身につけておきたい子どものしつけ。5つの基本的な生活習慣とは

身につけておきたい子どものしつけ。5つの基本的な生活習慣とは

普段の生活のなかで子どもが良い生活習慣を身につけられるようにするにはどうすればよいのでしょうか。この記事では5つの基本的な生活習慣である、睡眠、食事、トイレ、清潔、衣服の着脱のしつけのやり方について解説します。

基本的生活習慣とは、何をすること?

基本的生活習慣とは

基本的生活習慣とは、日常で繰り返される体にかかわる習慣のことをいい、睡眠、食事、トイレ、清潔、衣服の着脱の5つが挙げられます。

他には、あいさつや礼儀など、社会で生きるためのルールに沿った社会的生活習慣もあります。

基本的生活習慣は、子どもが健康に育つための生活の基盤になるものです。家庭でもしつけの一環として、日頃からの心がけが大切です。


生活習慣が学力に影響する?

子どもが健やかに育つためには、十分な睡眠、バランスのよい食事、適度な運動が必要です。

しかし、こうした生活習慣が乱れている子どもが近年、多くみられるようになりました。

これらの基本的な生活習慣の乱れが、学習意欲や体力の低下の要因の一つとして考えられています。

子どもの生活習慣が乱れている

子どもの生活の夜型化

文部科学省の資料によると、午後10時以降に就寝する就学前の幼児の割合は29%で、約3割の幼児が夜遅くまで起きていることがわかりました。

小・中学生でもその傾向が顕著で、平日24時以降に就寝する小・中学生の割合は小学6年生で12%、中学3年生で64%となっています。

社会環境や親のライフスタイルが変化し、子どもの生活が夜型化していることがわかります。


朝食の有無が学力に影響する

国立教育政策研究所の調査によれば、朝食を食べる子どもの方が、そうでない子どもより、すべての教科においてテストの点数が高い傾向が出ています。

朝食を食べる習慣は、子どもの学力によい影響を与えていることがわかります。
しかし、文部科学省の資料によると、朝食を食べないことがある小中学生の割合は小学生で15%、中学生で22%に達しています。

出典:平成18年版 文部科学白書 子どもの基本的生活習慣の育成に向けた取組/文部科学省

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小学生までにしつけておきたい5つの基本的習慣

小学生になると保育園や幼稚園の環境から一変します。長時間の授業についていけるか不安もあるのではないでしょうか。

小学生になる前に生活の基盤となるよい生活習慣を身につけることが大切でしょう。
5つの基本的な生活習慣を身につけるために、親ができるしつけのやり方をそれぞれ解説していきます。


睡眠

子どもの遅寝は睡眠不足を招きます。早寝早起きの習慣を身につけるのがよいでしょう。

子どもは親の生活スタイルに影響を受けやすいことも考えれるので、子どもに合わせて朝型の生活に変えてみるのはいかがでしょうか。夜は早く寝て、朝早く起きて家事などを片づけてしまうのも手です。

子どもの遅寝がなかなか変わらない場合は、朝早く起こす習慣から始めてみるのもよいかもしれません。声をかけることや、言葉だけでしつけをするだけではなく、環境の工夫も意識するようにしましょう。


食事

子どもが成長するにつれて体が大きくなり、活動量も増え、必要なエネルギーも増えてきます。朝食は一日のエネルギー源になるものでしょう。
小学生になる前に毎朝朝食をしっかり食べる習慣を身につけることが大切です。

朝にご飯を食べるのが苦手なお子さんもいると思います。毎日朝食をしっかり食べる習慣を身につけるコツとしては、最初は子どもが食べやすいものを少しずつ食べてもらう方法があります。食べやすいものから、小学校入学までに徐々に食べられる量を増やしていくのがよいでしょう。

食事をする女の子
MIA Studio/Shutterstock.com

トイレ

1人で排泄、後始末までができるようにしましょう。だいたい5~6歳までにできるとよいですね。
トイレのしつけを成功させるコツは、とにかく褒めることです。排泄がうまくできたら「上手にできたね」と褒めてあげるようにしましょう。

ご褒美のシールをあげるママもいるようです。子どもはうれしくなり、またやろうとするかもしれません。トイレに対するイメージを楽しいものにしてあげるとよいですね。
失敗しても叱ったり、他の子と比べないようにしましょう。子どもにとって排泄が不快なものに感じ、うまくできなくなってしまう可能性もあります。


清潔

手洗い、うがい、洗面、歯磨き、入浴など、自分で体の清潔を保つことができるようになるとよいでしょう。4~5歳までにこれらを習慣化し、自分でできる状態にしておきたいですね。

清潔にできる習慣は、身だしなみを整えるだけでなく、健康上とても大切なことです。親が正しいやり方を教え、日々の生活の中で習慣化していき、清潔な状態が当たり前になるようにしましょう。


衣服の着脱

小学生になると体育や身体測定など、1人で着替えをしなければいけない場面が増えてきます。着脱から服をたたむところまでできるようになるとよいでしょう。

短時間で着替えたり、きれいに服をたたんだりするには慣れが必要です。できるようになるまで繰り返し練習させるのがよいですね。

子どもの生活習慣のしつけは早いうちに

本を読んでいる子ども
MIA Studio/Shutterstock.com

社会に適応していくため、幼児期に睡眠、食事、トイレ、清潔、衣服の着脱の5つの基本的生活習慣の身につけることはとても大切なことです。

基本的生活習慣は、日常の生活の中でいつのまにか身につけるものではありません。きちんとフォローをしながら日常生活で身につけてもらえるとよいですね。

親がお手本となって子どもと向き合いながら自分たちに合うしつけの方法を探してみてくださいね。


※記事内で使用している参照内容は、2017年11月28日時点で作成した記事になります。

2017.12.04

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