育児休業給付金の手続き方法や流れ。提出期限や受給期間はいつからいつまで

育児休業給付金の手続き方法や流れ。提出期限や受給期間はいつからいつまで

育児休業給付金の手続き方法や提出期限はいつまでか、申請が遅れた場合はどうすればよいのか、気になるママもいるのではないでしょうか。今回の記事では、本人が申請を行うことはできるのか、給付金がいつから支給されるのか、延長申請など育児休業給付金の申請から給付までの流れを解説します。

育児休業給付金とは

育児休業給付金は、育児のために仕事を休む期間、雇用保険から給付金を受け取れる制度です。育児休業給付金を受けるための条件や、手続きから給付までの流れについて詳しく見ていきましょう。


育児休業給付金を受けるための条件

職場復帰の準備をするママ
iStock.com/monzenmachi

育児休業給付は育休が終わったあとに職場復帰をすることを前提としており、給与を受け取っていない期間に対して支給される給付金です。

受けるための条件としては、育休が始まった日より前の2年間のうちに雇用保険の加入期間が12カ月以上あることが必要となります。また、育休中の給与が休業前の8割未満であり、1カ月あたりの勤務日数が10日(または80時間)以下であることも条件とされています。

派遣社員やパート勤務などの有期雇用の場合は、同じ事業主のもとで1年以上働いてることや、契約が更新される予定であるといった条件も加えられるようです。気になる点については、事前に勤務先の担当者に確認しておきましょう。


育児休業はいつからいつまで?

育休の開始は、産後休業から続けて取る場合、出産日から58日目となります。男性も育児休業の申請ができ、その場合は配偶者の出産日当日から対象となります。

育休は、一般的に子どもが1歳(条件によっては1歳6カ月または2歳)の誕生日を迎えるまでの期間とされています。子どもが1歳になる前に職場復帰する場合は、復帰する前日までが育児休業期間となります。


いつまでに振り込まれる?

いつまでに振り込まれるかについては、一般的に「育児休業給付金支給決定通知書」に書いてあるようなので、確認するとよいでしょう。支給が決まった日からおよそ1週間ほどで指定した本人の口座に振込まれる場合が多いようです。通知書が手元にない場合には、ハローワークへ申請をしているか、している場合は通知書が会社に届いていないか、勤務先に確認してみましょう。

ハローワークへ申請をしているにもかかわらず通知書が届くのが遅れている場合は、審査中という可能性もあるようです。審査状況について問い合わせたい場合は、個人情報であるため、電話ではなく本人が直接ハローワークに出向いて問い合わせるとよいようです。

出典:Q&A~育児休業給付~ / 厚生労働省

育児休業給付金の手続きの流れ

出産予定日が分かってから育児休業給付金を受けるまでの手続き方法の流れについてまとめました。


受給資格を確認

資料を確認するママ
iStock.com/kohei_hara

育児休業給付金の手続きを希望する場合は、育児休業を開始する予定日の1カ月前までに勤務先に申出をする必要があります。勤務先から証明書類を求められる場合もあるので、何が必要かも併せて確認しておくと手続きまでの流れがスムーズになるかもしれません。受給資格の確認については、原則として勤務先を通して行うようです。

なお、出産予定日より前に赤ちゃんが生まれた場合は、育休開始予定日の1週間前までに勤務先に申し出ると育休開始日を繰り上げできる可能性もあるそうです。

申出が遅れた場合は、勤務先から育休開始日を指定される場合もあるようです。


初回の手続き方法

受給資格が確認できたら、初回の手続きを行う流れになるようです。1回目の手続きには、以下の書類が必要となります。

1.雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
2.育児休業給付受給資格確認票、(初回)育児休業給付金支給申請書
3.賃金台帳、労働者名簿、出勤簿又はタイムカードなど
4.母子手帳など育児を行っている事実を確認できる書類

育児休業給付金の申請や手続きは原則として勤務先を経由して行うようですが、本人が希望する場合は本人が手続きを行うことができるようです。本人が手続きを行う場合は勤務先から必要な書類や通知を受け取り、ハローワークに出向いて手続きを行うようにしましょう。


2回目からの手続き方法

初回の手続き後は、2カ月に1度ハローワークでの手続きを行う流れになるようです。2回目以降の手続きには、次のものが必要とされています。

1.育児休業給付支給申請書(受給資格確認や前回の支給申請手続後にハローワークから交付されます。)
2.賃金台帳、出勤簿又はタイムカード(1.の申請書に記載した支給対象期間中に支払われた賃金の額及び賃金の支払い状況、休業日数及び就労日数を確認できる書類)

手続きは2カ月に1度の間隔で行うので、忘れ物がないようにきちんと確認することも大切になりそうです。

出典:Q&A~育児休業給付~ / 厚生労働省
出典:育児・介護休業制度ガイドブック p.3 / 厚生労働省

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育児休業の延長手続き

育児休業期間の延長が必要になった場合、どのような手続きがあるのでしょうか。延長手続きの対象となる条件と、申請の流れについてご紹介します。


どのような場合に手続きできる?

保育所などに保育希望の申込みをしているにもかかわらず、預けることができないなどの一定の条件を満たす場合に、育児休業の延長申請ができるようです。

育児休業期間が終了するより前に保育所に申込していることが条件となるので、いつから保育の申込ができるかについては、自治体に確認しておくとよいかもしれません。育児休業期間の延長期限は、最長で2歳までとされているようです。


手続きに必要なもの

申請には「育児休業給付金支給申請書」に必要事項を記入して、延長の理由を確認できる書類を添えてハローワークに提出する流れになるようです。

保育が実施されないことを確認できる書類として、保育所などの入所保留の通知書などが必要になるようですが、自治体からの発行がむずかしい場合は、ハローワークに相談してみるとよいかもしれません。

出典元:平成29年10月より育児休業給付金の 支給期間が2歳まで延長されます / 厚生労働省

手続きの流れを知っておこう

赤ちゃんとママ
iStock.com/itakayuki

育児休業給付金の手続きの流れについてご紹介しました。出産後の勤務先への申出が遅れると、支給を開始する日が変わることもあるようなので、いつまでに申請したらよいかの期限を把握しておくとよいかもしれません。育児休業給付金の申請や手続きは原則として勤務先が行いますが、希望する場合は本人が行うこともできるようです。

手続き方法やいつから支給されるか、本人が手続きを行う場合は初回後はいつハローワークで申請するかなどしっかり把握しておくと、焦ることなく手続きを行えそうですね。


※記事内で使用している参照内容は、2018年8月16日時点で作成した記事になります。

2018.08.18

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