「40歳で脱サラ」妻の反対を押し切って始めた"夢の蕎麦店"の末路…中高年4人に聞いた「人生を狂わせた選択」
「自分だけは大丈夫」が招いた後悔の記録
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人は誰しも後悔を抱えながら生きている。鉄人社編集部がまとめた『調査ルポ この日本の片隅で』から、50~60代の男性に人生のなかでもっとも後悔したことを聞いた部分を再編集してお届けする――。(第1回)
脱サラして蕎麦店を始めたが…
「夢を追わないと後悔する」に乗っかりソバ屋を始めたこと(62歳・警備会社アルバイト)
大学卒業後に大手の繊維メーカーに就職して15年くらい経ったころ、ソバ打ちの趣味にハマっちゃいましてね。
そのころはもう結婚してたんで、週末になると自分や嫁の友人を招いて、ソバを振る舞ったりしていたんです。そうこうするうち、ぼんやりとだけど、いつかソバ屋の主人になりたいなあってことを考えるようになったんですね。
当時、会社の仕事がツマんなくて、焦りのようなものもあったんです。このままサラリーマン生活を続けていいのか。やりたくもないことに時間を費やすのはムダじゃないかって。もっとも、漠然と思ってるだけで本気じゃありませんよ。脱サラなんて自分には絶対ムリだと思ってたから。
でも、そんなことを周囲にチラッと話したら、みんな熱く言うんですよ。「せっかくの夢をあきらめるなんてもったいない。いま動かないと後で後悔する」って。最初は無責任なこと言うなよって聞き流してたんですが、だんだん自分もその気になっちゃって。結局、1年後に嫁の反対を押し切って会社を辞めました。

























