【産婦人科医監修】授乳中に甘いもの。ケーキ、アイスなど食べられる範囲や食べ方

授乳中に甘いものを食べたくなる理由や注意点を解説

【産婦人科医監修】授乳中に甘いもの。ケーキ、アイスなど食べられる範囲や食べ方

授乳中に甘いものを食べると、子どもやママにどのような影響があるのでしょうか。ケーキや生クリーム、チョコレートやアイスなどはどれくらいなら食べてもよいのか、気になることもありますよね。今回は、授乳中に甘いものが食べたくなる理由や、食べるときの注意点について解説します。

授乳中に甘いものは食べてもよい?

授乳中に甘いものは食べてもよいのか
iStock.com/Sasiistock

授乳中に甘いものを食べると、母乳を通して赤ちゃんに影響があるのではないかと心配になることもあるかもしれません。また、乳腺炎のリスクや母乳への影響が気になるというママも多いのではないでしょうか。

授乳中は、特に甘いものを食べてはいけないわけではありません。

授乳中は、赤ちゃんのことを考えて、バランスのよい食事を心がけることが大切です。授乳中に甘いものを食べたくなるのは理由があるのでしょうか。

授乳中に甘いものが食べたくなる理由

授乳中は、母乳を通して赤ちゃんに栄養を届けるため、お腹がすいたり、甘いものが食べたくなったりするママは多いようです。

頻回授乳や寝不足などでママが疲れている場合に、甘いものが食べたくなることもあるでしょう。

授乳中に甘いものを食べる影響

授乳中の食べ物が母乳に関係するという医学的な根拠はありません。とはいえ、母乳のベースはママの食事となるため、バランスの取れた食事を心がけるようにしたいですね。

甘いものを食べ過ぎると、体重の増加や虫歯などのリスクが高まります。授乳中は、バランスのとれた食事を摂るように意識を持つことも大切です。

こちらの記事も読まれています

スイーツ別の摂取量の目安

授乳中、ケーキやチョコレートなどの甘いものが食べたくなったとき、どれくらいの量を目安に食べるとよいのでしょうか。摂取量の目安や注意点について解説します。


ケーキ

ケーキ
iStock.com/Free art director

生クリームを使ったケーキやティラミスなどは、糖分や脂質が多いので、授乳中に食べる場合は量に気をつけましょう。摂取量は1日1つを目安とし、続けて食べないように注意することが必要です。

ホットケーキは、脂質が少ないので授乳中でも食べやすいでしょう。フルーツやヨーグルトを添えるとケーキやティラミスよりもカロリーが抑えられます。


チョコレート

チョコレートは、主にカカオ豆からできており、カカオ豆には、ストレス解消や老化予防になるポリフェノールや腸内環境を整える食物繊維が含まれています。

一方で、カカオ豆に含まれるカフェインは、母乳を通して赤ちゃんが摂取してしまう恐れがあります。板チョコは1日1枚を限度とし、食べすぎに気をつけましょう。


ドーナツ・クッキー

どちらも、主な原材料は小麦粉です。ドーナツは1日1つクッキーは1日4~5枚程度を目安に食べるとよいでしょう。

米粉やオートミール入りなど、甘さ控えめのヘルシーなドーナツやクッキーは、授乳中の間食として食べやすいかもしれません。


プリン・ゼリー

プリンは、乳成分が含まれているため、食べ過ぎると乳腺がつまってしまうことがあります。1日1つを目安にしましょう。

ゼリーは、カロリーが低く甘すぎるものでなければ、授乳中に食べやすいスイーツのひとつです。


アイス

授乳中にアイスを食べてはいけないということはありませんが、冷たいものを食べて身体が冷えると、血行不良になり母乳の分泌に影響が出ることがあります。1日1つを目安に考えて、食べすぎで身体が冷えないように気をつけましょう。

授乳中に甘いものを食べるときの注意点

授乳中に甘いものを食べる場合は、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。注意点について解説します。


食べすぎない

授乳中は、特に甘いものを我慢する必要はありませんが、摂取量に気をつけましょう。

ケーキなどの甘いものを食べる場合は、1日の栄養バランスやカロリーを考えながら、他の食事で調節する意識も必要です。


夜の間食は避ける

夜に甘いものを食べるのはできるだけ避け、午前や午後に1回と時間を決めて食べるとよいでしょう。基本的には、甘いものに限らず、3食で足りない栄養を間食で補います。おにぎりやパンなども取り入れながら、バランスよく食べることが大切です。


原材料

カフェインやアルコールは、母乳を通して赤ちゃんに伝わってしまうため、注意が必要です。授乳中はなるべくカフェインやアルコールが入っていないおやつを選ぶようにしましょう。気になる場合は成分表を確認して、添加物の少ないおやつを選ぶとよいでしょう。

授乳中は甘いものを上手に食べよう

バランスよく間食しよう
iStock.com/maroke

授乳中は、母乳を通して赤ちゃんに栄養を届けるため、お腹がすいたり、甘いものが食べたくなったりすることがあります。授乳中に甘いものを食べてはいけないということはありません。食べる場合は、食事のバランスを考えながら、食べすぎないように気をつけましょう。

ケーキやチョコレート、プリン、アイスなどを食べるときは、1日1つを目安にしましょう。カロリーの低いゼリーや、ヘルシーな原材料のドーナツは妊娠中に食べやすいおやつになるかもしれません。授乳後にお腹がすくときは、おにぎりやパンなどご飯を食べつつ、間食としておやつを上手に取り入れましょう。

甘いものを食べたくなったら我慢せず、食べる量や時間を意識しながら、工夫して食べることが大切です。


監修:杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

Profile

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。 患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

この記事を読んだあなたにおススメ

【体験談】産後にママたちが感じるストレスとは。原因やストレス発散方法

家事、育児、仕事…、すべてが「完璧」な人を目指す必要はない【藤野智哉】

2020.02.06

産後カテゴリの記事

ショート動画

教育を親の自己満足にしてはいけない。教育虐待になりうるハイパーペアレンティングの恐ろしさとは

教育熱心はどこまで?

この連載を見る

不安定な社会情勢やSNSなどを通じて得る過剰な教育情報によって、子どもの教育に奔走し、過干渉な子育てをする親が増加しています。行き過ぎた「教育熱心」が及ぼす危険性とは?そして子どもを疲弊させないために、親がどうあるべきか、各専門家に取材しました。
【レポート】KIDSNAアンバサダー生誕2周年記念インスタライブ

2024年3月1日に開催したKIDSNA STYLEインスタライブ。お忙しい時間帯にもかかわらず、たくさんのアンバサダーのみなさまにご参加いただき、本当にありがとうございました!参加が難しかった方も多いと思うので、インスタライブの様子を簡単にご紹介いたします。