていくそうです。

また、成長とともに子どもは自分でやりたいと思うようになり、初めは慣れない道具ではなく、手づかみ食べをすることで、自分で食べる機能の発達を促すことから、手づかみ食べが重要と言われているようです。
厚生労働省の「授乳・離乳支援ガイド」の資料においても、手づかみ食べを十分させたほうがよいとされています。


大きさ・形の確認

手づかみ食べは、目で食べるものを見て確かめ、手や指を使い口に入れるという動きができるようになった証でもあります。
赤ちゃんは、手づかみ食べをしながら、食べ物の大きさや形、硬さや温度を感じているそうです。また、どの程度の力で持てばよいか、という体験もしていると言われています。


口と手の動作の連動

手づかみ食べは、指しゃぶりやおもちゃをなめるなどの、今までしてきた口と手を同時に動かす経験が生かされる機会のようです。つかみ食べができるようになる時期は、自分でやりたいという欲求がでてくる頃と言われ、自分で食べることや自分でできるという喜びにもつながり、発達を促すという意味でもつかみ食べは重要だと言われています。

手づかみ食べの支援のポイント

手づかみ食べを十分させてあげるためのポイントを押さえて、楽しく食事をしましょう。


手づかみできるメニュー

赤ちゃんが自分で食べたいという思いを満足させてあげるために、手づかみしやすい食事を用意するのもポイントのようです。
ごはんをおにぎりにしたり、野菜の切り方を大きめにするなどして、工夫をしてみましょう。

一度に口にすべてを詰め込むのではなく、前歯で噛みとるよう促してあげるのもよいようです。子ども用のお皿に用意する、汁物は少しの量にするなど、子どもに合わせてあげるのもよいかもしれません。


汚してもよい環境づくり

思いきり手づかみ食べをしてちらかしてもよいように、汚れてもよい環境すると後片づけも楽になるかもしれません。

エプロンをつけたり、テーブルの下に新聞紙やレジャーシートを敷いたりしておくと後片づけが楽になりそうですね。


食べる意欲の尊重

食事は食べさせてもらうものではなく、赤ちゃんが自分で食べるもの、という認識を持つことが大切のようです。赤ちゃんが食べるペースや食べる意欲を尊重してあげるとよいと言われています。

ご飯の時間にお腹が空いていることで、規則的な食事リズムへとつながるかもしれませんので、たっぷり遊んでお腹を空かせ、自発的に食べるように促してあげられるとよいですね。

出典:Ⅱ離乳食(手づかみ食べについて)/厚生労働省

気長に見守りたい赤ちゃんの手づかみ食べ

手づかみ食べ
Yaoinlove/Shutterstock.com

いつから始めようかと悩んでいた離乳食も、気づけば中期、後期へと移行し、完了していきます。離乳食の用意や、つかみ食べをした後の片づけは、ママにとっては大変かもしれませんが、手づかみ食べの経験は、箸やスプーンなどを使っての食事につながっていくようです。手づかみ食べは、赤ちゃんが成長している証だと考えて気長に見守っていけたらよいですね。


※記事内で使用している参照に関する内容は、2018年1月5日時点の情報となります。

※今回の記事でご紹介したものは、離乳食の一例です。新しい食材をとり入れる場合は、お子様の消化機能の発達に合わせた適当な食材・調理法を選びましょう。

2018.01.16

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