育児休業給付金の受給中に仕事復帰をしたら?復帰後の手続きや保育園に入れた場合など

育児休業給付金の受給中に仕事復帰をしたら?復帰後の手続きや保育園に入れた場合など

育休中のママが育児休業給付金を受給中に仕事復帰が決まったり、子どもを保育園に入れたらどのような手続きが必要なのでしょうか。今回の記事では、仕事復帰後の育児休業給付金の申請手続き、仕事復帰月や復帰日の目安などについて調べてみました。

育児休業給付金とは

育児休業給付金は、ママやパパが子どもを養育するために休業する「育児休業」の期間中に給付されるものです。ママやパパの育児と職場復帰を援助するという目的があります。

また、育児期間が落ち着くと、ママやパパが仕事に復帰し子どもを保育園に預けたりすることも出てくるでしょう。その場合に育児休業給付金の手続きは、どのような手続きが必要なのか説明します。

出典:育児休業や介護休業をする方を 経済的に支援します/厚生労働省

育児休業給付金の受給条件

育児休業給付金を受給するためには、支給対象者となるための条件を満たさなくてはなりません。どのような条件があるのか説明します。


育児休業給付金の支給対象者

育児給付金の支給対象者は「1歳未満の子どもを養育するために育児休業をする雇用保険の被保険者の方」とされています。つまり、雇用保険の加入が必要となります。

また、育児休業開始日の前2年間に、賃金支払基礎日数(基本給が支給された日数)が11日以上ある月が、12カ月以上ある方が対象となります。

上記の条件以外に、以下の条件も満たす必要があります。

・育児休業期間中の1カ月ごとに、休業開始前の1カ月当たりの賃金の8割以上の賃金が
支払われていない

・就業している日数が1カ月の各支給単位期間ごとに10日以下、もしくは就業時間が80時間以下であること。


支給対象の子どもの年齢について

川沿いを歩くパパと子ども
iStock.com/kohei_hara

支給対象の条件には「1歳未満の子どもを養育するために」とありますが、子どもの年齢が1歳を超えても、育児休業給付金の対象者となることがあります。

保育所に入所希望は出していても入所ができないなどの理由で、休業が必要と認められる場合、支給対象者の子どもの年齢条件は2歳まで引き上げられることもあるようです。

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育児休業給付金の申請手続きと流れ

育児休業給付金の申請時の手続きや休業が終わり、仕事に復帰するときの手続きなどを説明します。


基本的な申請手続きの流れ

ママやパパが育児休業を開始したときは、ママやパパの勤務先が「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」を、初回の育児休業給付金支給申請を行う日までに、勤務先を管轄する公共職業安定所に提出する流れになっています。

受給資格の確認と初回支給申請を同時に行う場合は、休業開始日から4カ月を経過する日のにあたる月の末日までに提出となるようです。


仕事に復帰後の手続きについて

オフィスの風景
iStock.com/undrey

育児休業が終了し、仕事復帰後はママやパパの勤務先が、「育児休業等取得者申出書終了届」を所定の機関に届け出る必要があります。仕事復帰後は、勤務先の指示に従って手続きを進めましょう。

また、仕事に復帰後に、離婚をして子どもの養育がむずかしくなったり、配偶者がケガをした場合や仕事をするのが一時的な場合などの育児休業を取る必要があるときは、条件を満たせば育児休業給付金を受給することができるかもしれません。

原則として、同じ子どもの2回目以降の育児休業は育児休業給付金の支給対象となりませんが、子どもの養育に支障をきたすような特別な理由がある場合は認められることもあるようです。

出典:育児休業等が終了したときの手続き/日本年金機構ホームページ
出典:Q&A~育児休業給付~ Q8.Q9.Q15/厚生労働省

保育園に入園したとき

まず、子どもを保育園に入れたら原則として育児休業給付金を受給することができなくなります。子どもを保育園に預けることは、育児休業を終了し仕事に復帰する、再度就職するということが前提となるので、育児休業給付金の制度は適用外となります。

ただし、保育園に入れようと思っていても入園できない場合などは、育児休業給付金の支給対象期間を最長で2歳まで延長できるようです。

出典:Q&A~育児休業給付~Q12/厚生労働省ホームページ

仕事復帰月や復帰日について

仕事の復帰月や復帰日について悩んでいるママやパパは、6カ月を目安に考えるとよいかもしれません。

育児休業給付金は支給対象期間によって給付率が変わってきます。育児休業が開始された初め6カ月間は給付率が67%で、その後は50%に下がります。

ママとパパが協力し、育児休業を2人で取得する「パパ・ママ育休プラス」の制度を利用すると、「給付率67%の6カ月×2」となり、給付額を1年間割増でもらうことができます。そのため、ママかパパどちらかが育児休業を1歳までとり、仕事復帰月や復帰日を考えるより、ママとパパの仕事復帰月や復帰日をそれぞれ6カ月後としたほうが少しお得なのではないでしょうか。

出典:「育児休業給付金が引き上げられました!!」リーフレット/厚生労働省ホームページ

ママとパパが協力して育児休業給付金の制度を利用しよう

パパママ子ども3人の家族風景
iStock.com/Yuji_Karaki

育児休業給付金は、ママだけじゃなくて、パパも利用できる制度です。子どもの養育にかかる収入面での不安を少し軽くすることができるようなので、育児をするママやパパは積極的に利用したい制度かもしれません。

ただし、育児休業給付金の制度を利用するには条件がありますので、前もって支給条件を確認しておくとよいでしょう。

また、原則としてママパパの仕事復帰後や子どもを保育園に入れたら、育児休業給付金は支給されなくなるので、仕事の復帰月や復帰日なども考慮して、手続きや申請するとよいかもしれませんね。


※記事内で使用している参照内容は、2018年8月20日時点で作成した記事になります。

2018.09.06

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