【調査】子どものネット依存・ゲーム障がい、家庭の状況と不安の声

【調査】子どものネット依存・ゲーム障がい、家庭の状況と不安の声

2021年11月、横浜市教育委員会は、小学校4年生から中学校3年生までの児童・生徒を対象とした、ゲーム障がい・インターネット依存の実態調査報告書を発表。この調査によると、児童生徒の約1割がゲーム・ネット依存の傾向にあることがわかった。KIDSNAではこの結果を受け、未就学児から小学生を育てる保護者を対象に、子どものネット依存にまつわるアンケートを行った。

約1割の児童生徒がゲーム障がい・ネット依存に

横浜市教育委員会は、2019年に採択された世界保健機関(WHO)の国際疾病分類において「ゲーム障がい」が新設されたこと、さらに、新型コロナウイルス感染症拡大により、子どもたちがこれまで以上にネットやゲームに触れる時間が伸びていることなどに問題意識を持ち、調査を実施した。
参考:横浜市立小中学校児童生徒に対するゲーム障害・インターネット依存に関する実態調査について

調査には、ゲーム依存傾向を調べるために、「この一年の間に、ゲームをしている時のことばかり考えていた時期がありましたか」「この一年の間に、いやなことについて考えなくて良いように、ゲームをしましたか」など9つの項目を、ネット依存傾向を調べるために「あなたはインターネットに夢中になっていると感じますか」「ネットの使用時間を短くしたり、完全にやめようとしたとき、落ち着かなかったり、不機嫌や落ち込み、またはイライラなどを感じますか」など8つの項目が設けられた。

その結果、ゲーム依存傾向のある児童生徒の割合は、男子16.6%、女子7.9%、ネット依存傾向のある児童生徒の割合は、男子11.1%、女子9.2%という結果で、いずれも男子の児童生徒のほうがより高い数値を示した。

子どもにデジタルデバイスを与える?与えない?

このように、決して少なくない数の児童生徒が、ゲームやネットに依存している結果を踏まえ、KIDSNAでは、未就学児から小学生を育てる保護者に、子どものゲーム障がい・ネット依存についてアンケートを取った。

まず、新品で購入、親のおさがりなどは問わず、子どもに、子ども専用のデジタルデバイス(スマートフォン、タブレットなど)を使わせているかどうかを聞いた。
 
一番多かったのが、「タブレット」。意外にもその次に多かったのが、「何もなし」だった。

子どもにデジタルデバイスを与えていると答えた保護者に、子どものネットの利用法で心配な点を尋ねた。
男子7歳の保護者
外に遊びに行きたがらずお休みの日は朝から晩までゲームをしている。気がつくと画面に顔をすごく近づけていて、目が心配。
男子12歳、女子7歳の保護者
暇さえあればYouTubeやTikTokを見て、スマホゲームに時間を費やしています。すでに依存症じゃないかと若干心配。目に余るので、それぞれのアプリに利用可能時間の制限かけています。
男子2歳5ヶ月の保護者
YouTubeを見るのをやめさせようとすると、癇癪を起こすので困っています。とはいえデジタルデバイスがあって普通の世の中なので、与えずに欲しがりすぎて歯止めが効かなくなるほうが怖いので、途中でやめる練習を兼ねてスマートフォンを渡してます。
視力低下、ネットやゲームへの過集中を不安視しながらも、完全に与えないこともかえって悪影響になるのではないかと懸念し、子どもとデジタルデバイスの距離感を測ろうとしている保護者たちの声が明らかになった。

また、一様にデジタルデバイスを敵視するのではなく、親子でルールを作成、使用するコンテンツによって判断を変えるという声も。
女子6歳の保護者
使いすぎることが懸念でしたが、今のところ決めたルールはきちんと守っています。
男子6歳の保護者
一度渡すとずーっと手放さない。動画、ゲーム、お絵かきなどとにかく熱中して使ってますが、どこまでならOKなのかが難しい。お絵かきなどのアート活動ならOK、YouTubeも勉強系ならOKと判断しており、使用自体の良し悪しというよりはコンテンツ次第なのかなと考えています。
一方で、現時点では何も与えていないと答えた保護者の声はどうか。
男子5歳の保護者
使いたいときは、声をかけてもらい、ある程度時間を決めて貸しています。専用デバイスの購入も検討しましたが、現段階で言ったことを守れない(たとえば自分で決めたごはんの量を食べなかったり、テレビの時間などの約束を守ることが難しい)ため、自己管理ができるようになったら渡そうと思います。
女子2歳の保護者
まだ小さいので専用のものは与えていませんが、いずれは購入することになると思います。その際には、一緒にルールを決めて、あらかじめデジタルデバイスのリスクについても教えた上で使わせたいです。
男子1歳の保護者
まず、自分自身が子どもといる時にスマホを触りすぎないよう心がけています。つい手が伸びそうになりますが、いずれ子どもにスマホを与えることになってからの悪い影響を意識して我慢しています。
大人でも何かのきっかけで依存してしまいかねないほど、ネットやゲームには中毒性がある。ましてや、何の知識もない子どもに関しては一層の注意が必要となるだろう。しかし、リスクがあるからといって、子どもをまったくデジタルデバイスに触れさせないことは不可能である。各家庭で、話し合いに基づくルール作りが求められるとともに、最低限必要な知識をどのように得るかが重要だろう。

【調査概要】
・対象:未就学児から小学生を育てる保護者を対象にアンケート調査を実施
・調査期間:2021年12月6日~2021年12月10日
・回答数:45人

<執筆:KIDSNA編集部>

2021年12月15日

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