これで「ムダな仕事と不毛な時間」が一掃できる…要領のいい人が紙とペン1本で書き出している"3つの質問"
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「こんなに頑張っているのに、なぜか成果が見えない」。そんなときはどうすればいいのか。アドラー心理学とコーチングを学んだという佐藤悠希さんは「本当にやる必要のある努力を見極めるための方法がある」という――。(第1回/全2回) ※本稿は、佐藤悠希著『不毛な時間をゼロにする』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
忙しいだけで満足するな 「やってる感」を一掃せよ
私の知人で、仲の良い女性経営者がいます。
彼女は素晴らしい志に加えて、知識や経験、人柄が良いからこそ、「これを教えて」「あれも助けて」と周りから頻繁に相談や頼みごとを受けていました。
最初は人の役に立つ喜びを感じていたようですが、あれこれ引き受けるうちに、本当にやりたかったプロジェクトが進まない状態になっていました。
そこで、わたしは仲が良い関係に甘えて、ついつい指摘してしまいました。
「あなたのやってること、9割ムダじゃない?」
我ながら、なんて非道なのでしょうか……。彼女はずいぶんとショックを受けていました。しかし、冷静に考えると「自分の10点満点の未来」とは関係ない頼まれごとがほとんどだったと気付いたのです。
そこで「あなたがやらなくても、じつは影響がないかもしれないよ。そもそも、本当にやりたいの?」と問いかけてみました。
わたしの言葉を聞きながら、彼女はどことなく納得しているような表情を浮かべていました。
その後、彼女は思い切ってそれらの仕事を断ったり、他の方にお願いしたりしていきました。
その結果、彼女にとって「10点満点の未来」に直結するプロジェクトに集中でき、ビジネスもさらに伸びたそうです。
この女性経営者は、途中でなんとか軌道修正することができました。しかし現実には同じような状況をうまく変えられない場合も多々あります。
ハンバーグの前にサラダでお腹いっぱいになるな
特に忙しいビジネスパーソンの場合は、日々新しい緊急のタスクが降りかかってきますから、目の前のことに追われてしまい、大事なことに時間を割けない状況になりがちです。
そうして、自分のキャパシティを超えて引き受けたり、周りから期待されるタスクを優先しすぎる場合は悲しい結果になります。
「こんなに頑張っているのに、なぜか成果が見えない……」
全身全霊で取り組んでいる【努力】に対して、結果がまったく追いついてこない。いつの間にか「不毛な努力」を続けている事態に陥ってしまうのです。こんな状況、誰だって絶対に避けたいはずです。
にもかかわらず、多くの職場で「不毛な努力」のように思えることが頻発するのはなぜなのでしょうか?
その原因のひとつは「やってる感」にあります。
やってる感とは言うなれば、何かそれらしい「理由」や「大義名分」はあるけれど、目標に近づいているのかどうか不明なタスクをこなすことです。
代表的な3パターンを見てみましょう。