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2017.06.27
時代は刻々と変化し、家族の形や環境も変化してきました。以前に比べて個人が尊重され、ワーク・ライフスタイルも多様化しています。その中でも特に顕著なのが「核家族化」です。今回の記事では、核家族化によってどのような問題があるのか、また対応策について考えてみました。
核家族化について
義母が来るようになって
筆者宅では、二人目の出産を機に、義母が月の半分を手伝いに来てくれるようになりました。それによって家族にさまざまな変化が生まれたような気がします。
「核家族」は問題視されがちですが、果たしてそれだけなのでしょうか?また、子育て中の母親が「核家族化」の問題に対して対処できることはどのようなことなのかについて考えてみました。
いろいろな家族のかたち
随分前から「核家族」という言葉は問題視されてきたようです。その理由はさまざまですが、大きな理由としては労働環境の変化、例えば勤務先での転勤、家業継承の減少などが核家族化をさらに加速させたようです。
昔は複合家族(複数の子どもたちが結婚後も同居する家族のかたち)が非常に多くありました。
兄弟の数の減少
核家族に加え、兄弟の数の減少も今起こっている現象の1つです。これにより、さらに家族はコンパクト化されたのではないでしょうか。
その分子ども1人に注げる時間が多いとも取れる一方、コミュニケーションが不足になりがちです。
両親と同居のメリット
世代を超えた交流の機会
筆者宅では二人目の出産を機に義母が来るようになってから、息子たちの言動が顕著に変化したのを鮮明に覚えています。
まず、長男の言葉がずいぶんと増えたような気がします。下の子も生まれ、子育てで必死な私は長男とゆっくり話しをする機会が減っていたようです。
また言い伝えや物語を使ったしつけなど、祖母ならではの話が聞けたり、幅広い世代の人とふれあうことで、いろいろな知恵や価値観を知る貴重な体験をさせてもらっています。
長男が「嘘ばっかりつくと、信用がなくなるんだよ。『おおかみと少年』でいってたよ」といったときは驚きとともに喜びを感じました。
相談することができる
育児だけではなく、家事のやりくりなどの生活のちょっとしたことで、相談したり、教えてくれる人がいることで、孤立せずに済むのは両親同居のメリットです。
核家族は子育て方法を干渉されなくてすむ半面、1人で問題を抱えがちです。子どもの病気など急なできごとのときに頼りにできる親が近くにいるのはありがたい環境です。
子どもの立場からしても、両親から叱られたときなどに逃げ場があるのは大きなメリットかもしれません。筆者宅でもおばあちゃんの部屋は子どもたちのたまり場になっていることがよくあります。
核家族化に伴う問題の対処
核家族化が生む大変な状況を対応する方法はあるのか考えてみました。
育児相談の活用
育児相談に関して、さまざまな機関が24時間のホットラインなどを提供しています。最初は勇気がいるかもしれませんが、1人で悩みを抱えるより、心を解放して話をする方が自分のためにも家族のためにもなるはずです。
実際に会って相談することもできますが、電話での相談なら出かける準備をしなくて済みますし、顔を見られることもなく、時間を問わないので便利です。子育てで悩んだときに活用してみてはいかがでしょうか。
親子の時間を大切にする
筆者は次男の出産後、長男との時間の大切さを痛感しました。出産後の入院中も毎日満面の笑顔で病院に来て、しがみついていた長男。
当時まだ2歳の長男は言葉でうまく表現できませんでしたが、抱っこをして自分に気が向いているのが分かると、満足して落ち着きました。
核家族は人数が少ない分、やることが多く、子どもと向き合う時間が限られますが、その分パパママといっしょにいる割合も多いので、絆も深めやすいと思います。
祖父母に会う機会を作る
祖父母が健在であれば、たまに会う機会を設けることも大切です。遠方に住んでいて、会うこと自体が大変な場合もあるかもしれませんが、電話などのコミュニケーションを取ることによって子どもも、またパパ・ママ自身もさらに絆を深めることができます。
たとえばインターネットのテレビ電話でのコミュニケーションは、声だけより様子が分かるのと、子どもの顔や様子も見せることができます。特にまだ言葉だけのコミュニケーションがむずかしい、小さな子どもには便利です。
今の家族の形でできるベストを考える
今の家族の形がどうであれ、いろいろな理由で現在の形になっていると思います。「核家族化」は世論として問題視されがちですが、その言葉に翻弄(ほんろう)される必要はないのかな、と思います。
それぞれの形にメリット・デメリットがあります。今の家族の形でできるベストが何かを考え、行動に移していくことこそが私たち母親が対応していくべきことではないでしょうか。