参政党にすがる日本人の正体が見えた…「頭の悪い排外主義者」と冷笑するだけでは見えてこない、支持者の叫び

参政党にすがる日本人の正体が見えた…「頭の悪い排外主義者」と冷笑するだけでは見えてこない、支持者の叫び

「わたしたちをもっと見ろ」というメッセージ

なぜ参政党は急速に支持を拡大しているのか。評論家の真鍋厚さんは「『頭の悪い排外主義者』と冷笑しているだけでは支持者の本質は見えてこない。どんなポピュリズム政党の躍進にも、必ず合理的な理由が存在する」という――。 ※本稿は、真鍋厚『令和ひとりカルト最前線』(現代書館)の一部を再編集したものです。

参政党が大躍進した2025年

2025年夏の参院選では、2022年に初めて議席を獲得したポピュリズム政党が国民民主党に続いて大躍進することとなった。参政党だ。

参院選直前から世論調査で支持が急上昇し、人気沸騰ぶりが大きなトピックになっていた。共同通信社が2025年7月5・6日両日に行った参院選の支持動向に関するトレンド調査(第2回)で、比例代表の投票先が参政党8.1パーセント(1週間前と比べて2.3ポイント増加)となり、立憲民主党と国民民主党を抑えて野党のトップに躍り出たからだ。

選挙結果を見ると、選挙区で7議席、比例代表で7議席の合わせて14議席となった。予算を伴わない法案提出に必要な11議席以上を獲得したことになる。代表の神谷は各メディアに引っ張りだこになった。

参政党は、地方議員たちによる超党派の政策提言・実現のための団体である「龍馬プロジェクト」の中心人物だった神谷が発起人となり、2020年に設立された。

「『仲間内の利益を優先する既存の政党政治では、私たちの祖先が守ってきたかけがえのない日本がダメになってしまう』という危機感を持った」ことが結党につながったと公式サイトに明言し、自分たちはどこか特定の利益団体に与することなく、「一人ひとりの庶民の声」の代弁者であるというイメージを鮮明にした。2022年の参院選で得票率2パーセントを達成し、国政政党の仲間入りを果たした。

移民政策や減税政策で支持を拡大したダークホース

もともとは、コロナ禍に反ワクチン的な政策を事実上のシングルイシューとして掲げ、再三にわたる自粛要請といった政府のコロナ対策に反感を持ち、コロナワクチンに不安を感じている人々がコアな支持層であったが、今回の参院選では、「国民負担率を上限35パーセントに抑え、減税と社会保険料削減で給料の3分の2は手取りで残す」減税政策や、「0~15歳に月10万円の教育給付金を支給する」教育政策、「行き過ぎた外国人受け入れに反対」する移民政策などが多くの人々の目に留まり、支持が急激に拡大していった。

今やちょっとしたダークホースになっている。

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2025.11.08

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